※この感想はblogからの転載になります。

earthアース

 3週連続で水曜日は映画館に行っている私(笑)。本日は映画『earth』を観て来ました。Alastair Fothergillをはじめとする、あの『Deep Blue』のスタッフが再集結して、地球上の生命の神秘に迫るドキュメンタリー作品です。日本版では渡辺謙さんが案内人(ナレーション)を担当。

 もともとはNHKスペシャルで放送された『プラネットアース』の映画版でもあるので、幾つかは観たことのある映像もありましたが、この「映像美」は劇場の大スクリーンで観るべきだと思います。

 今からおよそ50億年前、巨大な隕石が地球に衝突し、その衝撃により地球の軸が傾いてしまう。しかし、この傾斜のよって多様地形や季節が生まれ、様々な生命を生み出すことになった。これが地球が「奇跡の星」と言われる所以。
  そして、その「奇跡」によって生まれた様々な動植物が地球でどう生活しているのか、最新の映像機器を使ってスタッフが2000日にも及ぶ撮影を行い、観客 に今まで見たことのない地球の映像を見せつけてくれると同時に、今の地球がおかれている現状をも見せつけてくれている。

 私はDiscoveryChannelとかAnimal Planetが大好きなので、この映画『earth』は見たかった映像が満載でした。

  北極点を始点として、真反対の南極までをぐるりと回るように映像の旅に出るんですが、その地、その地に生息する動植物の生態などを、なんの脚色もせずに黙 々と撮っている感じなので、物語は意外と淡々と進んでいきます。しかし、物足りないと感じないのは、驚くほどの映像美が繰り広げられいくから。「こんな世 界が地球上にあるのか」とか、「自然の世界とはこういうことなのか」とか、目で圧倒され、実感することができます。
 また、様々な動植物が地球上 のあちこちで生命を育んでいるということを、色んな角度からこの作品は見せています。それはあまりにも神秘的で、自分がこの映像の中に映る地球上に住んで いるのが信じられないほど。正に「映像に魅せられる」という作品だと思います。あんなに美しい映像の数々が観られて幸せだったし、撮影してくれた人達に心 から感謝したい。

  この作品を観て痛感したのが、人間は「文明社会」を武器に随分と安全な暮らしをしているけど、その分、地球本来の美しさを消してしまっているんだな…とい うこと。自然に囲まれた中で生活している動植物は穏やかな生活をしているとは言えず、常に生命の危険と隣り合わせの状態。だけど、その姿の全てが「神秘 的」に見えるし、「美しい」とも感じます。

 その神秘的で美しい光景も、どんどん失われつつある運命にあると、この作品は示唆しています。しか し、その運命は私達人間の言動によって変えられる時間は残されてもいます。これだけ美しい惑星に住んでいるのだから、その美しさを守り後世に伝える義務が 私達人間に残されているんですね。


 …なんか真面目モードになっちゃったけど(笑)、そんな堅苦しく構えなくても、地球そのものの魅力を自分の目で堪能できる素晴らしいドキュメンタリー作品でした。個人的には野鳥が好きなので、そのジャンルの映像は特に興味深かったです。

 30年後も、これと同じような映像が撮れる地球でありますように…。
 この気持ちは去年、映画『北極のナヌー』を観た時にも感じたし、ドラマ性は『ナヌー』の方が見応えがあったな。どちらにせよ、地球…特に北極圏は本当に危機的状況なんだよね。




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