フランス周遊の旅 ~~2008年5月2日 ~ 2008年5月10日~~


2008年5月9日(第8日目)
今日は、シャルトル、モンマルトル、ルーブル美術館などパリ市内と近郊を巡る自由行動と夕刻にツアーに合流してエスカルゴの夕食とセーヌ河を船で巡る8日目の1日です。
朝5時半に起きて6時過ぎにはホテルを出てメトロの駅に向かい、そこからフランス国鉄のモンパルナス駅を目指します。7時モンパルナス駅発の電車に乗るためです。メトロの駅へは昨日のうちに行き方を確かめてあったので、スムースに行きモンパルナス駅までは何の支障もなくたどり着きましたが、シャルトルまでの切符が買えません。自動販売機でクレジットカードが受け付けてもらえません。インフォメーションで教えてもらって有人の切符売場でようやく切符を買えた時には乗車予定の電車が出てしまい1本後の電車でシャルトルに向かいました。モンパルナスの駅を出ると左右はすぐ住宅街になります。ベルサイユ宮殿の最寄りの駅であるベルサイユ・シャンティエ駅を過ぎると田園風景が広がりはじめます。
1時間10分でシャルトルの駅に着きました。駅のホームから目指すシャルトル大聖堂の尖塔が見えます。改札口がなくそのまま駅の外へ出てしまったので、尖塔をたよりに大聖堂目指して歩を進めます。適当に歩いて行くと目の前に大聖堂の建物が姿を現しました。
ブールジュの大聖堂の赤い色を多用したステンドグラスがブールジュ・レッドといわれるのに対して、シャルトル大聖堂のステンドガラスは青い色を多用しているのでシャルトル・ブルーと言われています。市内観光をキャンセルしてシャルトルまでやって来たのはこのシャルトル・ブルーのステンドガラスを見るためです。
大聖堂の西側正面には汚れ落とし作業のための足場が組まれていましたが、シートには覆われていなかったので扉の上の飾りアーチやタンパンを見ることができました。中に入るとまだ朝早いため見学者の姿もまばらで、シャルトルブルーのステンドガラスや祭壇、内陣を飾る彫刻などをゆったりと見ることができました。
パリへ戻る電車の時刻が迫ってきたので街中を巡ることもなくシャルトル駅に戻ってわずか40分余りの短い滞在が終わりました。
国鉄モンパルナス駅からメトロで次に向かうのはモンマルトルです。モンマルトルの丘にあるサクレクール寺院を訪れます。メトロの駅を降りるともう人でごったがえしています。それほど広くない道に入ると左右には土産物屋やレストランが立ち並んでいます。顔を上げると小高い丘の上に白いサクレクール寺院が建っています。
正面の噴水を左に廻って階段を上がりさらに正面の階段を上がります。この階段の左側には小さなケーブルカーがあります。ケーブルカーを使わないと辿り着けないような高さでもないので、取り合えず徒歩で階段を登ります。
寺院の正面入口の上の左右には右にジャンヌダルク、左にサン・ルイの像が建っています。寺院の中はめずらしく写真撮影禁止です。これまでどこもそのような所がなかったので意外でした。写真がないと感動するような何かがないと内部がどのようであったかさっぱり思い出せません。特にこのあと寺院の塔に昇って見たパリの町並みの印象が強いせいで、内部のことが全く思い出せません。トホホ。
寺院の内部を見た後は左手に廻って階段を下り塔への入口に向かいます。入口で入場料5ユーロを払って(高っ)階段を上がります。狭いらせん階段などをたどって塔の上まで出ると眼下にはパリの街が広がります。西の方角には凱旋門やエッフェル塔が、南の方角には廃兵院やルーブル美術館、ノートルダム大聖堂を見ることができます。東や北の方角の建物はどういったものがあるのか分からないのでただ眺めているだけでした。
サクレクール寺院の後はモンマルトルの丘のテルトル広場に向かいます。この広場には沢山の絵かきさんがいて、似顔絵を描いたり風景画などを売っていますが、興味なさそうな顔をして、横目で作品を見たり、描いている最中の似顔絵を見て余り似ていないなと小声で批評しながら通り抜けました。
モンマルトルの丘を下りメトロの駅を目指しましたが、行き着こうとした駅と違う駅にたどり着いてしまったので、路線を変更して徒歩と合わせて昼食を食べにオペラ座の近くのレストランに行きました。店の名前は「レオン・ド・ブリュッセル」、ムール貝の料理を食べさせるチェーンレストランです。パリにはオペラ座の近くのほかにシャンゼリゼ通りやモンパルナス駅の近くなどにもあります。注文したのはバケツ一杯のムール貝のワイン蒸しとフレンチフライのセットです。飲み物はビール。料理が出る前にビールとおつまみ(ビスケットのようなもの、料理を出すと同時に片付けられちゃいましたけどね)が出されました。
しばらく待つといよいよバケツ一杯のムール貝の登場です。最初はフォークで、そのあとは貝殻を使ってムール貝を殻から外して食べます。夢中になって食べ続けてスープに浮かぶムール貝が見える頃になってもバケツに半分くらいのムール貝がまだ残っています。フレンチフライポテトやパンで口直しをしながら満喫して完食しました。
昼食のあとはルーブル美術館に向かいます。リヴォリ通り99番入口の門をくぐってルーブルの中庭に入るとその真ん中にガラスのピラミッドが建っています。その入口から入り地下のチケット売場で入場券を買って美術館に入ります。その前にインフォメーションで日本語の館内案内をいただきましたが、イマイチ説明が詳しくありません。
