日々の出来事から(2001)

9月1日(Sat): 再開

ほぼ一ヶ月ぶりの戯れ言更新となります。これだけの期間空いてしまったのは、実は生まれたばかりの娘の体調が思わしくないためです。生まれて三日目に病気が発見され、産院から急きょ大学病院の新生児集中治療室に運ばれました。そして今日現在も、娘は病気と闘っています。僕らにとっても突然の出来事で、このひと月足らずはまさに悪夢のような日々でした。涙も幾度も流しました。精神的にもきつく周囲にもたいへんに迷惑をかけました。その中で両親をはじめ多くの友人から暖かい励ましの言葉を貰い、ようやく気持ちが落ち着いてきたところです。最近は、毎日娘の面会に行って世話をしながらも、今までの生活も徐々に取り戻してきているところです。ということで、この戯れ言もまた再開することにします。細々と書き貯めていた分もアップロードします。さすがにその中では娘のことに触れられませんでしたが、これからは必要に応じて近況も載せていければと思っています。ぜひこれからも、僕らをそして娘の応援をお願いします。

9月2日(Sun): 夏心美

子供の名前を付けるのに、みなさんはどうやって決めたのでしょう。僕らは考えれば考えるほど悩んでしまいました。世の中にはたくさんの名付け事典なるものがあって、中には?と思うものから今どきのものまで、たくさんの名前の例が載っています。それを真似するのも何となく業腹ですよね。僕らはお腹の中にいるときから「なっちゃん」と呼んでいたので、そう読めるような名前を考えていました。そうして生まれる直前に実はほとんど決めていたのですが、一つ気になることがあって、生まれてから急きょ他の名前を考え始めました。産院からの帰り道、子供の顔を思い浮かべたときにふと思い付いたのが「なこみ」という名前。人をなごませるという意味にかけられるし、女の子らしい名前じゃないかなあと。それから夏という漢字を入れたバリエーションを考えて、字画もバランスもいい「夏心美」と決めました。ところが、昨日ふと検査結果票を見ると、名前の読みがなが「ココミ」となっていました。だから、真似したんじゃないんだからあ。

9月3日(Mon): NICU

娘が入院している病棟は新生児集中治療室、略してNICUと呼ばれています。未熟児で生まれてきた子や、娘のように常時監視が必要な子のための専用病棟です。出産は母親にとっては産科の範囲ですが、生まれた赤ん坊は小児科の範囲です。産婦人科専門の病院には必ずしも小児科があるとは限りませんし、もともと設備の整ったNICUは県内でも少ないので、ここには広い地域から赤ん坊が運ばれてきます。病棟内には人工呼吸器や点滴の機械、あるいは各種検査装置を付けた子供が寝る保育器が並んでいて、最初にここに入る両親はまずその雰囲気に圧倒され、我が子を襲った不運に涙するそうです。中に入れるのは原則として両親だけ。それもきちんと入り口で消毒してから入室です。ここでは数十年前だったら決して大きくなれなかったであろう子供たちが、最新の医療によって元気に巣立っていくそうです。赤ん坊に繊細な治療を施し、また落ち込んでいる両親を励ましてくれる。そんな心強いスタッフが、24時間体勢で子供の面倒を見てくれています。

9月4日(Tue): 路線バス

珍しく家の近くでバスに乗りました。会社帰りに昨日は相武台前駅から病院まで。そして今日は小田急相模原駅から病院までです。隣同士の駅で、バスの本数も同じようなもの。相武台前駅の駅前はロータリーの脇に踏切があり、さらにロータリーの中心が時間貸しの駐車場になっていて、バスと一般車が入り交じってかなり混雑します。時間帯も悪かったとは思いますが、バスが駅から脱出するのにかなり苦労していました。そして、その後は2回曲がっただけで病院に着くという、実に単純な道のりをトロトロと走ります。一方小田急相模原はロータリーこそ小さいものの、車の流れそのものはよく、駅を出てからも適当にあちこち走るので、家のすぐ近所を含めよく知った道を通る割にはそれほど飽きませんでした。2日間の所要時間は、最初に手間取る分相武台前の方がかかりました。電車を一駅余分に乗る分を考えても、小田急相模原から向かった方が早いかなと思います。実は相模大野からもバスが出ているので、次はそれも試してみようかな。

