中欧3カ国周遊の旅 ~~ 2009年4月28日~2009年5月6日 ~~


2009年5月2日(第5日目)
今日はウィーン市内を巡り午後の自由時間の後シェーンブルン宮殿で催される室内コンサートの演奏を聴きに行く一日です。
朝9時にホテルを出たバスは、まず、ウィーン郊外のシェーンブルン宮殿に向かいます。このシェーンブルン宮殿はハプスブルグ家の夏の離宮として建てられたもので、部屋が1441室もあるとても大きな宮殿です。全部を見て廻るととてつもない時間がかかりそうですがこのツアーの目玉の一つなのでガイドさんに連れられて見て廻ります。
何しろ広い宮殿です。世界各国からの観光客が沢山来ていて、それぞれがガイドさんを伴って館内を見て廻るのですが、ここでのガイドにはルールがあって、一つの部屋には一つのグループしかガイドできない、前のグループの説明が終わるまで次のグループのガイドは説明を始めてはいけないというものです。それを守らない私たちの次のガイドが私たちのガイドに怒られていました。
宮殿内部の見学のあとは、庭園の見学です。この庭園がまた広い!ベルサイユ宮殿と同じように広大な敷地の中に、遥か向こうの小高い山の上にグロリエッテが建っています。とてもそこまで行く時間はないので、それでも中ほどにあるネプチューンの泉の噴水まで行ってみました。あとは売店へ行ってネックストラップや「シシー」の肖像画を印刷したペーパーナプキンなどを買いました。
シェーンブルン宮殿の見学を終えて、次は市立公園へ行ってヨハンシュトラウス像の見学です。金色に輝く像は記念撮影のメッカのようで次々にやって来る観光客が撮影のために列を成しています。
この後はリング(昔、街を囲む城壁があった場所で、城壁を壊して道路になっています。道路がリング状なので『リング』と呼ばれています。)に沿って市内の名所をバスの車窓から眺めます。国立歌劇場(オペラ座)、ホーフブルグ(王宮)、美術史美術館や自然史美術館、市役所などです。リングにはトラム(路面電車)の路線があって、線路も環状線になっているのですが、通常の路線に環状線を一周するものがありません。定員制の特別車両だけが環状に走っていて、バスでリングを廻っているときも、たまたまその車両に出会い途中で追い抜きました。こうやってリングをぐるっと廻ってバスは再びオペラ座近くの免税店に横付けになります。ここでトイレ休憩兼土産物の買い出しですが、そこは適当にあしらって自由行動に移ります。
最初に行ったのは食堂楽横丁と呼ばれるナッシュマルクトです。市場には野菜や肉を売る店や香辛料を売る店などいろいろありましたが、ここでは見学とお昼ご飯を食べることにとどめ、スシ(ここではあえて『寿司』ではなくこう書きます。)などの和食の店はあったものの、この市場の『スシ』はどうもまがいものぽくて食指は伸びません。軽いものをと、ベトナム料理の店で海老入りの海鮮麺をいただきました。
食事のあとは市内のめぼしい建物を見て廻ります。街のあちこちに由緒正しい芸術的な建物が建っています。まず市場から程近くのカール教会、地下鉄カールスプラッツ駅の入口(片方はカフェですが)、通りを渡ってウィーン国立オペラ座、通りを進んでシュテファン寺院、この教会は内部も拝見します。要は入場料を取らない施設だけ内部を見るというチョッとセコイことをやっています。でもウィーンの施設の入場料って結構いいお値段がします。7~8ユーロ、約1000円、2人で2000円ですからどっちでもいいような施設にまで入場料を払って入る気はしません。
ところで、この教会に入ったところで後ろを振り向くと奥さんが居ません。慌てて外へ出て辺りを見渡しても、まるで東京の銀座通りのような人出で、どこに居るのか。さっきまで一緒に居たことが分かっている所まで戻ってキョロキョロ探すものの見当たりません。こんな所で迷子になったらお金も持っていないし、言葉は分からないし(これは奥さんのことです。)、ままよと奥さんが自分を見つけてくれるまで待つことにしました。しばらくすると奥さんがようやく戻って来ました。教会の入口を通りすぎて先まで行ったところではぐれたことに気がついてしばらく待っていたとのこと。とりあえず一安心してもう一度教会の中に入り直しました。
シュテファン寺院のあとは目抜き通りであるグラーベン通りを通ってペスト記念塔まで行きます。途中の「アルトマン&キューネ」でお土産のチョコレートの詰め合わせを買いました。このお店、ガイドブックには載っていなかったのですが、機内誌にウィーンの思い出の紹介記事として、綺麗な箱の詰め合わせのチョコレートの詰め合わせが載っていたので買ってみました。
この塔の先を左に曲がって進むと王宮に行き当たります。王宮は13世紀から20世紀までのハプスブルグ家歴代の皇帝の居城です。王宮の中には有名なスペイン乗馬学校やシシィ・ミュージアム、国立図書館などがありますが、詳細な案内図もなかったので一通り見渡して美術史美術館に向かいました。
