中小企業のISO9000品質システム構築に役立つ
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品質システムISO9000の国際規格を生みだしたISO規格作成部会は、常々ISO9000規格を中小企業に直接適用するには問題があると認識していた。そこで、「中小企業のためのISO9000」がISO/TC 176/SC 2(第2小委員会)の臨時作業グループにより作成された。この内容は、あくまでガイドラインであって、中小企業向けの新しい規格が出来たのではない。この日本語版が日本規格協会によって発刊されているが、なにがポイントなのか分かりずらい。また、訳者が、「本書によって、ISO9000の中小企業への適用の困難な部分がすべて解消したとは言い難い」と述べているので、これで中小企業の品質システムが問題なく、しかも簡単に構築できるとは思われない。 |
一方、最近中小企業でも取得の審査をうける企業が多くなっているが、審査員も大企業や中堅企業のシステム監査の経験はあるが、中小企業、たとえば社員数20名以下(品質システムは社員数によって左右されるのではなく、あくまで事業の内容によることは理解しているが、わかり易くするために社員数を使った)のシステム監査を経験している方はすくない。したがって、規格の適用面で審査員個々の解釈が異なるなどの弊害がでているやのうわさがある。このような実情から、システム構築や受審の際の手助けになるようにこのガイドラインを解説してみようと考えた。 ガイドラインは、品質システムとは何か、なぜ必要か、ISO9000規格とは何か、さらに、どのように始めるか、コンサルタントの活用での注意点はなにか、などなど前文があるが、その一部は「ここがわからない」のページに記載しているので、ここでは品質システム要求事項個々に関する要点を解説するにとどめる。 なお、このガイドラインでは、規格の文章がそのまま理解できる場合には特に説明を加えていないので、規格とあわせて読むように指示している。したがって、規格を参照しながら読むことをおすすめします。 |
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注2:2000年版ISO9000の改訂が正式となったことを受けて、このガイドラインも見直しが行われています。2001年の11月頃に完成が予定されています。ただし、日本語の訳文は何時になるのかは発表されていません。 |