毎日.jp;講演:辻原登さん、「楽園」キーワードに−−新宮 /和歌山
小説「許されざる者」を毎日新聞朝刊に連載している県内出身の作家、辻原登さんが18日、新宮市で、「兄伊作・弟春夫」と題して講演した。「楽園」をキーワードに、「西村伊作は建築と教育で、佐藤春夫は文学で、ともに楽園を実現しようとし、2人は同じ時代の新宮で兄弟のように生きた」と解説。会場を埋め尽くした約400人が聴き入った。
今年7月から始まった「許されざる者」では、新宮をイメージさせる架空の町森宮(しんぐう)を舞台に、1910年の大逆事件で処刑された医師、大石誠之助をモチーフにした人物や、西村伊作を思わせる人物らの人間模様を描いている。辻原さんは「今はまだ序の口。僕にとって一番長い小説になると思う。これまでで一番力を入れて取り組んでいる」とし、「小説はどこかで歴史や事実と絡んでこそ面白い」と述べた。
大石家の大石七分は大杉栄を匿ったりもしています。西村家もその縁故も、実は歴史上でかなり重要な位置を占めています。
因みに大石誠之助の洋食レストラン「太平洋食堂」は、食事そのものよりもテーブルマナーを教えるためのもので、客は寄りつかなかったそうです。
ほんと、面白い人達だわ。
ところで――
「小説はどこかで歴史や事実と絡んでこそ面白い」
これは真理。
良い、悪いではなく面白いかどうかという問題です。どんなに良い小説であっても、妄想だけじゃやっぱり物足りないですからね。
Posted at 2007/11/22(Thd) 14:10:36
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