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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

酔っ払った(?)ペリカンが車のフロントガラスに突進する(6/29追記)

yahoo!;Possibly drunk pelican hits windshield

 ヒッチコックの「鳥」という映画は誰でも名前くらいはご存知のことと思う。筋は(ぶっちゃけ筋書きなど無いのだが)意味もなく鳥が人を襲い、わけも解らなく終わる――というもの。全く説明になっていないが、これ以上の説明は無いと思う。
 1621年、カリフォルニアに何千もの狂乱した海鳥が侵入し、建物に入り込み、人間をつつくという事件があったそうだ(検索しても日本語ソースは見つけられなかった)
 ヒッチコックはそれをヒントを得て「鳥」という映画を撮影したのだという。したがって、全くの空想ではないことになるが、今回の事件はその序章のようなものである。

 カリフォルニアにおいて、カッショクペリカンパシフィック・コースト・ハイウェイにて、車のフロントガラスに衝突した(走行中であったかは不明)。ペリカンは足を骨折し、嚢に深い切り傷を負い、手術が必要なほどの怪我である。ドライバーは酷く狼狽したが、無傷であった。
 一見何んでもないような事故に思える。しかし、この原因に問題があった。どうにもペリカンは酔っているようだ、というのである。事実、ペリカンというものは眼が良く、しらふの状態ではまず車に衝突することは考えられないという。
 ただし、酔っていると言っても、酒に酔っていたわけではない。野生動物保護センターのライザ・ビルクル氏によると、その酔いの原因は、珪藻から自然発生したドウモイ酸中毒であると推定されている。
 また、センターはここ一週間で『鳥の奇妙な行動』について16件もの報告が寄せられ、他に方向感覚を失った3羽の鳥を発見したという。

 ペリカンの生物濃縮による中毒はかなり問題になっているらしく、かつてはDDTなどで絶滅危惧種であったという。
 はじめトピックを見た時は誰か酒でも飲ませたのかと思ったが、あくまで自然現象であった。ドウモイ酸は藻類から発生し、貝類、魚などを経て生物濃縮されていく。それを食べた海鳥や人間が中毒症状をきたすことがあり、市場で卸されるような魚介類にはチェックの手が入っているそうである。
 私は実家に住んでいたころ、親戚が海の近くに別荘を持っていたのでよく遊びに行った。自分で釣った魚や、その場で獲った貝をあぶって食べるのはこの上なく美味しいのだが、そういった食材には今回のドウモイ酸も含め、あらゆる中毒の危険性が孕まれているのを思うと、なかなか怖いものがある。特に貝毒は危険なので、カキを生でそのまま食べたりなんてのは絶対にやめた方がいい。

参考1:
F.E.R.C;恐怖!数千羽の鳥による人間襲撃事件事件を調査せよ!

参考2:
Fiction and Reality;Behind "The Birds"

同じAP通信の記事だが、yahooは消えやすいかもしれないので、保険にもう一つソースを。
CBS;Possibly Drunk Pelican Hits Windshield
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 ついでなのでここに書いおくが、最近はRSSリーダーを使い始めた経緯で、このウェブログにもFeed Meterを付けてみた。もちろん、ランクインなどするはずがないし、ランキングそのものに興味は無いのだが、更新頻度がグラフで表示されるので、自分でペースを掴むのにちょうど良いと思った次第である。
 もちろん、アフィリエイト広告やランキング・クリックの要求など絶対にしないので、ご安心を。

----(追記06/29)----
 この親記事で保護されていたペリカンですが、
yahoo!;Dead, sickly birds wash up on Calif. beach
 ――によると、毒殺された可能性があるそうです。一度中毒になると、もうダメなんですかね。

Posted at 2006/06/25(Sun) 12:38:03

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