I teie nei e mea rahi no'ano'a

文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

スズメ大量死の謎(未解決)

--(12/15 fri追記)--
こちらにて海外のマガモ大量死と絡めて追記してあります。
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wikiニュース;北海道でスズメ、東京でハトがそれぞれ大量死

 東京での鳩大量死は数と、東京という場所柄もあり、イタズラの可能性も考えられる。しかしスズメの場合はその数の膨大さにより、イタズラとは到底考えられない何かがある。

 人間の近くで生活する動物が大量死する場合、その原因といえば食べ物餌、と相場が決まっている。特にスズメは雑食の分だけ、人間と食べ物が被る。体容積も小さいので、僅かな毒でも簡単に死んでしまう。
 もし他の小型雑食動物までもパタパタ死んだ場合は、食べ物で間違いない。しかし犬猫や狸に被害が拡大したという情報は入っていない。

【カバ式会社おばか通信】;北海道/地震が来るよ(雀のシグナル?)

 ちょうど地震が頻発していた時期と重なっていたために、一部では地震の前兆と解釈している人もいるらしい。しかし、スズメがどこかへ飛び立ったのではなく大量死なのであって、これは問題にならない。

zakzak;環境悪化?毒殺?携帯のアンテナ?スズメ大量死の怪


北海道旭川市を中心に昨年末から今月にかけ、大量のスズメが死んでいるのが発見され、謎を呼んでいる。把握されているだけで800羽以上に上るが、今のところ鳥インフルエンザは検出されていない。環境悪化説も出るが、「北海道」「スズメ」と限定された珍事だけに、専門家も「前代未聞」と首をかしげている。

 「朝起きて庭を見ると、スズメがたくさん死んでいる。そんなことが昨年12月末から1月いっぱい続いた」と話すのは、旭川市の主婦(62)。野鳥好きの主婦は庭の6つの巣箱でパンくずや米などを与えていた。


 2月には、やむを得ず巣箱を撤去。すると「それぞれに20羽ほども死骸(しがい)が入っていました」という。「何か地震とか、良くないことでもあるのかしら」と心配顔だ。


「秋の終わりにヒョウなどが降り、その年に生まれた若鳥の群れが大量死したとの報告や、餌付けされているスズメが腐った果物を食べて死んだ例は聞いたことがあるが、長期にわたるのは聞いたことがない」


スズメの突然消滅は5年ほど前、ロンドンでも報告された。日本のスズメとは厳密には違う種類というが、ロンドンでは5年ほどで75%も減少。伝染病説、地球温暖化説からチェルノブイリ原発事故の影響説、果ては激増していた携帯電話の中継アンテナまで“悪者”にされたが、特定には至らなかった。

 ちょい引用多すぎか? 携帯電話の中継アンテナが原因――というのは何んだか新興宗教の狂信者みたい。鳥がバタバタ墜ちるほどの毒電波なら、人間もタダでは済まない。これはまず最初に外していい選択肢だろう。
 また、去年は暖冬であり、越冬ミスも考えられない。暖冬だからこそ何かがおかしくなった可能性もあるが、それなら被害はスズメばかりには留まらない。

 死骸が見つかったのは旭川市や札幌市などが9割らしい。
bnn;原因不明のスズメ大量死 97%は腐敗状態で発見

 比較的人口の多い地域でのみ、大量死が起こっている可能性が。生命維持に何か特別な栄養素が必要で、その栄養素を持つ昆虫がいなくなったから――という可能性も考えられなくはないが。
 雑食だから何でも食べていれば大丈夫、というわけではない。例えば飼われている鳩で、パンだけしか与えられていなければ、いずれは弱って死んでしまう(かなり昔、実家に棲みついていた鳩の末路です)

 では、いくつかの仮説を検討してみたい。

○寄生虫説
犬耳通信;スズメ大量死 その後

 砂嚢に寄生した寄生虫という説もあるそうだが、元々サンプルは腐敗・凍結・乾燥した状態で提出されていたので、アテにならない。
 栄養状態に問題が無い・内臓機能に問題がないという、他での報告と180度異なる上に、また聞きというのは最悪。責任をもっての発言と、ちょっと漏らした程度の無責任な発言では、重みも全く違う。