館内に入って順番に見て歩こうとまずマルリーの中庭から見学を始めました。案内図にあったハムラビ法典を刻んだ石碑から見ようと陳列物を探しましたが見つかりません。他にも見たいものが沢山あるので諦めて次にフィリップ・ポの墓像を見ようと陳列物探しの旅が続きます。何しろ陳列物が多すぎてどこに何があるのか、昔はお城だったせいもあって部屋の連続でどこからどう行けばいいのかサッパリわかりません。
ルーブル美術館の建物にはリシュリュウ翼とかドゥノン翼といった昔の宮殿時代の建て増しした建物ごとに名称がつけられているのですが、これらをつなぐ通路の各所で改装工事が行われていて、こっちからあっちへと簡単に移動できません。階段やエスカレータを上がったり下ったりして展示物を見て廻ります。
ルイ王朝の宝物を展示してあるアポロン・ギャラリーでルイ15世の戴冠式の冠を見たり、サマトラケのニケ(昔美しヶ原高原美術館で複製を見たことがあります)などの彫刻を見た後、絵画の展示を見て廻ります。教科書や本、雑誌などで見たことのある絵の前では、写真でしか見たことのない絵の大きさが実際は想像よりも大きかったり、小さかったりします。
ナポレオンの戴冠式の絵はベルサイユ宮殿にもあったのですが(どちらかが複製なのか、どちらも本物なのかは定かではありません)、一体どうやって描いたのか想像もつかないほど大きな絵です。その他にもいくつかの絵を立ち止まって見ましたが、壁一面の絵画と人の多さにいささかくたびれてきます。極めつけはモナリザです。別格扱いのこの絵は広い部屋の中にこの絵だけを飾る壁に架けられていて、鑑賞客の多さにロープで規制され、間近では見ることができなくなっています。絵の大きさはA2位の大きさでしょうか、大きくもなく小さくもない絵でした。 人の多さに辟易してきたので、最後にミロのビーナスを見て美術館を出ました。地下1階には美術館ゆかりの品物をモチーフにした土産物が売られていたので、Tシャツ(ミロのビーナス柄)とメモ用紙(ナポレオンの戴冠式柄)を買いました。
最後にダビンチコードで思わせぶりな映像を見せていたガラスの逆さのピラミッドとその下の大理石の小さなピラミッドを見て美術館を後にしました。
美術館の次はセーヌ河沿いを少し歩いて、1803年に架けられたというポン・デザール橋を渡ってセーヌ河右岸に渡ったのですが、次に行きたかったのはコンシェルジュリーで、シテ島に戻るのにパリに現存する最も古い橋といわれているポン・ヌフ橋を渡りました。コンシェルジュリーはフランス革命時にマリーアントワーネットが囚われれていたところで、その時の状況を人形を使って展示されてます。昨日まで多くの家臣にかしづかれてきらびやかな宮殿で生活していた人が、一転して窓もない薄暗い牢獄のような部屋に監禁され、やがてコンコルド広場に設けられたギロチン(断頭台)の前に引き出されて哀れな最後を迎えます。
コンシェルジュリーの後は、ツアーの一行と合流するために集合場所のオペラ座の近くのパリ三越に向かいます。三越に行く前に買い物がてらギャラリーラファイエットに寄ることにしました。ギャラリー・ラファイエット・インテリア館の1階で巻き寿司の作り方の教室をガラス越しでやっていたのでしばらく見ていると、まぁ、なんともすざまじい作り方、海苔とご飯はあるものの種が生のニンジンとかなんだコリャと言いたくなるような代物を巻き込み、あげくのはてに切るのに包丁を濡れふきんで湿らせるのではなく、オリーブオイルを付けるという荒業を駆使しておりました。教えている人は調理人の様でしたけどねぇ。
ギャラリーラファイエットでは、これはというものもなかったので、集合場所のパリ三越まで行くと入口に添乗員さんが立っていて、免税チケットをくれました。免税チケットというよりも、連れてきた添乗員の客がいくら買ったかで後でコミッションなりをいただけるのでしょう。まぁ、こちらも休憩所をタダで使わせていただくので細かいことは置いておきましょう。
メンバーが揃ったので夕食へ出発です。今夜のメニューはエスカルゴ!要するにカタツムリなわけで、メチャメチャ美味しいという代物ではないですが、日本ではそれなりのお店に行かないと戴けないので、夕食の時間には間に合わせるつもりでした。
夕食のあとはバトームーシュに乗ってセーヌ河の河巡りです(上って下ってまた上るので、一方通行の川下りではありません)。乗船場には沢山のお客さんが列を作って乗船しています。我々もその仲間入りをして船に乗り込みます。席を確保したのは上甲板のオープンデッキ、風に心地よく吹かれる席です。
アルマ橋のたもとを出発した船はまず河を上流に向かって上ります。アレクサンドル3世橋をくぐると右手にブルボン宮、続いてコンコルド橋をくぐると右手にオルセー美術館の建物が見えてきます。オルセー美術館の建物を過ぎると、今度は左手にルーブル美術館の建物が続きます。船はさらに進み、シテ島に向かって右側の流れを進みます。
次に左手に見えてくるのはノートルダム大聖堂です。南の薔薇窓も船からよく見えます。シテ島の端まで来ると反転してシテ島の右側の流れを下ります。グラン・パレを右に見て下ると前方にエッフェル塔が見えてきます。この頃になると夕闇が迫って来てエッフェル塔にもイルミネーションの明かりが点ります。船はさらに下ってグルネル橋の先にある自由の女神像のところで反転して再び川を上ります。1時間ごとに輝くイルミネーションに彩られたエッフェル塔を眺めながら船は再び船着き場に戻り、バスに乗ってホテルに戻りました。
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フランス周遊旅行アルバム 2008年5月9日(第8日目)
パリ~シャルトル~パリ市内~パリ

