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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

動物のレンタル業

 ソースを引く必要もありませんけれど、福田首相と胡主席との会談で、中国から年間2億円でパンダのつがいをリースする契約が約束されました。
 “贈る”のにレンタル料を取るとは、どういうことなのか頭が痛くなってきますが、そもそも稀少動物を政治のためのレンタル業に利用するとは何事かと。普段は口うるさい動物愛護団体も、こういうことには触れようともしません。
 そしてパンダ2匹に喜んで、毒餃子事件もガス田問題も全て忘れ去る日本は、なんて安い国でしょう。完全に子供扱い。平和ボケもここまで来れば天晴れですね。

 少なくとも、今回の会談では中国の完全勝利。五輪への首相の出席まで約束させました。一方で日本が得たものはパンダのレンタル権だけです。言い換えれば、毎年2億円も中国へ支払う義務が生じたうえに、中国にパンダという借りができたわけです。
 これからもこの先もずっと日本は中国に完全敗北を続けます。日本は国際社会で必要とされている(中国と対等な話し合いをするという)役割を全く果たそうとせずに、その時の首相が保身のためにひたすら日和るだけです。最後は国ごとプレゼントされるでしょう。
 そうすればその後の地位や財産も保障されるわけですから。


これからの世界は中国を中心にまわる

 いまや中国経済は盤石ですし、崩れる要素がありません。バブルがはじけようが国際社会で孤立しようが、鎖国すればやっていけるほどにまで成長しました。
 唯一の不安要素が内部崩壊ですが、何十年と続けてきた愚民政策が功を奏して崩れそうもありません。正しい国際的感覚を身につけている中国人も多数いるのですが、数に圧倒されて手足をもがれている状態です。もし党に逆らえば一族ごと行方不明となる可能性もあります。事実、海外で女子留学生が冷静な話し合いを主張したがために、本人はもちろん実家の家族にまで連日精神的リンチの被害が及んでいます。

 中国国内では戦争主義が大多数を占め、フランスなどのEU国家を、中国に批判的だという理由だけで軍事力でうち負かすべきだと考えている人民が非常に多いです。もちろん党中央はそのような考えは持っていませんが、世代交代が進めば、そういう主戦論者が党中央の人間と入れ替わることは不可避です。
 国民の中に、自分たち以外を悪だと考える風潮が芽生えてしまった国は、もう誰にも止めることができません。かつての日本帝国(少なくとも近衛首相は戦争を止めようとしましたが、国民は戦争を望んでいたのです)やナチスを擁した旧ドイツのように、暴走を続けていくだけです。
 中国がEU国家やインドなどと戦争をするのに、日本に米軍が駐留していては困ります。経済面、軍事面、技術面、領土面、あらゆる理由から、中国は日本を勢力下に置く必要があります(逆に言えば日米同盟が維持されたまま日本が踏ん張ってさえいれば、中国が世界を手中に収めることはありません)

 そして日本を手にし、西太平洋を完全な勢力圏とした中国がどのような道を進むのかは考えるまでもありません。十年くらい前までのアメリカの地位を、中国が得るのです。
 かつてアメリカが多数の国に軍事干渉したように、あと五十年もすれば中国を発端とした戦争も数多く起きるでしょう。やがて大規模な大戦へと進展するかもしれません。
 仮に平和な道を歩むことができたとしても、中国が経済発展するだけで、加速度的に地球は生物の棲めない星になっていきます。

 もはや手遅れ、現代人にはただ破局への歯車が廻っていくのを眺めていることしかできないのかもしれません。

Posted at 2008/05/07(Wed) 16:03:47

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