DIS(国際規格案)へ移行する2000年版ISO9000
2000年版ISO9000国際規格案(以下DIS)に関する10月18日付けISO事務局のプレス・リリースを紹介したい。
ISO規格として世界で広く知られている品質マネージメント・システムのISO9000シリーズは、DISの段階に移行し、1999年11月末ー12月に発刊されると期待されている。(訳者注:情報は未確認だが、12月1日発表という情報がある。)
ISO9000、ISO9001、およびISO9004の草案は、2000年4月までに完了しなければならない「五ヶ月間投票」のためにISO国家メンバーに回覧される。規格草案は、一般公開されなければならないもので、ISOメンバー(ISOWeb、www.iso.ch、にリストされている)から入手可能である。(訳者注:このようにきちんと日本の機関が対応しないことがあれば、抗議しよう。一部の機関や組織が有利になるような事態があれば、お知らせ願いたい。)
投票結果が賛成多数ならば、投票期間内に受け付けたコメントによるさらなる修正を加えて2000年第三四半期に最終国際規格案として発刊されるべき筋合いの文書となる。さらに、この規格文書は、2000年第四四半期に最終版として発刊される。
1999年9月9日から20日までサンフランシスコで開催された第十七回技術委員会ISO/TC176会議(品質マネージメントおよび品質保証)に於いて第二次案(CD2)からDISのステージに進展した規格文書である。この会議には、四十カ国から300人以上の代表者が出席した。
品質並びに環境監査規格19011に関する共同作業も前進し、作業部会案(WD)から委員会案(CD)の段階に至った。四ヶ月のコメント収集期間の後、2000年三月にISO/TC 176 およびISO/TC 207(環境国際規格ISO14000に責務を有する環境マネージメント)の共同作業部会(JWG)によって見直しが行われる。その後、一つのCD2が委員会での内部投票のために発刊されるであろう。DIS 19011の日程目標は2000年11月で、2001年第三四半期の規格発行が目標となっている。
改訂版ISO9000コアー・シリーズは以下の三つの文書によって構成される。
ISO9000、品質基礎および用語
ISO9001、品質マネージメント・システム(現行ISO9001,ISO9002,ISO9003は,
これに置き換えられる)
ISO9004、品質マネージメント・システム(業績向上のためのガイダンス)
ISO/TC 176 は、CD2に関して寄せられた4600余りのコメントに加え、31ヶ国からの330組織以上の応答についての分析に配慮した。改訂版規格がユーザー・ニーズを満たしうるかどうかを決める検証プログラムを通じて、これらのユーザーからの直接的なインプットが集約された。
ISO/TC 176の次回会議は、日本の京都で2000年7月に開催される。
2000年版ISO9000規格に関する最新情報は、ISO Web(www.iso.ch)およびISO/TC 176 Subcommittee 2 (www.bsi.org.uk/iso-tc176-sc2)公開サイトに掲載される。ISO9000規格に関する一般情報については、ISO/TC176のWebサイト(www.tc176.org)で見つけられる。