I teie nei e mea rahi no'ano'a

文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

萌え(笑)は犯罪か

GIGAZINE;幸手市が「らき☆すた」のキャラクターを使った商品券を発行
 久喜市から吸収目前のださいたま県幸手市(さってし)が、既に放送終了したアニメ「らき☆すた」で去年から町おこしやっています。
 私は当の「らき☆すた」を全く見たことはありませんが、ネットのお蔭で情報はしっかり集めています。
 これについては賛否両論で、元々アンチの多いアニメなのでアンチはいつも通りに叩いていますし、ファンはいつも通りに愉しみ、自称一般人(笑)は相変わらず「キモいキモい」連呼しています。

 しかし吸収されかかっている市の役に立つのであれば、それは地元にとって有益なことと言えるでしょう。
 地元民はオタクに恐怖している――という報道もありましたが、実はインタビューに答えたのは隣町の久喜市の人だったらしいです。テレビ局としては、とにかくオタクに対して否定的なコメントさえ収録できればそれで良かったのかもしれません。
 確実な生の声というと、コンビニにたむろしている地元のヤンキーが「キモいキモい」連呼していたそうですが、そのヤンキー自身も地元じゃ鼻つまみ者なわけでして。


 さて、ここで私が思い出すのはみのも○た大先生のオタク叩き。
wikipediaより引用

2005年5月、萌え市場についての特集を放送した際、みのが「フィギュアマニアは気持ち悪い。」と発言。さらには当時のブロッコリー会長から借りたブロッコリーの株券を投げつける暴挙に及んだ。他にもコメンテーターも同調し、マニアが犯罪を起こすと捉えかねないコメントをした。後日、謝罪を行った。

 みのも○た大先生によると萌え(笑)は犯罪なのだそうですが、本当にそうなのかどうか考えてみました。

 本当は現在今ある作品をネタに書くべきなんでしょうけれど、私は現在ではオタク関連はネットで浅く広くやっているというだけで、ガンダムすら実際に見たことがなく、漫画はせいぜいジョジョを読む程度。
 ゼーガペインなど世間では全くと言っていい程話題になっていないアニメは見ましたが、世間で萌え(笑)アニメと呼ばれるものはほとんど見たことがありません。知っているものは10年近く古い作品しかネタにできませんが、却ってその方が公正な目線で見られるかと思って書いてみます。

○○○漫画・アニメ
・手塚作品、藤子作品
 現在あるほぼ全ての萌え(笑)要素は手塚治虫御大が描いてしまいました。ロボ娘はもちろんのこと、あの時代からロリババァ(見た目は少女だけど、年齢はそれなり)や人外少女が当たり前のように描かれていたなんて、手塚御大は――いえ日本は本当に狂っています。ニート少女も描かれていたんですよね、まだニートなんて言葉も存在していなかったのに、
 つまり、突然萌え(笑)が世の中に登場したのではなく、元からあったものに名前をつけただけの話しです。
 名前がついたことで認知されやすく、誤解されやすく、そして叩かれやすくなったわけですね。

・テレ東アニメ
 テレビ東京で放送されていたアニメ。一時期は肌の露出が多いとかで問題になっていましたが、今は割とふつーだそうです。

・NHKアニメ
 そもそも萌え(笑)の語源とかいうのが、一説ではNHKアニメの登場人物名とかなんとか。
 他にもロリコン御用達の天才テレビ君をはじめ、ヤダモンだのカスミンだの電脳コイルだのNHKは率先して萌え(笑)を量産しています。
 NHKアニメを見てアニオタになったりロリコンになったりと、人生を狂わせた人はかなりの数にのぼるので、多分有害度はテレ東より酷い。今じゃテレ東は自重するけど、NHKは自重しないから……。

・ジブリアニメ
 宮崎○監督はロリコンとして有名。というかロリコンでもないと、あれだけ少女をモチーフに素晴らしい作品は作れません。
 邪推して見ると結構悪影響もありそうな感じですが、芸術として世界中から認知されているので全て許されています。
「耳をすませば」とか「紅の豚」とかばっかり作ってればいいのに。

・ブロッコリーアニメ
 みのも○たに株券貸したらボッコボコに叩かれた当のブロッコリー。
 実はオタクからは見放されているようです。オタク向け(?)なのにオタクは見ていないというよくわからない状況。むしろギャラクシーエンジェルの放送時間が子供向けだったので、当時は子供の方が遙かに多く見ていました。
 NHKアニメよりもポルノな描写はなくて、しっかりギャグアニメしていたので、実は無害だったんですよね。
 今は?……知らない。