9月5日(Wed): 主治医

娘の入院している病棟は、患者に一人ずつ担当医と担当看護婦が割り当てられます。もちろんずっと付きっきりとは行かないので、代わりの人が面倒を見ることもありますが、面会の時間と勤務時間が合えば、現状についての話や心配事の相談に積極的に乗ってくれます。こちらの心配を察して極力明るい話をしてくれるので、僕らとしても気が楽です。一方で、実はさらに別に主治医の先生という人がいます。病棟の主任クラスで、会社で言えば課長か部長と言ったところでしょうか。重要な検査の後など、病状についての詳しい話は別室で主治医から直接聞くことになります。この時がなかなかつらい。病気が軽く、すぐにでも退院というのなら違うかも分かりませんが、娘のように長期戦となると、医者の立場としては色々な可能性を説明しなくてはなりません。良くなればという話は一言ですんでも、悪くなればという話は必然と長くなるもの。先生が意地悪なのではないと分かっていても、ついつい顔を合わせたくないと思ってしまいます。

9月6日(Thu): 二番煎じ

写真週刊誌の先駆けであったフォーカスが休刊となりました。一時期のような売り上げがなく、スポンサーにおもねることのないよう広告収入に頼らない編集姿勢を守ったために、ずっと赤字状態だったそうです。もっとも、雑誌なんて厳密に言えば、儲けを出すのは大変なことなんだそうですけど。フォーカスの後を追って、フライデーとかフラッシュとか、おなじFで始まる雑誌が創刊しました。柳の下のドジョウを狙うのは分かりますが、なんとなく名前の付け方がいやらしいですよね。そちらの方はまだ続いていますが、果たして売り上げの方はいかがなのでしょう。ところで、ダンチュウという料理雑誌があります。男性もターゲットに入れた内容が好きで、よく読んでいます。そうしたら出たんですよ。二番煎じが。その名もデリシャス。今度は頭文字がDです。何となく内容も似ているし、どうして日本人ってこういうことをするんでしょうね。その二つの雑誌の最新号は、たまたま同じ丼特集です。どれどれ、出来栄えを比べてみようかな。

9月7日(Fri): デスクトップ

机の上が奇麗に片づいていたり、書類がうずたかく積み上げられていたり、不思議なくらいモノが少なかったりと、人それぞれです。身なりはこざっぱりしているのに机がめちゃくちゃな人もたまにいらっしゃいます。それと同じように、個人で使っているパソコンのデスクトップをどう使うかにも、また性格が現れているような気がします。画面の色から何から、まったく無頓着に最初の設定のままの人がいる一方で、毎日のように背景画像を変えるまめな人もいます。デスクトップ上のアイコンの置き方も人それぞれです。僕は極力アイコンを置かないようにしているのですが、中には画面いっぱいにアイコンを並べている人もいますよね。どこに何が置いたのか忘れちゃうのではないかしらん。でもよく見ると、無駄なモノが並んでいませんか?Windowだったら例えばブリーフケース。使うことはまずないはずです。それからプロバイダーの入会ソフトも要りませんよね。一度も使ったことの無いショートカットも。それらを捨ててみるとすっきりしますよ。

9月8日(Sat): 医者の休日

娘は今日も寝ていました。同じ姿勢で寝ているのは内臓に良くないそうです。看護婦さんが、24時間付けている看護記録を見ながら、仰向けにしたり右を向けたりうつ伏せにしたりと、細かく体位を変えています。看護婦さんの勤務は三交代制です。朝から夕方までの日勤、夕方から深夜までの準夜勤、そして深夜から朝までの夜勤です。休日を間に挟むとは言え、勤務時間がコロコロ変わるのだから肉体的にもきついし、他の仕事の友達と休みを合わせるのも大変だそうです。数年前まで看護婦をしていた友達も、長続きする仕事ではないと言っていたのを覚えています。ただ、よく分からないのはお医者さんの勤務です。特に娘の担当医の先生は、僕らがどんな時間に面会に行っても顔を見るのです。まるで病棟に住んでいるのではないかと思うくらい。お医者さんがいてくれるのは安心ではありますが、そんなに働いて大丈夫かなと心配になってしまいます。今日、その先生が、来週遅い夏休みを取りますからと挨拶に来ました。ようやく休んでくれるようです。

