I teie nei e mea rahi no'ano'a

文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

編集者の質が落ちる→作家の質も落ちる→出版不況スパイラル

 金色のガッシュの作者が原稿紛失について、提訴した問題について。

漫画家・新條まゆ&スタッフによるブログ;思うこと。
長いので三行にまとめると

やっぱり
小学館は
ダメだ

 コミックバーズ(幻冬舎)の桃種騒動のときもそうですが、漫画業界でも原稿を失くしたり、売り飛ばすような編集者が多いようです。

 別にこれは小学館、そして漫画の世界だけの問題ではなく、また突然涌いて出てきた問題でもなく、小説の世界でも昔から問題になっていました(尤も小説は現在はメールやFAXで済ます作家が多くて、むしろそっちの方が問題視されていますけれど)
 何年か前に、村上春樹が、手書き原稿を売り飛ばした編集者に対して怒っていました。
 世界の村上春樹ほど影響力のある人が、原稿売却に対して文句を言っても、編集者・出版社側はほとんど反省無し。
「見つかっちゃったか、しょうがねぇな」
 と言わんばかりの態度でした。作家の原稿を私物化する行為は、編集者の役得と考えられていたようです。
 当然、村上春樹よりも遙かに社会的地位の劣る漫画家は、もっと酷い扱いを受けるわけです。


編集者・作家の人格面について
 私は職業作家さんほど多くの人と会ったわけではありませんが、編集者というのは、ほとんどが有名大学を出たエリートです。
 ですが、実際に会ってみると人間的に「え?」っていう人が多くてびっくりします。こちらが社会的に格下だとわかった時の態度が、土建屋のトンデモおっちゃんとあんまり変わらないんですよ。いや、もっとネチっこいかも
 もちろん、大学で講義を張るくらいしっかりした編集者さんはそんなことはなかったです。あくまで一部なんでしょうけど、人格を疑いたくなる人が多いことも事実。

 一方の漫画家や小説家もどっこいですけどね。
「読んで戴いている」
 という感覚を持っている作家は非常に少ないです。デビューして三年も経ってないような新人なのに『俺は作家だけど、君は何? 立場が違うんだよ』と言わんばっかりの人もいます。そんな底の浅い人間でも、作家という肩書きがあれば、必死で媚びる作家志望女子による取り巻きができてしまう不思議。(笑)
 逆に『名作』と呼べる作品を残せるほどの作家は大御所であっても、とても謙虚で、私のような低学歴の人間の言葉でも一言一言を大事に聞いてくださいます(敬語を使わざるを得ない)。本名でお返事まで送ってくださったりとかびっくりしますね、本当に。


出版不況→質低下の悪循環は続く
 さて、いま面白い漫画や小説がどれだけあるでしょう。ほとんどが読者に媚びているだけか、枚数を埋めればいいという作品ばかりです。
 少年ジャンプ(笑)、媚腐女子ジャンプの間違いじゃねーの。(笑)
 芥川賞作品を読んでドキドキすることがあるでしょうか? 正直言って、がっかりするだけです。
 野心のかけらも見られない優等生作品を、審査員が「つまんね、これつまんねぇよ」と言いながら賞をくれてやっているだけです。あまつさえ受賞のコメントは中学生の日記みたいな恥ずかしい内容。
 面白い小説も出ているのですが、世間ではほとんど注目もされず、賞にも恵まれません。ほとんどの読者はメディアがプッシュするまま、話題性に載せられて本を読んだ気になっているだけです。
 出版社発よりも、ネット発の方がむしろ良作を見掛けることがあります。商品としてはイマイチですが“媚び”がなく、本当に作者の好きなものを作っている分だけ見るところがあるように思います。


 ところでネット上で気持ち悪いほどの編集者擁護記事を見かけるのですが、卑屈なのか、必死で媚びてるのか、何かの工作か、それとも騙りなんでしょうか。
 原稿紛失に擁護できる要素なんて何一つないんですけれど。

Posted at 2008/06/09(Mon) 12:27:38

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