○餌台説
Moonの部屋;第23話 獣医の法医学、スズメはなぜ死んだ?
 こちらでは、人間によって与えられた“汚染された餌”に問題があると指摘されている。
 前に挙げた記事で『巣箱の中に20羽以上の死骸があった』と書かれていたくらいで、巣箱設置者はほとんどメンテをせず、餌も古いものは撤去せずに、そのまま放置していたのかもしれない。
 他にも『腐った果物を食べたスズメが死んだ』という報告もある。つまり、腐った餌を食べればスズメは死ぬ可能性がある。
 この場合、去年の冬が“暖冬”であればあるほど、リスクは高まる。餌の腐敗がそれだけ早まるためである。例年の冬なら大丈夫だったけど、たまたま去年は少し暖かくて雑菌が繁殖しやすい状況だった可能性もありうる。
 しかも、鳥はバカだから餌をつつきながら糞をする。放置された巣箱も餌台もきっとうんこだらけ。中途半端で生半可なエゴだけの親切心からスズメに餌をやって、結果的に殺している可能性は非常に高い。
 人口の多い都市、そして餌台周辺で主に発見されていることからも、これはかなり有力なように思える。

○汚染餌出荷説
 もちろん、餌台なんて何十年も前から行われているだろうが、世の中には初心者というものが存在する。初心者は一度巧く行くと『これでいいんだ』と思うものだが、はじめのうちは巧く行っても、そのうち立ちゆかなくなる。案外、最近餌台をはじめた人が原因、ということも。
 ――しかしそうすると、一つの餌台に何百羽(ことによると千羽以上)のスズメが訪れている可能性があり、これもありそうな話ではない。
 あるとすれば、工場で作られた餌そのものに、毒物が含まれている可能性が考えられる。旭川、札幌市を中心に出荷されている商品に問題があり、これらを口にしたスズメや野鳥が毒に冒されて死んだ、というのが一番納得がいく。死に方も不自然だし、農薬でも混ざったのかもしれない。

○毒ガス説
 また、鳥があっけなく死ぬ――といえば、私は毒ガスを思い出す。体容積の小さな鳥は、人間よりもずっと敏感に二酸化炭素や毒ガスに反応する。活動中の火山の近くなど、毒ガスの出るような地域では、小鳥の入った鳥籠を持って、その小鳥が死んだらそれ以上は進まず、引き返すのだという。
 北海道は以外と火山活動が多い。雪に囲まれた地域の場合、雪のせいでガスが逃げずに溜まってしまうことがある。ここがスズメの移動拠点と被っており、火山性の有毒ガスを吸ったことで、パタパタ死んだ可能性は全くゼロではない。

 中国でのベンゼン工場爆発の影響は……考えられなくもないが、被害が出るのなら旭川や札幌ばかりでなく、日本海側の各地域でも起こりそうなものである。


○生物兵器入り風船爆弾説
 かつて日本が米国に対し風船爆弾攻撃(驚いたことに、日本は本土攻撃に成功していた)を仕掛けたように、某国が毒ガスか、生物兵器を搭載した、攻撃実験を行った可能性は否めない。ミサイルは派手なパフォーマンスだが、ミサイルなんかよりも生物兵器入りの風船爆弾の方が遙かに日本にとっては脅威である。下手をすれば、どこからの攻撃か――どころか攻撃かどうかさえ判らず、突発的伝染病として処理される危険もある。
 しかし実験の結果を知ることができないので、まず無いだろう、とは思うのだが……。大戦中の日本とアメリカとの最大の違いは、某国からは多くの人が日本に入国しているため、比較的簡単に情報が漏れてしまうことである。
 もしスズメ大量死が軍事実験だったら、日本は相手から首根っこを掴まれている状態、ということになる。しかし、不審な風船を見掛けた、という報告は今のところ無い。

関連:
北海道のスズメ大量死事例から見出されたSalmonella Typhimurium DT40感染症

Posted at 2006/08/25(Fri) 18:25:50

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