9月9日(Sun): 成せばなる

娘が入院してから、かれこれひと月余りお酒を飲んでいません。そんなことで病気がすぐに治るとは思いませんけど、気持ちの問題です。ただ無精ひげも剃るまいと考えていたのは思いとどまって正解でした。これまでは平日も半分くらいは、大和のスポーツクラブまで行ってスカッシュで汗を流していました。仕事帰りに病院に行く今の生活パターンでは、さすがにそれは難しい。だからと言って運動不足になって体調を崩すのもよくありませんので、気持ちも落ち着いてきた最近は、できるだけ体を動かす機会を作っています。病院に行く5km弱の道のりを自転車やランニングで行ってみました。平日でも時間があるときは、大和までは無理でも近くのクラブなら行くこともできそうです。休日は朝から起きて、午前中に大和へスカッシュをしに行ってます。それでも昼過ぎから病院に行けるので、時間には余裕があるんですね。気分転換もできるし、時間も有効に使えるし、悲観的になって何もしないよりも、頑張って時間を作ればなんとかなるものです。

9月10日(Mon): 相模大野から

今日は相模大野駅からバスに乗って病院に行きました。いつもなら会社帰りは本厚木で各駅停車に乗り換えて、小田急相模原まで来ます。相模大野なら乗り換えなしで急行に乗っていれば着くのでラクチンです。ただ、一駅乗り越しになるので精算が必要です。ちゃんと忘れずに自動精算機でお金を払ったのに、自動改札でついついクセで定期券を入れてキンコン鳴らしてしまいました。よくやっちゃうんです。小腹が空いていたので駅前のスーパーで今川焼きを買いました。もちろん見栄なんか張らず、買ったのは堂々と1個だけ。あんこたっぷり、暖かい今川焼きを食べるのは久しぶりです。相模大野からは病院までは頻繁にバスが出ています。今川焼きをパクつきながら待っていると程なくバスが来ました。途中さしたる渋滞もなく病院まで順調に着きました。ふと時間を見ると会社から病院までの所要時間は、小田急相模原から行った時と変わりませんでした。そうすると乗り越し料金を払う分だけ勿体ないかなあ。でも今川焼き買えるのはポイントです。

9月11日(Tue): カフェブーム

カフェブームなんだそうです。カフェめしとかカフェスタイルとかいう言葉をそこかしこで見かけます。喫茶店と違うのかしらん?と思っていたら、やっぱり違うんですね。パリ辺りのCafeをイメージしていて、ただコーヒーを飲むのではなく、しゃれた軽食が出て、女性が一人でも入れて長時間くつろげるような空間を持ったお店というような意味だそうです。特に決まったジャンルの料理はなくて、和洋中を織り交ぜればとりあえずカフェめしになるみたい。雰囲気を重視したいかにも一時的流行という感じですねえ。僕も雰囲気のいい喫茶店で時間を過ごすのは好きですけど、肝心のコーヒーは美味しくなかったりして。それから最近、何とか風家庭料理という店も多いですね。日本風に言えばお袋の味でしょうか。僕は、外では家庭では作れない気合いの入った料理食べたいと思いますけれども。これも時流に乗った安直なネーミングではないかと思います。そう言えば、一時期たくさんあった何とか風屋台料理という店はどこ行っちゃったんでしょうか。