○○○恋愛アドベンチャーゲーム
同級生2
 以降登場する恋愛アドベンチャーゲームの礎となる作品だそうです。前作はやったことないので知りません。
 本来は18禁のえろげーですが、中学生ならともかく大の大人が抜ける代物ではありません。しかしシナリオは好評で、プレステやセガサターン、スーパーファミコンなどにもHシーンを除いて移植されました。
 主人公は世間ではDQNと言われるような無茶苦茶な行動をし、可愛い女の子を見ればナンパしまくり、なぜか女にモテまくるという、消費者側のオタクとは全く正反対の人物。
 要するにオタクの変身願望を描いた作品なので無害。むしろいい影響さえ与えそうな気がします。
 登場人物の中にはプレイヤーそのものの姿ともいうべきキモオタが、ヒロイン達を卑劣な方法で狙う悪役として登場しています。
 ちょっとスクリーンショットを拝借。このサイズならきっと文句も言われないでしょう。

キモオタはオタクにとってもキモい存在


 また、ヒロインは現実の女性と同じように、いやな面も描写されています。まだ、極端な人格崩壊キャラクターが登場していなかった時代の作品です。

 年増と瓶底眼鏡を落とせるというので、ネタ確認のために、実はつい先日買いました。
 絶賛DMM.com(adult)にてDL販売中

To Heart
 以降泣きゲーと呼ばれるものの元祖。
 内容は上の同級生2と似たような感じで、オタクの変身願望を描いた作品ですが、もう少し純愛(笑)に絞られています。

ONEKANON
 純愛(笑)泣きゲーのある意味極まった二作品。製作したソフトハウスは違いますが、同じスタッフの作品です。
 しかし登場人物は全員白痴。ONEに至っては身体障害者、小〜中学生と思しき精神障害児まで攻略(Hシーンあり)の対象にしています。これはいくらなんでもやりすぎ。ロリコンオタクをして「ドン引き」と言わしめた内容です。
 かつてKANONの同人誌を作っていた男性が女児誘拐で逮捕されたこともありました
 ただし現実と妄想の区別のつかない人間はゲームをやろうがやるまいが、どっちにしても犯罪は犯すものです。そういう人は推理小説であれ思想書であれ、どんなものでも犯罪を起こす動機となり得ます。

 さてONEとKANON――この二つのゲーム、キモオタが苦手とするようないわゆる“普通の女性”はたった一人、脇役として出てくるだけです。オタクでも容易に手なづけられる弱い女性を攻略対象にすることで、ウケを狙ったのでしょうか。
 シナリオは芸術(笑)していて、なおかつ面白い。音楽は非常にオタク受けのしやすい洗練されたものでした。よって名作とされています。
 中には「これは文学だ」とか騒いでいる人もいましたが、文学の視点で見れば、現実と乖離した酷い作品としか言えません。登場人物が妖怪かゾンビみたいなのしかいませんし、オマージュ元の小説もありますし。どんなに面白くてもゲームはゲームでしかないのですよね。
 実は少女漫画に近い雰囲気のため、女性受けが比較的良く、コンシューマー向けを彼氏からやらされてハマる女性は少なくないという話しです(あくまでそういう噂です。本当かどうかは確認できません)

 でも別に障害者とか、極端に頭の弱いヒロインを引っ張り出してこなくても、感動できる話は作れたはず。嫌いじゃないし、好きな所もあるのですが、色々とやりすぎだったのだと思う。

参考資料:
ニュー速クオリティ;海外のおたくが製作中の同人ギャルゲー「かたわ少女」がすごい


○○○まとめ
Q.萌え(笑)は犯罪か?
A.誰だって自分好みの人物を見れば心ときめくだろ?
  好きだった人のことを仮想人物に重ね合わせて見ても犯罪じゃねぇよ
  キモオタ叩きは世間が喜ぶ、単なる弱い者いじめ
  「オタク レッテル」でぐぐれ

Q.でも誘拐事件とか起きてるじゃん
A.どこにだって悪人はいるだろ?
  でもいかにもオタクにとって都合のいい
  社会的に弱いヒロイン出すのは多少の悪影響はあるかもしれないけどさー

Q.萌えとか言ってないで、ちゃんと現実見ようよ?
A.リアルな表現の作品もちゃんとあるんよ
  ヤリチンイケメンだらけヤリマンだらけのドラマよりはマシだし
  たまには夢見たっていいだろ

Q.ところでキモオタはなんでキモいん?
A.キモいからしょうがないだろ
  好きでキモいわけじゃないんだ
  職も女もないんだからキモいくらい許してくれよ

Posted at 2008/02/23(Sat) 11:57:57

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