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オモシロイ!マークはあくまで私の好みです。


2004年[1][2][3]


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よしもとばなな「はつ恋」


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川西蘭「パイレーツによろしく」

学生の透、コンピュータ・システム・エンジニアの明、駈け出し少女漫画家のあすか、長田オートの老ライダー、純正右翼少年の仁等々が、著者の豊かな感性で都市を駈け回る。十代で作家デビューした川西蘭の感受性と想像力のすべてを傾注した都市小説。

読み出してから序盤までは、雰囲気があって良いなぁと思いワクワク読みすすめていたのですが、ラスト間際のある内容に、酷く傷つきました。読むのが辛かったその展開がほんとうにこの物語に必要なのか?と、今でも納得できません。
若者の不条理を描きたかったのかもしれないけど、そういう表現はしてほしくなかった・・というか、やっぱりわかりません。


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スティーブン・キング「図書館警察」


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加納朋子「スペース」


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シャロン・シン「魔法使いとリリス」


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よしもとばなな「ムーンライト・シャドウ」


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椎名誠「くねくね文字の行方」


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よしもとばなな「こんにちわ!赤ちゃん」


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梨木香歩「エンジェル・エンジェル・エンジェル」


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椎名誠「少年の夏」


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桐野夏生「ジオラマ」


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東野圭吾「ちゃれんじ?」


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さくらももこ「さくらえび」


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スティーブン・キング「トム・ゴードンに恋した少女」


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押井守「Avalon 灰色の貴婦人」


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恩田陸「黄昏の百合の骨」


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北村薫「語り女たち」


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銀色夏生「庭を森のようにしたい つれづれノート13」


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コニー・ウィリス「わが愛しき娘たちよ」


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スティーヴン・キング「ライディング・ザ・ブレット」


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森博嗣「探偵伯爵と僕」オモシロイ!


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フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」


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山本文緒「日々是作文」


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よしもとばなな「王国 その2」


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コニー・ウィリス「ドゥームズデイ ブック 下」


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コニー・ウィリス「ドゥームズデイ ブック 上」


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コニー・ウィリス「航路 下」

危機に瀕した研究プロジェクトを救うため、みずから「死後の世界」を垣間見ようと決意したジョアンナ。だが、彼女がNDE(臨死体験)の暗いトンネルを抜けて赴いた先は、思いがけない現実の場所だった…。

上巻でひたすらムズムズさせられた「ある場所」は判明したものの、今度は「どうしてそれが見えたのか?」でヤキモキ。やっと掴めたか?と思ったら大どんでん返しがあり、唖然としてしまいました。本を読んでこれほどビックリしたのは近年ではひさしぶり。
けして明るい内容の本ではなく、特に下巻は全体が、沈みがちな内容ですが、キャラクター達の前向きさが救ってくれる。特に良かったのは入院患者の少女メイジー、別名「ひきのばしの女王」。後半になってからの彼女の活躍はすばらしかったです。
あと、カバーデザインが好きでした。上巻も下巻も、さりげなく、きれいで。


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コニー・ウィリス「航路 上」

NDE(臨死体験)の原因と働きの科学的解明を目指す、認知心理学者のジョアンナは、神経内科医リチャードの研究計画に協力する。だがその実験にはトラブルが続出。ジョアンナは、みずから死を体験しようと決意するが…。

ヒューゴー・ネビュラ両賞の受賞の実績はさすがで、申し分ななくおもしろく、そして読ませる。
時々、どうしても思い出せない名詞とかありますよね?「あー、ノドまで出かかってるのに!」「周りのことはおぼえてるのに、その名前だけド忘れした!」みたいな、そんなヤキモキ&むずむずする感じでひきづられていきます。特にこの上巻はひたすらそれが続きます。「私は確かにあそこを知っている、でもなぜ?どうして?」ヒロイン・ジョアンナのムズムズする気持ちにシンクロして「あー、もう!どこで見たの?なんだったの?」とヤキモキしながら、答えをさがすためにページをめくりました。


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梨木 香歩著「からくりからくさ」

古い祖母の家。草々の生い茂る庭。染め織りに心惹かれる四人の女性の共同生活、そして不思議な人形「りかさん」にからまってくる縁。生命を支える新しい絆を深く伝える書き下ろし長篇。

最初、4人の女性が共同生活をはじめたくだりでは、その生活を描きながら女性達の成長を読ませる、気持ちよい小説なのかと思っていたのですが、人形の「りかさん」の背景に思いがけない縁(えにし)があり、その謎が解かれていくさまはミステリーのようで、やがて晒されていく真実は深遠なるものだった。のほほんと「網戸のために」と雑草をいろいろ工夫して料理している前半にひきかえ、後半の展開には、静かな中に、ひたひたといろいろなことが明らかになり、息詰まる感じ。なんというか……西洋と東洋がブレンドされたような読後感。


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岡崎京子「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね 」

事故の直前まで描かれつづけた、幼いほどに残酷で、どこまでも切なく哀しい、岡崎京子唯一の物語集、待望の刊行。
表題作ほか、「終わらない」「一分間(あやちゃんに)」「ある夜の……」などを収録。

まず、勘違いしていたのは発売されたのが2004年だったので、事故の後に発表された作品だとおもってしまったこと。ちがいました。事故の前に発表された短編をまとめたものだそうです。
彼女の作品(コミック)を殆ど読んでいるので、小説なのに、読んでいると彼女のタッチで彼女が描くだろうコマが浮かんで、そんな自分にビックリしつつもそれだけ、脳内に彼女の作品がインプットされていたのだなぁと、しみじみ。
世界観は、ちょっと暗めというかやや破壊的というか、世紀末的というか、です。痛い感じ、それなのにどこか身近な感じがして無視できない、そんな一瞬をきりとった短編集でした。