9月12日(Wed): 悪夢

日本時間の昨夜、全世界を震撼させた米国の同時テロの映像はショッキングなものでした。病院から帰ってきてテレビを付けたらビルに穴が空いているじゃありませんか。しかもそれがニューヨークの世界貿易センタービルに2機も航空機が激突したらしい。一昨年、わずか一日のニューヨーク観光で行ったのがその最上階にあるレストランでした。周りの風景もある程度分かります。それが見るも無残な形に崩れていくのをぼう然と眺めていました。娘のこともそうですが、信じられないことでも現実に起きるのです。観光の時にお世話になったかみさんのはとこは、今でも現地で働いています。安否を心配していたら、何とか無事に自宅に戻れそうだということです。でも彼の義父がピッツバーグで墜落した飛行機に乗る予定だったと聞いてヒヤリです。そう考えると、遠い国の出来事だと安穏とはしていられません。ちなみに、家の近所に米軍関連の施設があります。今日はいつもより入り口を狭めて、出入りする人のチェックが厳重になっていました。

9月13日(Thu): 面会

娘のいる病棟の看護婦さんは、仕事で忙しそうにしていてもちゃんと僕らの様子を見ています。NICUに入る子供の親は気分が落ち込むものですが、僕らは立ち直りが早いと言われました。中には子供の姿がかわいそうで見ていられないのか、あるいは先行きを悲観してか、あとは好きなように治療して下さいとでも言うかのように、全然面会に来ない人もいるとか。僕らは毎日面会に行き、時に主治医の先生から状況について厳しい話をされても、冷静でいるように見えるそうです。子供の前で楽しそうにしているのが不思議なのかな。娘がかわいいと思う、ただの親ばかなのだけど。僕はたまにグワッと娘に顔を近づけて、くんくん臭いをかいだり顔に息を吹きかけたりして遊ぶのですが、その様子を見た看護婦さんは、容体が急変したのかと思ってびっくりするそうです。あるいは、時々立ち上がってストレッチしているだけなのに、遠くを見つめて何してるんだろうと噂になっていたとか。この頃は、なっちゃんのパパはおかしいと言われているらしい。

9月14日(Fri): 口内炎

肉体的にも精神的にも疲れが溜まってきているんだと思います。こう言うとき、僕は元々胃腸が強い方ではないので、口内炎ができやすくなります。できたと気づいてから段々痛みが強くなって、それからしばらく辛い日々が続くのです。今回は舌と唇に同時にできてしまい、口は開けられないはしゃべりにくいはで、まいりました。かつて口内炎に効くという塗り薬を試してみましたが、あまり効果はありませんでした。今は疲れを減らすビタミン剤をせっせと飲んでます。確かに少し元気は出ますが、相変わらず口の中は痛いまま。結局、我慢するしかないんですよね。こうなってから分かる健康なときの有り難さ。朝起きてうがいをして、ああ今日も口内炎が残ってると分かったときの気の重いことったら。ところが、あの痛みってある時突然和らぎます。今朝がそうでした。あれ?気のせいか痛くないぞと思ったら、本当に痛みが和らいでいました。ああよかった。これで安心して食事ができます。こうならないように疲れは残さないように気を付けます。

9月15日(Sat): 北里の周り

16号線の有名な渋滞ポイント鵜の森交差点から、北里大学まで伸びる道を通称北里通りというそうです。北里大学近辺は病院と大学があり、付近は大きな工場やゴルフ場があって、意外と脇道がありません。必然と車がその北里通りに集中します。夕方の時間帯は両方向が渋滞になって、各駅から北里に来るバスも大学を前にして立ち往生します。大学の周りにある店は処方箋から薬を出す薬局と、ファミレと、コンビニと食べ物屋が少し。どこも北里のお客さんを頼りにしていると思うのだけど、あまり繁盛しているようには見えません。ファミレも高校生がたまり場にしているくらいでガランとしています。特に夜になると寂しいです。大学病院の構内には本屋と花屋と中華料理屋、建物の中には入院患者さんも買い物に行けるようなコンビニがあります。さすがに総合病院なだけはありますが、やっぱりへき地にあるなあという感じですね。おださが近辺にも北里の医者がよく来る店というのがありますが、病院の周りではゆっくりできないんでしょうね。