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シャルトル駅

シャルトル駅

シャルトル駅からノートル・ダム大聖堂を望む

シャルトル駅からノートル・ダム大聖堂を望む

ノートル・ダム大聖堂の遠景

ノートル・ダム大聖堂の遠景

ノートル・ダム大聖堂の正面

ノートル・ダム大聖堂の正面

サンチアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道を示すタイル

サンチアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道を示すタイル

ノートル・ダム大聖堂の正面入口

ノートル・ダム大聖堂の正面入口

ノートル・ダム大聖堂の祭壇の周りの彫刻

ノートル・ダム大聖堂の祭壇の周りの彫刻

ノートル・ダム大聖堂の内陣

ノートル・ダム大聖堂の内陣

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

ノートル・ダム大聖堂のステンドガラス

南のバラ窓とステンドガラス

南のバラ窓とステンドガラス

南の入口のタンパン

南の入口のタンパン

サクレ・クール寺院の遠望

サクレ・クール寺院の遠望

サクレ・クール寺院下の噴水

サクレ・クール寺院下の噴水

サクレ・クール寺院の正面

サクレ・クール寺院の正面

ジャンヌ・ダルクの騎馬像

ジャンヌ・ダルクの騎馬像

サン・ルイの騎馬像

サン・ルイの騎馬像

ドーム頂上からのパリ市内エッフェル塔方面

ドーム頂上からのパリ市内エッフェル塔方面

ドーム頂上からのパリ市内アンバリッド方面

ドーム頂上からのパリ市内アンバリッド方面

ドーム頂上からのサクレ・クール寺院の正面広場

ドーム頂上からのサクレ・クール寺院の正面広場

ドーム頂上の通路

ドーム頂上の通路

ドーム頂上の階段

ドーム頂上の階段

モンマルトル界隈の果物屋

モンマルトル界隈の果物屋

ランチのムール貝<BR>(バケツ一杯)

ランチのムール貝
(バケツ一杯)

ルーブル美術館のガラスのピラミッド

ルーブル美術館のガラスのピラミッド

ルーブル美術館の地下の受付ホール

ルーブル美術館の地下の受付ホール

マルリーの中庭

マルリーの中庭

ルイ15世の戴冠式の冠

ルイ15世の戴冠式の冠

サモトラケのニケ

サモトラケのニケ

ナポレオン1世の戴冠式

ナポレオン1世の戴冠式

民衆を導く自由の女神

民衆を導く自由の女神

美しき女庭師

美しき女庭師

モナリザの部屋

モナリザの部屋

モナリザ

モナリザ

カナの婚礼

カナの婚礼

ミロのビーナス

ミロのビーナス

逆ピラミッド

逆ピラミッド

逆ピラミッドの下のピラミッド

逆ピラミッドの下のピラミッド

オペラ座

オペラ座

セーヌ河の川面からのブルボン宮

セーヌ河の川面からのブルボン宮

セーヌ河の川面からのオルセー美術館

セーヌ河の川面からのオルセー美術館

セーヌ河の川面からのルーブル美術館

セーヌ河の川面からのルーブル美術館

セーヌ河の川面からのノートルダム大聖堂

セーヌ河の川面からのノートルダム大聖堂

セーヌ河の川面からのエッフェル塔

セーヌ河の川面からのエッフェル塔


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