統計的手法
統計的手法の選択と使用
工程能力および製品特性の管理のために統計的手法を使用する必要あるか否かを明確にし、もし必要がなければこの章は適用されない。ガイドラインは、中小企業でも統計的手法は工程管理の仕組みに取り入れば有効になることもあるとしている。しかし、統計的手法を活用して効果を上げようとするには専門家の助言がいる場合もあるとしている。ガイドラインは、適用できる統計的手法や分野を記載しているが、これはあまり役立たない内容で、統計的手法やQC活動の専門誌を参考にしたほうがよい。
ガイドラインが抜取り検査について記載しているので、引用しておきたい。すなわち、全数検査ができないので抜取り検査を採用するしかない製品が多い。この方法で不合格品を検出できれば、品質システムに採用している抜取り検査が間違っていないことになるとしている。しかし、不合格が続いたり、予想以上の不合格率になる場合は、その抜取り検査法とサンプリングの手順のどちらか、もしくは両方が不適当であることが考えられる。したがって、検査手順の見直しが必要となる。
さらに、抜取り検査では何ら問題なく合格品として出荷したが、顧客からの苦情を多く受ける事になったときも、抜取り検査の内容を再検討する必要があるとしている。
ここで個人的意見を述べる。中小企業といえども何らかの方法で品質管理を行ってきたはずである。しかもISO9000にかかわらず製品が問題なく販売されてきているなら、統計的手法をわざわざ取り入れなくともよいではないかと思う、しかし、過去には多くの、しかも重大な品質問題が発生したことがあるなら、この際よく検討して簡単で効果のある統計的手法を取り入れることが最善の方法である。