9月16日(Sun): 酸素飽和度

夏心美はセンサを付けて、心拍数と酸素飽和度を常に監視しています。これらが通常の値からはずれると警告音がなって、看護婦さんが駆けつけることになっています。酸素飽和度は、肺から入った空気からどれだけ血液中に酸素を取り入れられているかという指標で、乳児だと90%を切ると呼吸が苦しい目安になるそうです。この数値は体の向きや呼吸器の管を挿入する位置などによって微妙に変化する他、痰が絡んだりしても下がってしまいます。あまり神経質にならなくてもいいと言われても、僕らが面会に行くとこの数値の変化ばかり気になってしまいます。ここ2,3日、この飽和度が突然下がり、いまいち上がりきらないという状態が続いていました。ぼくらは青ざめておろおろしてしまい、看護婦さんも心配して色々試してくれていたのですが、丁寧に口の中を吸引して、痰を取ってあげてからようやく安定しました。今日面会に行ったら、何のことはない、どんな体勢になってもずっと安定しているじゃないですか。おどかさないでよね。

9月17日(Mon): 首謀者

今回の米国の同時テロで許せないのは、何の罪もない人が理不尽に命を奪われたことに尽きます。イスラム過激派に対する米国の仕打ちの仕返しだと言われ、テロの首謀者としてビンラディンなる人物が浮かび上がっています。当の本人の発言は伝わってきていませんが、本当に彼の指示でテロリストが動いたのでしょうか。あれだけの惨事を引き起こしながら何も語らない首謀者に対して、僕はまず憤りを感じます。この言い方が通じるならば、卑怯と言いたい。自分の信じるところを広く宣言して、その上で戦うべきでしょう。実は、事件の本当の主犯はもうすでにテロの中で死んでいるのではないかなと思っています。指導者の教えを守って勝手にやったことじゃないかと。自らの命を賭してビルに突っ込んだ飛行機は、日本の特攻隊と重なります。あの戦争責任は戦後軍事裁判で裁かれ、一応決着しています。しかし戦犯を讚えると誤解を受けるような行動を平気でする日本の政治家の態度は、やっぱり考え直さないといけないのではないかと思います。

9月18日(Tue): 今年も来た

今年もいやな日が来てしまいました。会社の定期健康診断です。健康かどうか調べてもらうとても有り難いことなのに、あまり喜んで受ける人はいないのも不思議ですね。僕の場合は、単に採血の時の注射が嫌なだけです。今日も針を刺している間そっぽ向いて目を閉じていたら、「腕がしびれますか?」「気分悪いですか?」と随分と心配されてしまった。だからといって「ちゅーしゃが嫌い、針が見たくない」とも言えず、ただ首を横に振っていました。去年、生まれて始めて片目の視力が1.2に落ちました。ショックでした。今年は気合いを入れて望んだら見事リベンジ成功。両目とも1.5と診断されました。それが一番嬉しかったかな。去年に比べ体重は4kg程落ちていました。そのことを問診で聞かれて「ちょっとストレスが溜まって」と言ったのに、「気になる自覚症状はないの?じゃあいいや」と素っ気無いものでした。一言二言会話をして胸に聴診器を当てるだけ。大したことをしないあの問診で、一体何か病気を見つけてくれるのだろうか。

9月19日(Wed): コンピュータウィルス

コンピュータウィルスは、駆除ソフトを使ってまめにチェックしてもだめなときはだめです。今日は会社のネットワークにコンピュータウィルスが侵入したという情報が流れました。もちろん会社にはウィルスの侵入を防ぐような仕掛けを用意してありますが、ほんの小さな不注意やルール違反で奴等は入り込んでくるようです。今回のタイプは、マイクロソフトのWebサーバーソフトに巣くって、近隣のサーバーに自分自身をコピーして広がるタイプのものでした。つい先日もそれが広がって大騒ぎしたのに、また同じタイプのモノがまん延したのです。このウィルスはネットワーク上のトラフィックを異常に増やし、正常な機能をマヒさせます。社内のホームページの調子がおかしいのだけどと言われ、調べてみたらアタックを受けていたことが分かりました。こうなったら感染したパソコンをネットから切り離し、1台ずつウィルスを駆除しなくてはなりません。ウィルスという言い方は言い得て妙ですね。完全に駆除し終わるまでしばらくかかりそうです。

