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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

ビックカメラ子会社が歴史ある私立専修学校を買収>校舎取り壊しへ(3/11追記)

 11月2日、約十億円(金額は推定)文化学院を買収。経営権は百パーセント日本ビーエス放送(株)(親会社はビックカメラに委譲された。文化学院は高等部・大学部の各三年制の学校。生徒・学生の数が減少しており、赤字経営が続いていた。
 それから僅か数ヶ月の後、事前の説明は一切無しに、2月6日月曜日の昼休み、突如として『文化学院校舎を建て直す』という、既にくつがえらない決定事項を一方的に発表
 第一回の説明会は昼休みの僅か15分しか時間が取られなかった。生徒からの抗議によって、2月14日火曜日に第二回説明会が行われることになった。この告知も突如として決まった。
 説明において、学院側は時間が無かったことをしきりに強調するが、邪推すればするほどそれらにはいくつかの不自然な点が見られ、誠実な説明はなされず、主に進行をしていた事務の佐竹氏の発言も問題をはぐらかすことに終始した。
 6日の説明会の閉会時には立花利根氏が『次回、生徒の要望も汲み上げる』と言っていたにも拘わらず、理事会で決定したことを一方的に生徒へ押しつけるだけで、14日の説明でも建設的な話し合いは一切行われなかった。決定事項の発表及びそれに対する質問の時間に過ぎなかった。
 建て替えられた後、テナントが入るかどうかの質問に対しては『学校法人として賃貸することはある』というあやふや回答。学生数が減っている以上は、これは事実上認めていることと同じである。やはりこれがホンネではないだろうか。
 一方、これから二年間は研数学館を仮校舎とすることだけは決まっているが、他設備面などに関してのことはほとんど全く決まっておらず、演劇科、美術科の生徒・講師らからは、不満の声が相次いだ。授業料など、肝心要のことについてはほとんど相談、決定されておらず、学生の立場で物を考えた者は理事会には一人もいなかったものと見える。これは生徒・学生・保護者に対して不誠実としか言いようがない。
 学院側は『嘘はついていない』ことを強調していたが、これは心理テストの設問にもあるように、どんな人でも僅かな嘘はあり、隠し事はする。この場合では理事会が変わったことを非常勤講師・生徒・学生・保護者側へ口止めしていたことが何よりの証拠で、それをもって嘘をついていない――というのはまさしく嘘つきにしか出来ないこと。もし正直な人であれば、そのことに思い当たって『嘘をついていない』とは言えないものである。

 さて、これは余談になるが、説明会ではメディアからの取材はあり得ないとコメントしていたものの、普通に考えれば、現在は昨今のライブドア事件などで買収問題に注目が集まっており、企業が学校を買収をして即座に広辞苑に載っているほど著名な校舎を取り壊すとなればニュースにならないとは思えない。
 説明会の前に事務室に電話をしていた佐竹氏が『スポ日の……』と何んのと言っていたが、あれは取材の申し入れではなかろうか。時期的にもそれ以外に考えられないのだが……。だとしたら、なぜ実際に取材の申し入れはあったが、相談してからでないと決められない、と言わなかったのだろうか。
 これは個人的話になるが、事務の佐竹氏は常勤講師で、政治学を教えている。私自身も受講したことがあったが、二回の受講で辞めた。質問をいい加減にはぐらかしたり、『この本は読んだこと無いだろう?』と無礼にも勝手に決めつけてきて、あまり誠実には教えてくれない人なので。また、別にこの人から推薦された本でもないのに、読んでいるとあたかも自分が推薦したように言うので、プライドの高い私のこと、もう全く口を利いていない。説明会の時も人の見ていないところで苦笑したり、ニヤついたりしていた。別にこの程度の人ならどこにでもいる。しかしだからこそ私はこういう人には嫌悪感しか感じない。文化学院に期待するものとは随分開きがあるから。一応、いい話もしておくと『鞠躬如(きっきゅうじょ)』という字が読めなかったので、知識をテストする意味(パソコン使えば三秒で解るから)で聞いてみたらわざわざ調べてくれた。そういう心遣いもある人であることを記しておく。
 検索エンジンでここを見る人もあると思う。もしこれから文化に入ってみよう――という人があれば、これらのことを心に留めておいて欲しい。学校案内にあるよう、本当に『一人ひとりを我が子のように』思ってくれているのかどうか。

bunka_front.jpg


(画像は文化学院外観。入り口に学生が写っていたため、少し加工してあります)

----(2/21)----
一応、ニュース・サイトのURLも出しておきます。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/02/15/08.html
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060215/eve_____sya_____002.shtml
 明らかに、説明会に紛れ込んでいたのでしょうね、特にスポ日さんは。(笑) やっぱり当日の電話は取材の申し入れだったようです。なら、なぜ取材の申し入れが無かったなんて嘘を言ったのだろう。

----(3/11追記)----
http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20060307/mng_____thatu___000.shtml


 来年末に完成予定の新校舎は、延べ床面積が約二倍に広がる。竹内理事は「伝統も大事だが、制度疲労をきたしている面も否めない」と話す。最近の出身者にあたる二十、三十代で、各界で知名度のあるOBが少なくなっていることを例に「かつての勢いが失われた。デジタル部門の充実など時代の流れに対応する必要もある」と強調する。象徴的だった玄関アーチのデザインは、新校舎にも取り入れ、伝統の良さも残すという。

 なんだ、この視野の狭さと実利主義+詭弁は。(笑) 二十代三十代で成功したOBはほとんどいない気が。音楽系はともかくとして、どれだけ真摯な活動をしていても、ほとんどの人は世間から認められるまでに時間が掛かっているし。
 創作・美術系の人が今の世間で有名になろうと思ったら、よっぽどいいアニメを海外に売り込んで“欧米”から認められるか、アニメ風のぇろアートを“欧米のオタク”に売り込まなきゃ(笑)無理。“いい作品”では見向きもされない恐れが。そんな作品で有名になっても意味無いと思うのだが……。

 ――というか、理事会側の説明が二転三転している。先の説明会においては『今までの教育体制は残す、あくまで校舎が変わるだけ』と明言しておきながら、結局教育方針も電器屋らしく“デジタル”へ変えたがっているわけだ。

Posted at 2006/03/11(Sat) 11:39:20

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