美術史美術館はリングを挟んだ王宮の向かい側にあって、自然史博物館と対を成した建物にあります。この二つの建物の間のマリア・テレジア広場にはマリア・テレジア(ハプスブルグ家の女王様)の銅像が立っています。美術史美術館の中は昔の宮殿と同じ構造で廊下がなく、部屋続きで絵が飾られています。有名なところでは、ベラスケス「青いドレスのマルガリータ王女」やラファエロ「草原の聖母」、ブリューゲルの「バベルの塔」や「雪の中の狩人」などがあります。絵を鑑賞したあと館内のカフェで休憩がてらコーヒーを飲みました。コーヒーはあまり好きではないのですが、さすがウィーンのコーヒーは美味です。ケーキも各種ありましたがこれはご遠慮しました。
美術史美術館のあとは、ハイリゲンッシュタットという郊外の町に、ベートーベンゆかりの建物を見るのと夕食を食べに行きます。リングを走る路面電車に乗る前に、王宮の庭に立つモーツアルトの像を見に行きました。像の前にはパンジーでト音記号をかたどった花壇がありました。リングを走る路面電車に乗ってショッテントーアまで行き、そこから37番路線に乗り換えます。普通ハイリゲンシュタットに行く場合、電車でハイリゲンシュタット駅まで行って38A番のバスで行く方法と38番の路面電車で行く方法がガイドブックで紹介されていますが、ベートーベンゆかりの場所に行くにはこの37番の路面電車で行くとすぐ近くまで運んでくれます。
終点のホーヘ・ワルトまで行って停留所を降りてそのまま進むと公園のような所を下ります。通りに出て左に行き最初の十字路を右に曲がって次の角を右に曲がると右手にベートーベンの「遺書の家」があります。ここでベートーベンは交響曲第2番を作曲したり、2人の弟に遺書を書いたと言われています。中は記念館になっているようですが、とりあえず家の外観だけ写真を撮って先に進むと今度は「マイヤーの家」があります。ここではベートーベンが交響曲第9番第4楽章の合唱部の構想を練ったそうですが、今はホイリゲになっています。今来た道を戻って最初の十字路を右に曲がって進むと道の左側に今度はベートーベンが交響曲第6番「田園」を完成させた「ベートーベン夏の家」があります。
更に住宅街の中の道を進んで行くとハイリゲンシュタットの街にたどり着きます。この街にはワイン作りの農家がやっているレストランがあります。その中の1軒の「ツム・マルティン・セップ」というレストランで夕食です。時間的には少し早いのですが、このあとコンサートがあるので7時半までにはホテルに戻らなければなりません。鶏の半身のセットとスズキのムニエルのセットを注文しました。初めに牛肉とヌードルが入ったスープが出てきて、それからメインの料理です。このスープも結構量が多くて、食べ終わると結構なお腹になった上にメインの料理の量が半端ではありません。半分も食べきれないうちにギブアップです。ごめんなさい。
食事のあとはまた路面電車に乗ってホテルへ戻ります。路面電車はハイリゲンシュタット駅が終点なのですが、来たときに降りたホーヘ・ワルト駅では電車はそのまま折り返すのですが、この駅では終端の線路がループ状になっています。プラットホームが何処かキョロキョロしていると建物と建物の間というよりも隙間にホームがありました。ここからショッテントーアまで38番の路面電車で行き、そこで地下鉄に乗り換えてホテルまで戻ります。7時半までには戻れそうです。
ホテルに戻るとコンサートに出掛ける準備をした方達が既にロビーでお待ちです。中にはスーツを着たりイブニングドレスとまではいかないもののそれなりの御召し物の方もおられます。こっちは、まぁツアーのおまけのコンサートだからとたかをくくっていましたので、失礼にならない程度の恰好で勘弁してもらいます。
コンサートは、シェーンブルン宮殿の傍らにあるオランジェリーで催されます。中に入ると細長い講堂のような部屋で、前の方に舞台があってそこで演奏が行われるようです。普通の椅子を並べた席にはクラスがあるのか、前の方と真ん中から後ろの方が混んでいて真ん中より少し前はガラガラです。私たちのグループは真ん中より少し前の席が割り当てられていました。コンサートが始まる前は後ろの方に設営してあるバーのようなところで飲み物を頼むこともできるようです。
時間になるとオーケストラの人達がドヤドヤと席に着き、やがておもむろに指揮者の登場です。短い曲を数曲演奏し、オペラ?のように数人の男女の歌手が舞台に立って歌う曲もありました。最後の曲は、ヨハンシュトラウス作曲のラデツキー行進曲で、指揮者が観客に手拍子を誘います。曲の強弱に合わせて強くあるいは弱く手を打つようにと観客にも指揮棒を振るいます。最後にアンコール曲の演奏と指揮者、出演者、演奏者のご挨拶があってコンサートは終了です。バスに乗ってホテルに帰り着く頃はもう11時を過ぎていました。
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中欧3カ国周遊の旅アルバム 2009年5月2日(第5日目)
ウィーン滞在

