以前、未解決の事件として北海道で起きたスズメ大量死の謎についてご紹介したが、今月上旬、アメリカアイダホ州でも、マガモ二千五百羽にも及ぶ大量死が発生していた。
しかしこちらの方は未解明ではなく、原因は餌に付着したカビによるアスペルギルス症と断定された。
yahoo!/APInfection may have killed Idaho ducks
cnn.co.jp;マガモの大量死、原因はカビ 米アイダホ州
アイダホ州サーモン──米アイダホ州で今月上旬、約2000羽のマガモが大量死した件で、米地質調査所(USGS)の国立野生生物保健センター(NWHC)は14日、死因は鳥インフルエンザではなく、エサに含まれるカビによる、アスペルギルス症だったと発表した。
大量死が見つかったのは、アイダホ州ボイジーの南東約240キロの農業地域。廃棄された穀物や牧草をエサとしていたが、しばらく続いた悪天候のため、エサにカビが繁殖したため、このカビが原因で、アスペルギルス症になったと見られる。
単一の種類の鳥のみが大量死するなど、日本のスズメ大量死といくつかの類似点が見られる。
さらにスズメ大量死当時から学者らによって最も疑われていたのが餌台であったことから推測するに――
餌台・巣箱・餌箱の放置→暖冬によるカビ繁殖→アスペルギルス症により死亡→発見されたうちの97%が腐乱した死骸のため、原因の特定が不可能だった
――こういう図式だったのだろう。
例年のように寒ければ餌台や巣箱も完全に放置しておいても、それで済んだのかもしれないが、当年は比較的暖冬だった。
しかも、巣箱は慣例的に冬の間丸々放置されていた。発見当時は全く清掃が行き届いていない上、スズメの死骸だらけの、極めて不衛生な環境だった(発見されたスズメの死骸で、最も多かったのは巣箱の中だった)。
参考:
メルクマニュアル;アスペルギルス症
wikipedia;コウジカビ
北海道のスズメ大量死事例から見出されたSalmonella Typhimurium DT40感染症
Posted at 2006/12/16(Sat) 07:03:59
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