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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

ぽえむ・ぱろうる閉店へ

読売;さよなら「ぽえむ・ぱろうる」 文化発信34年の歴史に幕
 文化学院校舎ばかりでなく、今年は色々なものが無くなる年らしい。二十一世紀になって、一体どれだけのものが無くなっただろうか。油断がならない。
 西武でこのような詩の本が特別扱われたのは、詩人・小説家である辻井喬=堤清二=西武百貨店社長の力あってこそ。
 しかし詩なんてマイナーな世界はやはり収益にならないらしく(そして、詩を好む人には軒並みカネが無い)、かつてぱるこに出店していた店舗は、西武百貨店の隅に追いやられ、現在の「ぽえむ・ぱろうる」となった。

 それに留まらず、閉店とは淋しいこと。
 二十一世紀。日本は文化を軽視する社会になってしまった。資本主義は減速するどころか、今でも加速し続けている。その象徴が現在保釈でメディアを独占している堀江被告。しかし氷山の一角に過ぎない。あれと変わらない、それ以上の妖怪達が世の中にはまだ大勢いるのである。
 テレビをつけても目を背けたくなるような薄っぺらで低俗な番組が、主要な時間帯を占めている。お笑いブームだそうだが、芸人はどんどん笑いを取るのが下手になっている。笑いに対して真摯な芸人が少なくなった。
 映画もドラマも惨憺たる状況。三谷幸喜のゲロ以下の下らん作品を芸術的だの軽妙だのと褒めてみたり、文化人として尊敬してみたり、現代日本には脳髄を食い尽くす、何か悪い病気が根深く蔓延しているような気がする。

Posted at 2006/04/27(Thd) 19:31:06

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