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5.6 品質マネージメント・システム

5.6.1 一般

 神戸化学株式会社は、顧客の品質要求に適合する製品、およびサービスを顧客に提供することを確実に実施するために文書化された品質マネージメント・システムを構築し、維持する。

5.6.2 責任と権限

 神戸化学株式会社の社員一人ひとりが責任を果たすことにより品質は支えられている。業務改善や問題を解決するための方策の提案をすべての社員に求めている。一方当社は、当該品質方針と当該品質マニュアルに記載されている要求事項に基づいてすべての業務を行うことを旨とする。したがって、品質活動の成果を向上させることは、すべての社員の責任である。

 当社の品質方針を全うする上でのすべての責任と権限は、副社長に与えられている。また、各部門長は、副社長を補佐する責務を有する。さらに、各部門長は、担当部門の品質に関わる実績の向上に対しての責任を有する。

 当社の各部門にあっては、すべての社員は製品とサービスの不適合を未然に防ぐために必要とするあらゆる権限を有する。この権限には、品質上の問題を見つけ、記録し、解決策を提案し、解決策を実施・検証し、当社の製品とサービスが要求を満たすことを確認する手筈を整えることが含まれている。すなわち、品質に関わるならば、当社の組織に関わらず柔軟に対処することを旨とする。  

 当社の組織図を、以下に示す。

 (組織図省略。添付図としてもよし)

 各部門長は、検証活動を完墜するために教育・訓練された社員を養成する責務を有する。当該品質マニュアルの検査および試験、および内部品質監査の章で述べられている検証および監査の要員に関する詳細を参照すること。監査活動に参加する要員は、監査の独立性を保つために監査対象部門に携わる者以外が選任される。

 品質マネージメント・システムの検証活動にかかわる要員は、品質問題を防ぐためのあらゆる権限を有し、もし問題が生じた場合にあっては、問題が顧客に波及するまでにその問題事項を監督者に通知する義務を担う。

5.6.3 品質管理責任者

 副社長は、品質管理責任者として任命され、確実に顧客の要求事項を満たすことを目標として品質マネージメント・システムを確立し、維持・管理するために以下の責任と権限を有する。また、品質マネージメント・システムの健全性、もしくは改良の必要性に関して適時社長に報告する。

(1) 品質に関する当社製品およびシステム全般にわたっての不適合、苦情、是正処置
  および予防処置について審議し、必要に応じて改善を関係部署に指示し効果の確認を行う。
(2) 定期的に各部署の品質目標の進捗状況を把握し必要に応じて改善を指示する。
(3) 内部監査スケジュ-ルの作成、監査の実施の補佐および、是正処置の確認
(4) 必要なる場合には、顧客を含む外部組織との接触・折衝を行う
(5) 社員の品質に関わる意識向上

5.6.4 内部コミュニケーション

 神戸化学株式会社は、品質目標を達成し、顧客満足を得るために従業員を含むあらゆる利害関係者へのコミュニケーションの重要性を高く認識する。よって、以下の事柄を行う。

 1) 各部門長は、部門別ミーティングを定期的に持ち、品質目標達成のために必要となる方策
   を討議する
 2) 全社員の出席する品質発表会を年2回開催し、優秀なる品質活動内容を発表する
  可能なる場合には、顧客からの発表を依頼する
 3) 品質向上活動の状況を掲示板(Quality Boardと称す)に掲載する
 4) 供給者との交流会を年2回開催する。

5.6.5 品質マニュアル

 神戸化学株式会社は、品質マネージメント・システムの要素を記載した品質マニュアルを作成する。品質マニュアルは、社長により承認され、「品質文書管理規定」に定められた各部署、およびその他の事業所に配布される。また、社内LAN上に掲載され、従業員は閲覧できる。

 品質マニュアルの文書体系の概要は以下の通りである。

   第一階層文書 品質マニュアル
   第二階層文書 受注業務管理規定、教育・訓練規定などの管理規定類
   第三階層文書 品質記録を含む受注書、発注書など 、および要領書類

5.6.6 文書管理

5.6.6.1 責任

文書管理手順の制定、および文書管理の責任は、品質管理責任者にある。 ただし、品質システム関連文書の内容に関しては、品質保証室長の責務とする。

5.6.6.2 文書の承認、発行および保管

 品質管理責任者は、「品質文書管理規定」にしたがって、品質マネージメント・システムに関連する文書の適切性を評価し、承認する。承認を受けた文書は、識別番号を付け必要とする部署に品質責任者によって配布される。品質保証室長は、発行先別文書台帳で文書の所在部署を明らかにし、最新版が業務に使われるように管理する。なお、配布先は、本社のすべての部門、および関東工場および九州営業所が含まれる。配布先部署の責任者は、配布された文書を適切に保管する。

