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             2000年版ISO9001の新しい要求事項

製品の具現化

注:1994年版において伝統的に用いられていた「工程管理(Process Control)」のタイトルは、当該タイトル「製品の具現化(Product Realization)」として置き換わった。

条項7.1  具現化プロセスの計画


特に注意しなければならない点は、(a)から(d)までの副条項であり、これらは製品の具現化プロセスが管理された状態に置かれることを確実とするために満たすべき要求事項がより明確化されている。

1994年版の条項4.2.3 、4.9 、4.10 、4.15 及び4.19 が相応する。

条項7.2.1  顧客要求の明確化

この条項では、顧客のニーズを決定するプロセスに関して二つの新しい要求事項が追加された。

b)顧客が特定してはいないが意図された、もしくは特定された用途に必要とする製品の要求事項
c)法規則上の要求事項を含む製品に関連する義務事項


1994年版に相応する条項はない。

条項7.2.3  顧客とのコミュニケーション

この条項は全く新しい要求事項であり、組織は、顧客の要求事項を満たす目的意識をもって顧客との有効な連絡を行うことが求められている。

コミュニケーションの要求事項を定める上で、組織は、副条項(a)から(c)までの多くの要求事項を満たさなければならない。


1994年版には相応する条項はない

条項7.3.2 設計・開発へのインプット

この項は、満たされるべき設計へのインプットに関する要求事項を明確にすることを含むために強化された。特に留意しなければならないのは以下の副条項である。


a)製品性能に関する顧客又は市場からの要求事項

1994年版の条項 4.4.4 が相応する

条項7.3.4  設計・開発のレビュー


この条項は、インプットの要求事項に確実に適合させるには設計・開発のレビューを系統的に(システマチック)行わなければならないことを明確にするために強化された。レビュープロセス中に問題が明らかとなった場合には、組織はフォローアップ活動を提案しなければならない。

レビューを記録することに加えて、それに続くフォローアップ活動の結果も記録されなければならない。


1994年版の条項4.4.6 が相応する。

条項7.3.7  設計・開発の変更管理

この条項には、組織は、構成部品並びに出荷された製品に変更が生じた場合に受ける影響を決定することの要求事項が新しく含まれることになった。実施される前に検証および妥当性確認が行わなければならない。

1994年版の条項4.4.9 が相応する。

条項7.5.5  プロセスの妥当性確認

この条項では、組織がプロセスの妥当性確認を実施することの要求事項が新しく含まれている。

組織は、適用される場合には、次の該当する事項を含む妥当性確認の手はずを定めなければならない。


a)プロセスの認定
b)設備及び要員の認定
c)定められた方法及び手順の使用
d)記録に関する要求
e)再妥当性確認

1994年版の条項4.9 が相応する

 


測定、分析および改善

条項8.1 計画

この条項は、適合性の確保し、かつ改善を達成するために必要な測定及びモニタリング活動を定め、計画し、実行することを要求している。

これには、統計的手法を含む適用可能な手法の必要性、かつその使用を決定することを含めなければならない。

1994年版の条項4.10 及び4.20 が相応する


条項8.2.1 顧客満足


この条項は新規であり、組織は、品質マネジメントシステムの成果の測定方法の一つとして、顧客満足度及び/あるいは不満足に関する情報をモニターしなければならないことを強調している。

1994年版では相応する条項はない

条項8.2.3 プロセスの測定及びモニタリング


この条項は以下のことで強化されている。

これらの方法は、意図された目的を満たすために各プロセスが継続して適切であることを確認すること。


1994年版の条項4.20 が相応する。

条項8.4  データの分析

1994 年版に記述されている伝統的な統計的手法への要求事項に加えて、この条項は、品質マネジメントシステムの改善余地を決定する一つの方法として、適用可能なデータの分析に焦点を当てている。

組織は、以下の情報を得るために該当データを分析すること。

 a)顧客満足もしくは不満足
 b)顧客要求への適合度合い
 c)プロセス、製品の特性,およびその傾向
 d)供給者

1994 年版の条項4.14 及び4.20 が相応する。

条項8.5.1 継続的改善の計画
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組織は、品質マネジメントシステムを継続的に改善するためのプロセスを計画し、運営管理しなければならない。組織は、継続的改善を可能にするため、品質方針、目標、内部監査の結果、データの分析、是正処置及び予防処置、並びにマネジメント・レビューを利用しなければならない。


1994年版の条項4.13 及び4.9 が相応する。

                               (以上)


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