I teie nei e mea rahi no'ano'a

文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

村上春樹とフランツ・カフカと消えてしまったお人形

産経web;村上春樹氏にフランク・オコナー国際短編賞


アイルランドのマンスター文学センターは24日、2006年のフランク・オコナー国際短編賞を日本の作家、村上春樹氏(57)に授与すると発表した。村上氏は今年のフランツ・カフカ賞(チェコ)の受賞も決まっており、国際的な文学賞をダブル受賞する快挙となった。

 欠席とは凄いな、と思いつつ、私がうらやましいのはフランツ・カフカ賞。
 村上春樹はカフカが好きらしく、かつてカフカが人形を失くした少女のために書いた手紙のことを挙げ、「自分もそういった物語を書きたい」と、どこかの文芸誌で語っていた。
 人形を失くして悲しむ女の子に、カフカは人形からの手紙――という形で物語を贈った。ネタバレになってしまうが、人形はよそで結婚してしまうので、戻ってこられなくなるが、どうか悲しまないで欲しい、という結末。
 物語には人を救う何かがある。

 ノーベル文学賞? あんなもの、どうだっていいじゃん。(笑)

amazon.co.jp;村上春樹『東京奇譚集』
(「ハナレイ・ベイ」「品川猿」を収録)

アスラン書房;消えてしまったお人形
(カフカの手紙が下敷き)

Posted at 2006/09/25(Mon) 12:34:21

文学・歴史・民俗学 | コメント(0) | トラックバック(0) | この記事のURL

この記事のトラックバックURL ->

↑ページの先頭へ

この記事へのトラックバック

「村上春樹とフランツ・カフカと消えてしまったお人形」へのトラックバックのRSS