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5 経営者の責任

5.1 経営者の目標

最高経営責任者は、品質マネージメント・システムの構築し、実行し、そしてその有効性を継続的に改善することに対するコミットメントの証拠を、以下の事項により示すこと。

 a)顧客要求と同様に規制上および法的要求への適合の重要性を組織に対し報知・伝達する
 b)品質方針を策定する
 c)品質目標を確実に確定する
d)マネージメント・レビューを実行する
 e)必要とする経営資源の利用可能を確保する
 
5.2 顧客指向

経営最高責任者は、顧客の満足を達成する目標として顧客要求事項を決定し、完遂することを確実に行うこと。(7.2.1並びに8.2.1を参照)

 
5.3 品質方針

最高経営責任者は、品質方針が以下のことであることを確実なものにすること。:

a)組織の目的に適切である
b)要求事項への適合性および品質マネージメント・システムの有効性の継続的改善を行うことのコミットメントが含まれている
c)品質目標を設定し、見直しを行う枠組みを提供する
d)組織内に伝達され、理解される
e)引き続き適切であるかどうかが見直される   

5.4 計画

5.4.1 品質目標

最高経営責任者は、品質目標が組織内の関連する部門およびレベルで設定されていることを確実とすること。その品質目標は、計測可能であり、継続的改善への目標コミットメントを含み品質方針と一貫していること。品質目標には、製品の要求事項(7.1aを参照)を満たすために必要となる内容目標が含まれていること。

5.4.2 品質マネージメント・システムの計画

最高経営責任者は、以下の事項が行われることを確実とすること。

a)品質目標と共に4.1項で示されている要求事項を満たすために品質マネージメント・システムの計画が実行される。
b)品質マネージメント・システムへの変更が計画され、実施されるときには品質マネージメント・システムの完全性が維持される。


5.5 責任と権限、およびコミュニケーション

5.5.1 責任と権限

最高経営責任者は、責任、権限並びに相互関係を明確に規定し、伝達されることが確実とすること。

5.5.2 経営者の代行

最高経営責任者は、他の責任と関係なく、以下の責任と権限を持つ経営者の代行一名を任命しなければならない。

a)品質マネージメント・システムのプロセスが確立され、実施され、維持されることを確実にする
b)改善の必要性を含め品質マネージメント・システムの実績並びに改善の必要性を最高経営責任者に報告する
c)組織全体にわたって顧客要求に関しての意識・自覚の促進を確実に行う 

参考 経営者の代行の責任には、通常品質マネージメント・システムに関わる事項に
 ついて外部団体との連絡調整を含くめられる。

5.5.3 内部伝達

最高経営責任者は、適切なるコミュニケーション・プロセスが組織内に確立され、コミュニケーションが品質マネージメント・システムの有効性に関して行われることを確実にすること。


5.6 マネージメント・レビュー

5.6.1 一般

最高経営責任者は、組織の品質マネージメント・システムを継続する適切性、その充足性、および有効性を確保にするために、計画された間隔で、見直しを行うこと。マネージメント・レビューは、品質方針および品質目標を含め品質マネージメント・システムの改善の機会並びの変更の必要性を評価すること。

マネージメント・レビューの記録は維持されること(4.2.4を参照)

5.6.2 レビューのインプット

マネージメント・レビューへのインプットには、以下の事項に関連する現在の実績および改善する余地が含まれること。

a)監査の結果
b)顧客からのフィードバック
c)プロセスの実績と製品の適合性に関する分析
d)予防処置および是正処置の状況
e)以前に行われたマネージメント・レビューによるフォローアップ活動
f)品質マネージメント・システムに影響するであろう計画された変化  
g)改善の推薦内容


5.6.3 レビューのアウトプット

マネージメント・レビューによるアウトプットには、以下に関連するいかなる決定並びの行動が含まれなければならない。

a)品質マネージメント・システムとプロセスの有効性に関する改良
b)顧客要求に関する製品の改良
c)経営資源のニーズ  

 


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