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西尾維新「零崎双識の人間試験」

殺人鬼の一族の長兄にして切り込み隊長、「二十人目の地獄」にして奇怪な大鋏「自殺志願」の使い手・零崎双識が赴いた弟さがしの旅は、未曾有の闘争劇の幕開けだった! Webに連載したものを加筆・訂正してノベルス化。

この著者の作品はあますところなく読んでいて、しかも気に入ってさえいるのに、背景やキャラが入り組んでいるせいか、最新作を読むときにはいつも混乱してしまいます。あのキャラはこの人とリンクしていて・・・と記憶をたどりながら読みました。
今回は「クビシメ ロマンチスト」にも出てきた零崎人識の名字「零崎」にまつわる、殺人鬼一族のイロイロについてわかりました。……多分。
殺人鬼やら殺人者やら、生まれたてほやほやでなりかけ殺人鬼やら、人殺しな人がわんさか出てきます。そんな内容なのに、重過ぎもせず、軽過ぎもせず、妙なひょうひょうとしたタッチで、更にキャラ萌えさえさせながら読ませる、独特の世界が確立されています。


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よしもとばなな「日々の考え」

同居している亀のこと、最近観たあの映画、あの人と食べるおいしいもの…。人気作家が日常生活で考え、感じることとは? ライフ、オカルト、ラブ等をテーマにした超ロング・インタビュー付き。『リトルモア』連載を単行本化。

「子供ができました」と同時期に発表されていたエッセイらしく、語っている感じは似ているが、こっちの方が内容が激しくておもしろかった。最初のカメのちんこについてのエッセイでやられました。カメがそんなおもしろい&ヘンテコな生き物だなんて!
前半がエッセイで、後半がインタビューからなる構成だったのですが、インタビューの方はそれほどピンとこなかった。「食」に対するこだわりが強いように感じたが、自分にはそれがあまり重要視する案件ではなかったので、いまいちだったのでしょう。


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よしもとばなな「子供ができました」

うんざりするテレビのニュース、仕事上のトラブル。胎児の画像を見て感動する。人生のペースを落とし、自分のからだの声を聞こく。冷え、ぎっくり腰、犬の急病、食あたり、仕事場の引っ越し。妊婦を次々に襲う試練の数々。公式ホームページの日記とQ&Aを文庫化する第三弾。「けんかの仲直りの仕方」も伝授。

yoshimotobanana.com 3です。前作はノベルスサイズの本になってから、文庫になりましたが、今回はいきなり文庫で発売。助かります。(お財布が)
結婚から妊婦生活までの期間が書かれていますが、そんなに動き回って大丈夫なの!?ってくらいアクティブ。日々のことを語っているのですが、ひさしぶりに(ばななさんの作品を)読んだせいか、こうビンビンくるところがありました。


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姫野カオルコ「よるねこ」

ある日、美也子の母は唐突に呟いた。「猫は、向こうの方へ歩いていった」と。ホラーの枠を超えた底知れぬ怖さをたたえた8編からなる、潜在意識を煽る、著者初の幻想&ホラー小説集。

ホラーと言っても、オカルト的な怖さはそれほどでありません、奇妙な居心地の悪さのような、落ち着かない、モゾモゾするような怖さです。印象に残ったのは「心霊術師」。
倉庫に勤める力持ちの吉田という女性の話なのですが、すがすがしさの残らない、残酷なような、でもハッピーエンドのような不思議なラストでした。


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コニー・ウィリス「犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎オモシロイ!

謎の花瓶を求めて、21世紀と19世紀のあいだを行ったり来たり、タイムトラベルで歴史を縦横に駆けめぐる史学生ネッドとヴェリティの活躍をユーモアたっぷりに描く冒険譚。ヒューゴー賞・ローカス賞等受賞作。

主人公ネッドがタイムトラベル酔いということで、最初の文章がわかりづらかったが、読んでいくと、どんどん引き込まれ、舞台(ヴィクトリア朝イギリス)や設定(タイムパラドックス等)の持つ魅力にどっぷりハマる。そしてりっぱにミステリでもあるのです。
ヒロインで、ミステリ好きなヴェリティはもちろん、脇役にいたるまでいきいきと描かれて、ヴィクトリア朝に対する皮肉?もあり、犬&ネコの活躍にまで笑わされ。すみずみまで満足できて楽しめる一冊でした。
訳者大森望氏曰く、「抱腹絶倒のヴィクトリア朝タイムトラベル・ラブコメディである。」だそうです。同感!


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川上弘美「ニシノユキヒコの恋と冒険」オモシロイ!

女好きニシノくんの一代記。彼と関係を持った女性10人がニシノくんを語る。ニシノくんの少年時代、中年、壮年、そしてゆうれいになったニシノくんについても語られる。

何人もの女性がが語るニシノユキヒコ。読んでいるとおぼろに像をむすぶことはできるが、でも、よく分からない男というのが感想。ニシノユキヒコを語ることによって、その女性のことはわかるのに……。
1話でよいから男性から見たニシノユキヒコという人の話をきいてみたかった。女性から見たイメージとはかなりかけ離れると思うのですが。案外、けちょんけちょんに語られたりして。
・・・どうでしょう?
そして「恋と冒険」というには、後年の冒険はせつなかった。年を経て認識した絶望のようなものがチラリとみえた。
それにしても、各種の女性に対し、不思議な執着のしかたをするものだ、ニシノ氏は。



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