9月20日(Thu): 出張

名古屋出張でした。お昼に現地で集合となったので、少し早く行って駅近くをぶらぶらしました。まずミルクレープが美味しいと友達が推薦する、イートインができるケーキ屋さんへ。メニューを見てちょっと高いかなあと思いつつ頼んだら、何と出てきたケーキのでかいこと。昼飯前に失敗したかと思いながらも、美味しく戴きました。たくさんのフルーツが何層ものクレープに挟んであって、それはもうなかなかの僕好みでした。そこを出て、お昼を本格的に食べるため近くのうどん屋さんへ。残暑の厳しい日でしたが、やっぱりここは味噌煮込みうどん。今日一人目のお客だったようで、店の中では店員のおばちゃんが席に座ってワイワイ話をしていました。名古屋弁バリバリのトークが珍しくて、チラと顔を向けたら、「あーら、うるさかったね、ごめんね〜」と恐縮されてしまった。出てきたうどんは、酸味のある赤味噌が好きな人にはたまりませんね。充分とお腹を膨らませて、集合場所へ向かいました。たまの出張の時はこれくらい楽しまなきゃね。

9月21日(Fri): バッテリー

昨日の出張には会議の資料を入れてノートパソコンを持っていきました。予備バッテリーがあれば大丈夫だろうと、電源アダプターは持ちませんでした。往きの新幹線でもパソコンを広げ、ヘッドフォンで音楽を聞きながら溜まっていたメールを読み書きしていました。新幹線の座席にパソコンを置くためのテーブルとコンセントを用意する計画があるそうですね。早く実現して欲しいな。多少料金を払っても、ネットワーク端子がついている席があってもいいんじゃないかな。出張先での会議は長丁場になりそうな雰囲気でした。パソコンでメモを取りながら、バッテリーの交換のタイミングをはかっていました。完全に容量が無くなる前に、一旦電源を落として交換しないといけないからです。しかしちょうど自分が資料を説明しているときに切れてしまって、泣く泣くリセットするはめに。幸いデータを失うこともなく、その後は順調に都合6時間強の会議を乗りきりました。大したものです。さすがに帰りの新幹線で使える程、余裕は残っていませんでしたが。

9月22日(Sat): 携帯電話

携帯電話をそろそろ買い替えたいなあと思っています。バッテリーがちょっと弱ってきたのと、最近流行の二つ折りのタイプに魅力を感じているからです。今使っているのはモノクロ液晶で着信は3和音。インターネットメールは使えますが、全文を受信するにはいちいち接続しなくてはなりません。カラー液晶の16和音というのが今や普通です。それに加えJAVAソフトをダウンロードできる機種も出てきました。いったいどんなソフトがダウンロードできるのかと思ったら、ほとんどがゲームなんですね。わざわざお金を払って携帯電話でゲームをする人がたくさんいると思っているんですかね。携帯電話の需要が落ち込んで、電話機メーカーや半導体メーカーが軒並み業績を落としました。でも魅力的な機種は、少なくともauにはありませんよ。僕が次の球種にぜひ欲しいと思っている機能は、二つ折りの状態で時計や着信相手が見える小さな液晶です。auにはそれができる機種が少ないんですよねえ。買い替えたいけど欲しい機種がないというのが実情です。

9月23日(Sun): 隣で緊急オペ

娘が入院している病棟は色々な状態の子供が入院しています。娘のように内科的な治療を中心に行う子もいれば、外科的な手術を行って、その術後のケアを受けている子もいます。手術は専用の手術室で行われるようで、その時は赤ちゃんは保育器ごとNICUから出かけて行きます。帰ってきてからが大騒ぎで、手術を執刀した先生を始めその助手やナース、さらにはNICUのナースまでが加わって、総掛かりで術後の処置をしています。今日手術があった子は、NICUに戻ってきてから状態が良くなかったのか、僕らがいるすぐ近くで緊急の追加オペが始まりました。ついたてを置いて目隠しはしてますが、ちらちらとその様子は見えてしまいます。緊張した面持ちで見守るスタッフの真ん中で、執刀の先生は拡大鏡を目の前に付けながら慎重に作業を進めていました。素人目にもあんな小さい体の手術は大変なんだろうなあと思います。病室の前の控室では、まだ若そうな子供のご両親が手術が終わるのを心配そうに待っていました。大丈夫、きっとよくなりますよ。