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シェーンブルン宮殿前の並木

シェーンブルン宮殿前の並木

シェーンブルン宮殿の入口

シェーンブルン宮殿の入口

入口の門柱の上の鷲の像

入口の門柱の上の鷲の像

シェーンブルン宮殿の遠景

シェーンブルン宮殿の遠景

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園

シェーンブルン宮殿の庭園とグロリエッテ

シェーンブルン宮殿の庭園とグロリエッテ

ネプチューンの噴水の遠景

ネプチューンの噴水の遠景

ネプチューンの噴水

ネプチューンの噴水

庭園から見たシェーンブルン宮殿の遠景

庭園から見たシェーンブルン宮殿の遠景

庭園から見たシェーンブルン宮殿

庭園から見たシェーンブルン宮殿

リングを走る特別電車

リングを走る特別電車

リングを走る特別電車

リングを走る特別電車

市立公園に建つヨハンシュトラウス像

市立公園に建つヨハンシュトラウス像

市立公園の植栽

市立公園の植栽

分離派教会と黄金のキャベツ

分離派教会と黄金のキャベツ

カール教会

カール教会

楽友協会の建物

楽友協会の建物

カールスプラッツ駅の入口の建物

カールスプラッツ駅の入口の建物

カール・オットー(駅舎利用のカフェ)

カール・オットー(駅舎利用のカフェ)

カールスプラッツ駅の入口の案内板

カールスプラッツ駅の入口の案内板

ウィーン国立オペラ座

ウィーン国立オペラ座

戦争とファシズムへの戒めの記念碑

戦争とファシズムへの戒めの記念碑

カプツィーナ教会

カプツィーナ教会

カプツィーナ教会の十字架

カプツィーナ教会の十字架

シュテファン寺院

シュテファン寺院

シュテファン寺院の内部

シュテファン寺院の内部

シュテファン寺院の祭壇

シュテファン寺院の祭壇

シュテファン寺院のステンドガラス

シュテファン寺院のステンドガラス

シュテファン寺院の柱

シュテファン寺院の柱

シュテファン寺院の入口

シュテファン寺院の入口

シュテファン寺院前広場のマリオネット

シュテファン寺院前広場のマリオネット

ペスト記念柱(三位一体記念碑)

ペスト記念柱(三位一体記念碑)

ペーター教会

ペーター教会

旧王宮

旧王宮

旧王宮の天蓋

旧王宮の天蓋

旧王宮中庭の像

旧王宮中庭の像

新王宮前のオイゲン騎馬像

新王宮前のオイゲン騎馬像

リング側の王宮の入口

リング側の王宮の入口

自然史博物館

自然史博物館

美術史博物館

美術史博物館

マリアテレジア広場の像

マリアテレジア広場の像

ベラスケス「青いドレスのマルガリータ王女」

ベラスケス「青いドレスのマルガリータ王女」

ラファエロ「草原の聖母」

ラファエロ「草原の聖母」

ブリューゲル「雪中の狩人」

ブリューゲル「雪中の狩人」

ブリューゲル「バベルの塔」

ブリューゲル「バベルの塔」

美術館内のカフェ「ゲルストナー」の天井

美術館内のカフェ「ゲルストナー」の天井

美術館中央ホールの天井

美術館中央ホールの天井

美術館中央ホールの階段

美術館中央ホールの階段

美術館中央ホールから見た階上の内部

美術館中央ホールから見た階上の内部

王宮庭園とモーツアルト像

王宮庭園とモーツアルト像

モーツアルト像

モーツアルト像

路面電車の車内

路面電車の車内

ショッテントーア停留所

ショッテントーア停留所

ヴォティーフ教会

ヴォティーフ教会

37番線の路線図

37番線の路線図

ホーヘワルテ停留所

ホーヘワルテ停留所

37番線の路面電車

37番線の路面電車

遺書の家

遺書の家

遺書の家の案内板

遺書の家の案内板

マイヤーの家の看板

マイヤーの家の看板

マイヤーの家

マイヤーの家

ベートーベン夏の家

ベートーベン夏の家

ベートーベン夏の家の表示板

ベートーベン夏の家の表示板

ベートーベン夏の家の表示板

ベートーベン夏の家の表示板

ホイリゲ、ツム・マルティン・セップの店内

ホイリゲ、ツム・マルティン・セップの店内

肉と野菜とヌードルのスープ

肉と野菜とヌードルのスープ

鶏の半身のフライ

鶏の半身のフライ

スズキのムニエル

スズキのムニエル

グリンツィング停留所

グリンツィング停留所

38番線の路面電車

38番線の路面電車

ウィーン・インターナショナル・センター駅の案内板

ウィーン・インターナショナル・センター駅の案内板

国連都市の建物

国連都市の建物

国連都市の建物

国連都市の建物

シェーンブルン宮殿のオランジェリーコンサート

シェーンブルン宮殿のオランジェリーコンサート


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