5.6.6.3 無効文書と廃止文書

  業務に使われないように、無効となった文書または廃止された文書は全ての部署から速やかに撤去、廃棄、もしくは使用不可の場所に移動する。ただし、法律上の理由がある場合は廃棄せず別の場所に保管する。

5.6.6.4 文書の変更

 品質マニュアルおよび管理規定類の一部を変更する必要が生じた場合、各部署の責任者は、変更した文書の作成を行う。変更された品質マニュアルは、社長が承認する。管理規定類は、品質管理責任者が承認する。品質管理責任者は、文書の変更された内容と元の文書内容両者を審査し変更内容を適切と判断した後、承認をする。変更の理由および事項を管理文書の末尾に記載する。変更された文書は、品質保証室長によって配布される。配布先担当者は、速やかに元の文書を変更文書と差し替える。

5.6.6.5 文書の種類と管理区分

(1) 当品質マニュアルと管理規定類は、品質に直接影響する文書で文書識別番号および改訂番号を付けて「管理する文書」である。
(2) 他方、特定の材料および製品に対して特定の操作や作業を規定し、操作や作業開始前に作業現場に配布される生産計画書、作業指示書、金型図面など第三階層に属する文書および記録データは、当文書管理の対象とはならないが、品質記録である。また、管理する記録(データ)はハ-ドコピ-のほかコンピュ-タ-による記録も含まれ、品質記録として取り扱われる。
(3) 顧客からの図面など外部文書は、図面管理規定、もしくは品質文書管理規定にしたがって管理する。

5.6.6.6 管理文書のコピ- の取り扱い

当品質マニュアルと管理規定類の一部を顧客や社内外部関係者への参考資料として使用する場合は、品質管理責任者の承認を得る。品質保証室長は、「文書管理台帳」にコピー作成文書名、作成先、配布先、日付を記録する。文書を社内外の業務に使用せず、複写した文書に【非管理文書】と赤ペン(又は朱印)で記入する。

5.6.7 品質記録の管理

5.6.7.1 責任

 品質記録管理手順の制定・維持の責任は担当常務にある。 品質記録管理の責任は、品質記録を作成した部署の長にある。

5.6.7.2 品質記録の手順

 品質記録については、それぞれの記録において容易に検索ができるように識別され、ファイリングされる。ファイリングは見出しが付けられ、保管・維持が手順に従って行われる。

5.6.7.3 品質記録の定義

 品質記録は、要求品質の達成と品質システムの効果的な運用を立証するもので、次に示すものである。また、関係する供給者が提出した品質記録を含む。

 1)経営者による見直し会議議事録
 2)顧客との取り引きに関する契約、仕様書
 3)調達先評価表
 4)検査記録および検査成績表
 5)校正記録
 6)定期点検記録
 7)不良対策依頼書
 8)内部品質監査報告書
 9)教育・訓練実施記録
 10)その他品質記録管理規定に定める

5.6.7.4 品質記録の保管

  品質記録は、関連する製品に対応できるようになっており、劣化・損傷・ 紛失が生じないように、また即座に検索できるよう 「品質記録管理規定」に定められた期間保管する。顧客またはその代理人が評価のためこれら品質記録を利用できる。

5.7 経営者の見直し

5.7.1 経営者の見直し会議

 主要部門長、および議題関係者の出席の下で、社長を議長とする経営者の見直し会議を年2回(5月と11月を原則とするが、変更することもよしとする)開き、必要に応じて下記の事項を審議する。

 1)品質システムの内部品質監査で見い出された事項と改善計画
 2)品質システムの有効性
 3)すべての社内品質向上活動とその成果
 4)品質目標に対する達成度
 5)顧客よりの品質改善要求を含む顧客クレーム
 6)教育・訓練計画に対する実施状況と計画の見直し
 7)外注品の品質実績を含む品質管理および品質保証に関する事項
 8)本品質マニュアルの是正処置および予防処置

5.7.2 改善要求書

 見直し会議の結果、品質マネージメント・システムの改善・改訂・追加の必要性が認められた場合には、社長は、 改善要求書を作成し、各部門長、ないしは責任者に実施の任にあたらせる。また、会議の議事録は品質記録として管理する。

5.7.3 改善要求の実施確認

 品質管理責任者は、改善要求事項の実施状況を適時確認し、その実施結果と効果を社長に報告する。

5.8 関連文書

 品質方針(当該品質マニュアルに記載しているものと同一)
 内部品質監査規定(文書番号)
 品質記録管理規定(文書番号)
 品質文書管理規定(文書番号)
 図面管理規定(文書番号)
 作業要領書作成規定(文書番号)


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