イマドキはコンビニやスーパーでもタバコを扱う店舗が増えました。タバコって高いですよね。高い買い物をしているのだから、客としては威張りたいところですが、肝心のお店にはどの位ペイされているのでしょう?
喫煙者の中には「タバコをカートンで買うとサービスライターが付くだろう? だから儲かってるのさ」と豪語する人もいますが、果たして本当でしょうか?(カートン購入者へのサービスライターは店側の負担です。メーカーが付ける場合もありますが、滅多にありません)
まず一般的タバコ(シガレット)の値段は約300円です。290円の銘柄から380円の銘柄まで様々ですが、ここは300円と考えることにします。
タバコの値入率(原価率の逆さま)は8〜11%です。10%として考えると300円のタバコの原価は270円するということになります。まさに税金の塊ですね。
しかしコンビニの場合、この利益の30%は直接お店の利益になるわけではありません。大抵はフランチャイズ契約ですので、売り上げからロイヤリティを支払わなければなりません。
契約の種類にもよりますが、現在は売り上げの5:5契約が一般的になってきていますので、ここは半々として、単純計算すると、タバコを1つ売る毎にお店は15円の儲けということになります。
これは公共料金の支払いに伴う手数料と変わりません。タバコを売っても、高いだけでほとんど利益にならないというわけです。
ではカートン購入した時に店が負担するライターはどの位の値段がするのでしょう。
ヤスリ式のライターで約30円、電子ライターで約50円です。
チェーン店によって多少変わりますが、だいたい平均的にはこの程度を店が負担することになります。
単純に言えば1カートン売った150円の利益から、50円を負担して電子ライターをプレゼントしているわけです。なんでわざわざ少ない儲けからさらに支出する真似をするのか、というと集客サービスだからです。
タバコを買うついでに何か他の商品を買って欲しいという想いを込めて、店はサービスしているのです。これは公共料金の払い込みサービスと全く同じ観点ですね。
因みにタバコは一切の値引きをしてはならないというきまりになっています。他店と差をつけるためには、オマケを付けるしか方法がないわけです。
かつてQUOカードでタバコが買えた頃は、高額QUOのプレミアムを使ってタバコを換金する事件が発生、問題となったこともあります(現在QUOカードでタバコを購入することはできません)。
では他の商品の値入率はどうでしょうか。
お弁当:約30%
コンビニの主力商品ですが、お弁当が売れて儲かるのは
本社ばかりです。
フランチャイズ(FC)契約の場合売れ残っても本社からFC店が購入する形式で処理されるので、本社は絶対に損をすることがありません。損をするのはお店だけで、本社は利益だけを吸い上げます。
お菓子・即席麺:約30%
原価はやや高めです。
腐りにくいですが商品によって回転率が大幅に差がありますので、店にとっては難しい商品かもしれません。
飲料:約30%〜60%
遠い産地の商品や手の込んだ商品は原価が高めですが、売価は他の商品と変わらない場合があります。
特に水はボロ儲けです。
缶コーヒーも約50%程度と高値入で、しかも売り上げの下がることがありません。ある意味店にとっては生命線とも言えるでしょうね。
日用品:約20%〜30%
回転率も低く、利益もイマイチパッとしませんが、客へのサービスという意味合いが強いです。
電池:約80%
電池の原価はびっくりするほど安いです。
ごく普通の商品が当たり前のように百均で売っているのも頷けます。
比較してみるといかにタバコが儲からないか、ということが丸わかりですね。
Posted at 2007/08/16(Thd) 00:01:57
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