9月24日(Mon): 栗ごはん

すっかり秋めいた陽気が続いています。先週まで真夏と同じ格好をしていたのに、もう長袖を着てもおかしくありません。さすが、秋分の日を越えただけはあります。秋といえば味覚の秋。僕が秋と聞いて思い浮かべるのは栗です。しかも栗ごはんは子供の頃から大好きでした。先日、たまたま八百屋に買い物に行ったとき、ネットに入った1kgの栗を見つけて勢いで買ってしまいました。ここはせっかくだから栗ごはんを作りましょうということで、僕も栗むきから手伝いました。天津甘栗は簡単にむけるのに、どうして栗ごはんの栗は面倒なんだろうと思っていたら、栗の種類が違うそうですね。むきやすいからといって、天津甘栗の栗でごはんを炊いたら美味しくないのかな。今回はとりあえず半分の栗を使ってごはんを炊きました。かみさんの味付は酒と塩だけのあっさりしたもの。僕の好みとはちょっと違うので、今回は頼み込んで少し濃いめに味付してもらいました。でもまだちょっと足りなかったかな。残りの栗はレシピ通りに濃いめにして作ってみよう。

9月25日(Tue): 手足の動き

子供の入院もだいぶ長くなってきました。相変わらず眠りこけているのですが、心臓や胃腸は快調に動いているので何か変な気分です。寝ているのにミルクをちゃんと消化して、おしっこやうんちをしてるのですから。それでも、最近は外からの刺激に手足が少しだけ反応するようになりました。手のひらを触ると握り返してくれるし、足の裏をくすぐると指を折って嫌がります。横っ腹を触られるのも好きではないらしく、こちょこちょするとしきりと肩を動かします。ミルクを飲んだ後に舌を出したり引っ込めたりするのも見ました。これら動きは看護婦さんにも知られてきて、夏心美の世話をしているときに手が動いてビックリしたなんてことを聞くようになりました。こうなると親としてはジッとしていられません。面会に行くと今まで以上にスキンシップを取って、たくさん刺激を与えています。でも、本当にこの子は寝ているんだろうか。夢を見ているようでもあり、あるいは本当は起きているのに、たぬき寝入りしているだけなんじゃないだろうね。

9月26日(Wed): バスと自転車と

病院の駐車場は300円で停められます。それでも毎日利用していると、ひと月9000円になる駐車場代は馬鹿になりません。下手すると安い月極め駐車場を借りたほうが安上がりかもしれない。このところ、平日はかみさんが先に車で出かけ、僕は仕事終わってから行くというパターンになっています。駅からバスを利用するとこれが200円ちょっとかかります。さすがに駐車場代にバス代を払うのは勿体なかろうと、天気が良ければなるべく自転車で行くようにしています。しかし日が短くなったのでどうしても暗い中を走ることになり、周りの風景を楽しむこともできません。疲れた体でペダルを漕ぐのが辛いときもあります。今日がそうでした。一旦家に帰ったものの、やっぱりバスで行こうと近くのバス停まで向かいました。しかしバス通りに出たところで、無情にも病院行きのバスは目の前を通り過ぎてしまいました。次のバスまで15分。ぼーっと待つのも情けないので、仕方なくまた家まで戻って自転車に跨がりました。今日は特にペダルが重かった。

