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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

既成概念から逃れられない日本

yahoo/時事;トマトベリー人気じわり=種苗会社が開発、世界注目−埼玉

 「見た目はイチゴ、味はトマト」−。イチゴ型新種のミニトマトの「トマトベリー」が国内外で評判を呼んでいる。生産農家は少なく、なじみがないが、2月にドイツで開かれたフルーツの国際見本市でアジア圏から初めて3位に入賞。世界有数の日本の品種開発力が真価を発揮した好例だ。
 開発したのは、さいたま市見沼区の「トキタ種苗」(時田巌社長)。原型は商品開発の過程で2003年に偶然できた。イチゴとの掛け合わせではなく純粋なミニトマト。しかし丸型が定番で「三角型は『失敗作』と相手にされなかった。大量流通には丸い形と昔も今も思われている」(岩澤義和メディア・システム課長)。

 結局日本じゃ『今までにないもの/伝統と懸け離れたもの=失敗作』なんですよね。もちろん、これは悪いことばかりではありません。
 大きな失敗を経験することはありませんし、技術を後世へ残すためには重要な性質です。たとえば宇宙事業ですが、他の国の失敗数より圧倒的に少なくても撤退をちらつかせるほど、日本は失敗に厳しい国です。
 しかし現在の日本といえば、正解だったはずのものがことごとく失敗に転じていますし(単に政治家と官僚が悪いだけかもしれませんけれど)、伝統は廃れ、物質主義が再び頭をもたげてきています。
 こういうときには、新しいことに挑戦しなければなりません。それなのに、最近はワーカーホリックこそ正しい姿だとか、高度成長期やバブル時代を羨ましがっている人々が何か勘違い、後退をはじめる始末です。
 いまはどれだけ働いてもお金が海外へ逃げる時代です。システムを根本的に改善しない限り、大企業が儲かれば儲かるほど日本の経済は空洞化していくのが現実です(利害関係でがんじがらめなので改善されることはないかもしれませんけど)
 mixiなどを覗いてみると『国さえ潤えば、個人なんてどうでもいい』という考えの人々が、ざっと見て6〜7割近くを占めています(その中には憂国ニート/学生も多く含まれています)
 根底にある『自分より楽に生きている人が許せない』『自分より経済的に豊かな人への嫉妬』『何でもいいから叩きたい』という黒い感情を隠そうともしません。
 世界中の個人が潤い、善意のみで公共を運営することができれば最高なのですけどね(本来の意味のアナキスト達が百年も前から言ってきた理想論です=実現しません)

 悲しいけれど、このままでは日本はどんどん転落していくばかりなんですよね。
 しかしネット上では、《日本の常識》が認めない新しいもの、面白いものに一定の評価を示す現象が多く見られます。
 一部で盛り上がって廃れるだけだったり、つまらない人や企業が下手な介入をして無茶苦茶に破壊していくなど、悪い面もありますが、いつかネットが日本を良い方向へ変えていくこともあるんじゃないかな、と思います。

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近況:
 いま現在、人生の大きな岐路に立たされていて、その対策に大わらわ。少し放置気味になっていますがお察し下さい。
 本当はレビューしたい本も沢山ありますし、大量の写真を整理して紀行文も書きたいんですけど、これがなかなか……。

Posted at 2008/05/04(Sun) 16:35:23

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