韓国ソウル旅行 ~~2000年9月15日 ~ 2000年9月17日~~


2000年9月16日(第2日目)
目が覚めると今朝も朝から雨模様のようだ。客室のカーテン越しから明るい日差しは入ってきていない。カーテンを開けたら、嗚呼やっぱり。雨の日は同じ距離を歩くにしても足取りが重くなってしまう。昨日見つけておいた「味成屋」という食堂に「ソルロンタン」という牛肉スープにうどんとご飯が入った朝食を食べに行く。狭い路地を入って右に曲がった突き当たりにある。表通りからは見えないし、とりあえず出ている看板も小さく、行き当たりばったりで行くと見つかるかどうか、前の日に見つけておいて正解か?既に9時を廻っていたので他にお客さんはちらほらしか居なかったが、席について「ソルロンタン」と言って指を2本。こっちかは韓国語ができないし、向こうに英語が通じるか分からない、こういうときには直接的に表現するのがお互い分かりやすくていいだろう。礼儀の点では多少疑問が残るが。この店でも朝からキムチやら何なら4品ほどおかずが出てくる。辛そうなキムチも出てきた、食べたらやっぱり辛かった。「ソルロンタン」の味はどうかといえば、まあこんなもんかといったところ。
朝食のあと雨が降っているがせっかく来たのだからとソウル市内の史跡巡りに行くことにした。宗廟、徳寿宮、昌徳宮、秘苑、景福宮といった李王朝時代の王宮の跡である。宗廟は代々の王様の位牌を祭った所。
この中を通りぬけると徳寿宮につながっていてそのまま徳寿宮の中を見学できる。宗廟は朝早く雨も降っていてあまり見物客は居なかったが、やはり日本人観光客の団体がガイドに連れられて来ていた。それにくっついて廻りちゃっかり案内してもらうのも手だが、昌徳宮に10時半前には着いていなければならないため、最初のうちだけちょこっと盗み聞きして先に進んだ。
徳寿宮には最初は行くつもりが無かったのだが、宗廟につながっていてそのまま中に入らざるをえなかったというのが真相だ。徳寿宮には小学生の遠足のような団体も居たが、広い庭園のような敷地の中に建物が点在しているぐらいであまり興味をそそられるような物もなくそのまま外に出た。
昌徳宮の方向と反対側に正面出入口があったので、徳寿宮の塀沿いに昌徳宮まで歩いて行ったが、歩道に水溜まりが多く真っ直ぐ歩けない。10時過ぎには昌徳宮の入口に着いた。左側の壁際にある入場券売り場で入場券を買う。
ここはガイドに付いて廻らないといけない史跡で、韓国語、英語、日本語のガイドがある。次の日本語のガイドは10時半なので、それまで側にある土産物売り場の建物の中で雨を凌ぐことにした。中には大型観光バスで来た日本人観光客がわさわさ居る。
時間前に入口に行って日本語パンフレットを読みながら開場を待つ。100人位居るだろうか、これだけの人数をガイドさん一人が案内して廻る。勝手にどんどん行ってしまう人には拡声器で「勝手に廻ることはできませんよ~」と声をかけている。秘苑は王宮の庭、日本で言えば皇居の吹上御苑のようなものか。途中の池と建物のある休憩場所が一番の見所、出口に近づく頃に雲が薄くなって雨も止んできた。昌徳宮を出る頃は12時を廻っている。
景徳宮まで歩く途中で昼食を食べる。店は「正統参鶏湯元家」、雑誌に載っていた「サムゲタン」の美味しい店である。旅行ガイドブックに載っている美味しい店は数々あるが本当に美味しい店にあたったことがない、ならば自分達でとかなんとか。それに載っていた店に入る。壁を見るとその記事が大きく引き伸ばされて額に入って飾ってある。それを指差して注文した。他には韓国人の客が2組み、あとから日本人の観光客がやってきた。ほどなくすると黒い器に入ったサムゲタンがふつふつと湯気を立てながらやってきた。内臓を取り除いてそのあとにもち米、朝鮮人参、なつめを詰めた鶏一羽を丸ごと(さすがに頭は付いていないが)煮た料理だ。お店のおばさんが小皿に塩と胡椒を入れ食べ方を教えてくれる。身をほぐしながら塩胡椒をちょっとつけて食べてみる。ん~、鶏自体があまり美味くない、ブロイラーの若鳥のようだ。他のサムゲタンの店では大鍋で鶏をまとめて煮てしまうので煮崩れしてスープもどろどろ云々だけど、この店のサムゲタンはなんたらかんたらという雑誌の記事を頼りに来ては見たもののどうなんでしょうか。東京の神楽坂にある韓国薬膳料理の店で食べたサムゲタンと大して違わないような、、、。
