検査、測定および試験装置の管理 検査に用いる機器、工場に設置された計量計などの測定器および試験装置(試験ソフトウェアを含む)の保守管理および校正する手順を文書化し、適時更新しているか? これら機器類の精度を正確に把握し、機器の測定能力範囲内で使用しているか? 上記の機器類以外に検量線を引くための試験用ソフトウェアなど、あるいはブロックゲ-ジのブロックなど試験用ハ-ドウェアのような基準器を製品検査の合否判定に用いる場合、使用前に点検し、しかも点検期間毎に点検しているか? 点検の範囲と点検頻度を規定し、点検結果を管理記録に残しているか? 検査、測定および試験装置が機能上適切なものであることを示すために、要求があった場合には、機器類の検証デ-タを顧客に提供できるか? 特に、これらの機器類に関連する技術デ-タが顧客からの要求事項であった場合には、この提供能力が問われる。 検査、測定および試験装置の管理手順 製品の品質に影響を与える検査、測定および試験のための装置を一覧表にし、誰でも分かるように装置に”要校正”などと識別されているか? また、国際標準または国家標準にまでさかのぼれるように、規定した間隔または使用前に校正を実施しているか? 国際標準または国家標準がない場合、校正に用いた基準(例えば、社内で作成された標準サンプル)の詳細を文書化しているか? 検査、測定および試験装置の校正手順が作られているか? その校正手順には装置の型式、固有の名前、設置場所、点検頻度、点検方法、判定基準、さらに点検結果が不満足な場合の処置方法の詳細が記載されているか? この項目では点検と校正の区別を明確にしておく必要がある。したがって、点検手順と校正手順の両方が求められている。 校正を必要とする検査、測定および試験装置には校正された日付、次回の校正予定日などを標識にして、機器類のそばに掲示しているか? 校正の結果により使用可能かどうか識別できるか? 校正できていない、もしくは不合格で使用できない機器は別の場所に保管するなど安全対策ができているか? 校正記録は即座にアクセスできるように適切に保管されているか? 校正基準から外れが発見された場合、前回の校正から発見された時までの検査・試験の結果を見直し、製品の品質試験結果に問題がないことを確認し、文書化されているか? このためには保存サンプルが適切に管理されるシステムが必要となる。 校正、検査、測定、試験を実施する際の環境条件が適切に確保されているか? 検査、測定および試験装置の取扱い、保存、保管には、精度・使用上問題が生じないように管理手順があるか? 校正によって行った設定を狂わすような調節が他人によりできないような予防手段が講じられているか? 日本では必要のないことかもしれないが、万が一のことも考えておくことも無駄ではない。 |