
ピレアは花を付ける。
まだつぼみだが、確かに付ける。
――驚いた。10年近く育てていて、初めてのことである。
まるで妻から裏切られた夫のような気分だ。
確かに、疑問だった。自然のピレアはどうやって殖えるのだろう?
誰だってピレアは挿し木や水挿しによって殖やしている。これはいわばクローンを作るようなもので、沢山殖えても実は一つの株に過ぎない。“人”の手が無ければ殖えることが無い。
そうか。花で殖えていたのか。なんだかホッとした。積年の悩みが吹き飛んだような、すがすがしい気分だ。
インターネットで「ピレア」「花」と検索しても、花の写真なんてちっともヒットしない。都市伝説のように、言葉ばかりが眼に飛び込む。「ピレアの花」と検索してやっと二枚(1,2)見つかる。きっと珍しい花なのだろう。
ピレアは強い。暑さにも寒さにも堪える。少しくらい日当たりが悪くても大丈夫だ。そんなピレアが付ける、みすぼらしいくらい可愛くて小さな花。私は大輪の花よりも、こういう花の方が好きだ。
Posted at 2005/10/28(Fri) 15:54:30
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