昼食を終えて今度は景徳宮まで歩く。広い通りは横断歩道が無く地下道で向こう側へでなければならないが、それが見つからない。あたりを見回してようやく大分戻ったところに地下道の入口が見えたので戻って渡る。雨がまた降ってきたのに難儀なことであるが、さすがにびゅんびゅん飛ばす自動車の合間をねらって道を渡るほどの度胸はない。景徳宮はかつて敷地内に日本統治時代の朝鮮総督府の建物が建っていたところだが、既に取り壊され昔の姿の復元作業が行われていてあちこちに工事用フェンスが張り巡らされ、建物はシートに包まれている。ここでは王宮跡の見物は止めて博物館の中に入る。古代朝鮮の発掘品が陳列されていたが特段引かれるものはなく、雨の中をさんざん歩き回って疲れたのでソファーに座ってしばし休憩。このあと東大門市場にも行く予定にしていたがあきらめてホテルに戻ることにした。
ホテルに戻る前にお土産の買い出しがある。キムチや海苔だ。南大門市場などで値切って買うなどという根性もないので、ロッテデパートの地下食料品売り場で買うことにしている。東京のデパートの食料品売り場同様に、食料品売り場はたくさんの人でにぎわっていた。一通り見て廻ったあと、まずキムチ売り場でポッサムキムチ2つと白菜キムチを買う。ポッサムキムチは、そこまでしなきゃならないほど凄いのかと思うほど、ラップでぐるぐる巻きにしてくれる。次の韓国海苔は、1帖ものの袋入りと8切の旅館の朝食にでる焼き海苔風のものを買う。その横を見ると海苔をローラーに通してごま油を塗ってその場で袋詰めして売っている。50帖入りで1万ウォン、安くて新鮮そうなのでこれも買う。あとはさっきひと廻りしているときに見つけたスルメを買う。肉厚で美味しそうだ。但し少し生臭いような気もするがスルメだからしかたがないか。両手いっぱいの荷物を提げてとりあえずホテルに戻る。キムチは冷蔵庫の中身を取り出して明朝まで冷蔵庫にしまっておく。
夕食の前に南大門市場に出かける。香港でも行ったが、狭い路地の両側に様々な店が軒を連ねて建っていて、いろいろなものを売っている。ただ見て廻るだけでも楽しい。途中で松茸を売っている店のあんちゃんに5千ウォンでどうだっと小さめだが10本位箱に入った松茸を見せてくれる。香りをかぐと確かに松茸の香りがするが持って帰って検疫で捕まるのもいやだし、特段松茸が食べたかったわけでもないので遠慮する。途中で傘が壊れてしまったので8千ウォンで折り畳み傘を買う。もう少し安くならないかとも思ったが言葉の壁が高く乗り越えられずに言い値で購入、800円だからまぁ良いか。
今日の夕食は海鮮鍋。昨日明洞で確かめておいた「釜山さしみ」というお店に行く。この店のある通りは幅2メートルほどの路地に同じような店が軒を連ねて建っている。呼び込みもおばちゃんが腕を掴まんばかりの勢いでやっている。こっちは店が決まっているので、呼び込みをかいくぐってまっしぐらに目的の店に突撃した。店の前で写真付きのメニューを広げて見せてくれる。海鮮鍋を指差して店の中に案内してもらう。しばらく待つとまた何にしますかと聞いてくる。呼び込みの人に示した注文が通っているわけではなさそうだ。
改めて海鮮鍋とチジミ、ビールを頼む。キムチをつまみにビールを飲んでいると山盛りの鍋にさらにイカが一匹丸のまま乗って出てくる。鍋に火をつけるとはさみでイカをちょきちょき刻んでくれる。鍋が煮えてくるにしたがってスープに段々赤みがさしてきた、すわっ、なべ底に唐辛子でも仕掛けていたのかと思えるほどだ。食べてみるとそれほど辛くはない、具からも出汁がよく出て美味しい。イカや魚、野菜を食べていると歯ごたえのある小さな丸いものにあたる。さて、異物混入かと思えるようなものの正体は、ほやである。ほやは生を酢の物にして食べるくらいで鍋の材料になるなど思いもよらなかったし、実際食べてみて別に美味しいものでもない。ぐりぐりとした食感を味わうたべもののようだ。満腹になってホテルに帰還する。
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 韓国ソウル旅行アルバム 2000年9月16日(第2日目) ソウル滞在

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朝食を食べた味成屋さん

朝食を食べた味成屋さん

宋廟に祭ってある歴代の王様の碑

宋廟に祭ってある歴代の王様の碑

宋廟

宋廟

徳寿宮

徳寿宮

昌徳宮の門

昌徳宮の門

昌徳宮の王様の居間

昌徳宮の王様の居間

昌徳宮の秘苑

昌徳宮の秘苑

夕食を食べた「明洞釜山屋」

夕食を食べた「釜山さしみ」

夕食の海鮮鍋

夕食の海鮮鍋


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