通常、飛行機雲というのは長く残るものではなく短時間で消えてしまいます。しかし、何らかの条件が整うと、雲として大きく成長していくことがあるようです。たまたま飛行機雲を撮影した方から、何枚か写真をいただきましたので掲載します。文字とFR24のデータは私が付け加えました。
3枚目の写真はまるで天の川のようで、いかにも秋頃の自然の空にありそうですが、元は一本の飛行機雲なのです。
撮影者の方によると「この後、他の雲と融合して曇り空を形成。雨が降るほどの濃さにはならず、そのまま時間経過で東へ流れていった」とのことです。
この写真や当日の天気図を見ても元々曇り気味で、雲のできやすい空のようですが、自然界にはない直線的な雲と合体してカオスな状態になっています。
タイプとしては西から風に流れてきた雲というよりもその場で成長していく雲ですね。これについては人工降雨の技術がよく説明がつきます。
TDK;第101回 雨を降らせて晴れを作る -人工降雨の技術-
つまり、人工的に雨を降らせるためには「雨雲を作る」仕掛けか、もしくは「雨雲から任意に雨を降らせる」仕掛けを用意できればよいのです。現在主に研究されているのは、後者の「雨雲から雨を降らせる」仕組みです。雨粒の「種(シード)」になるものを雨雲の中に散布することで雲粒を雨粒に成長させるので、「シーディング」と呼ばれます。シーディング法で使う「種」は、冷たい雨雲と暖かい雨雲で異なります。冷たい雨雲では、ドライアイスやヨウ化銀が使われます。ドライアイスは、雲粒の温度を下げることで種となる氷粒を作り、雨粒の成長を促します。ヨウ化銀は、それ自体が氷の結晶とよく似た形と性質で、そのまま種となって雨粒が成長します。
一方、暖かい雨雲では、雲粒を集めるために、塩などの吸湿性の高い粒子を散布します。種に吸着される水が集まることで衝突が促され、雨粒に成長するのです。
このことから、この出来事は雨粒のコアとなるゴミがジェット排気に多く含まれていたということでしょう。なんせ中華の航空機ですから。
また、人工降雨のコアには酸化アルミニウムなども用いられるそうです。
Posted at 2022/07/08(Fri) 02:34:44
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