9月27日(Thu): 車で出張

会社の建物は誰が見ても田舎にあります。ただ一つ便利なのは、東名高速のインターに近いことです。今日は三島まで出張でした。このくらいの移動距離なら新幹線に乗って行ってもおかしくありません。しかし今日は一旦会社に行って、そこから社有車で出かけました。秦野中井から沼津インターまで高速料金は1550円。これにガソリン代を加えれば大人3人分の交通費がまかなえてしまいます。こりゃコスト削減に好都合です。こちらとしても、出張先から直帰できなくて面倒ではありますが、乗り換えが無い分疲れも少ないし、所要時間も特別に渋滞が無ければ1時間ほどなので、電車を利用するよりおそらく早い。さらにフットワークがよくなるので駅から離れた出張先までタクシーを使う必要もありませんし、途中で食べる昼ご飯も、少しくらいなら寄り道することができます。考えてみればいい事だらけです。距離的には出張ですから、申請すればわずかながらの日当が出るそうです。今日はそれを見込んでちょっと豪勢にお昼を食べました。ふふふ。

9月28日(Fri): 長嶋引退

大リーグにばかり目を向けていたら、いつの間にか、日本のプロ野球も終盤戦になりました。最後までもつれていたパリーグは、ラストスパート勇ましく近鉄が優勝を決めました。12年振りだそうです。いてまえ打線の勢いは最後まで衰えませんでしたね。ライオンズファンとしては、2連敗した後の天王山最終戦で、松坂が見事に打ち込まれてすっかり息の根を止められました。でも打撃は水物。12年前の日本シリーズで近鉄は、3連勝した後見事に巨人に4バックを喰らってしまいましたからね。セリーグはマジックが出てからもたついていたヤクルトが、ようやくゴールに近づきました。ミラクルアゲインを信じていた巨人ファンの願いは届きそうもありません。そんな中、今日の夕方、長嶋監督の退陣表明がありました。球団は、最後まで優勝を争うより30日のドーム最終戦を盛り上げる方が大事なようです。僕らの世代より上は現役の長嶋を知っています。しかし熱烈な長嶋ファンはおじさんばかり。これで益々プロ野球人気が下火になっちゃうのかな。

9月29日(Sat): 点滴と沐浴

娘は眠っているくせに、ミルクをちゃんと消化しています。もちろん自分で飲むことはできないので、口から管を使って胃まで直接送ります。ミルクの時間は3時間毎。ミルクを入れる前にその管を使って胃の中を吸引し、前回の残りが無いか調べます。消化できているようだと段々と量を増やしていくという案配です。娘の場合、最初に与えたミルクは一回に0.5mlでした。ミルクの接種が少ない内は、水分と電解質を補うために常に点滴を打つので、娘は入院したときからずっと針を体に入れていたのです。しかし、ここにきてようやくミルクが35mlまで増えたので、点滴を抜くことができました。両手足が身軽になってますますモゾモゾ動きに磨きがかかりそうです。さらに体を拭くのもいままでの蒸しタオルから、沐浴に進歩しました。たらいにお湯を張ってもらって、その中で体を洗うのです。溜まった垢をセッセと落とさなくちゃね。風呂上がりは肌の色もほんのり赤みが差し、体からは石鹸の匂いがします。気持ちよさそうだね〜、なっちゃん。

9月30日(Sun): 休日のスポーツクラブ

平日あまり運動ができないので、週末にまとめてスポーツクラブに行っています。夕方は病院に行くので、休日にしては早起きをして午前中に行くようにしています。大和のスポーツクラブは土曜日は8時半から営業しているそうです。でもさすがにその時間から運動する気にはなりません。大抵10時頃から昼過ぎまで、スカッシュコートやマシンジムが空いている時間帯に、自分のペースでトレーニングをしています。平日の夜に行くとついつい友達とべちゃくちゃしゃべってしまうので、思ったより汗をかかないこともあるんですよね。でもそれが楽しくて行っているのですが。休日の早い時間帯は見知った友達も少ないので、黙々とトレーニングをしちゃいます。今日も昼過ぎにクラブを後にした時は、効率良く動いたお蔭で適度にお腹も空いて、気分もすっきりでした。でも、やっぱり、どことなくむなしい気持ちもします。スカッシュは相手がいたほうがはるかに楽しい。ひたすら壁を相手にボールを打つのが、ちょっと寂しく感じるからなんですよね。

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