顧客は、製品・サービスの品質向上のための系統的アプローチの要望を高めている。したがって、絶え間ない品質向上活動は不可欠と言える。 |
レベル5 | ・ 製造工程、製品・サービスの品質は設計時に厳しい手法・基準を設けて 進められられている ・ 製造工程の能力向上には絶えず改善が加えられ、改善活動が活発に行われている ・ 品質保証体制は、顧客要求の変更に対し迅速に対応できるようになっている ・ 不適合の発生を予防できるように日常管理が組み込まれている ・ ISO9000認証を供給者が取得できるように支援できる ・ 業界の品質保証関連の基準を決める委員会などで、代表会社として選ばれている
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レベル4 | ・ ISO 9000認証を取得している ・ 品質向上に関連する実績を測ることができる尺度が採用されている ・ 不適合が発生した場合には、真の原因を見つけ、除去していく活動が日常的に 実施されている ・ すべての製品開発に当たっては、厳格な設計品質が導入されている ・ サービス、部品、原材料などの供給者の評価基準および評価実施手順がある ・ 品質に重大な結果をもたらす原材料や部品などの供給者に対しては品質監査を 実施している ・ 品質向上に関する活動プログラムは、一般的行事として実施・定着している ・ 改善効果を評価する基準は厳しい ・ 品質のよし悪しの焦点は不良品のあるなしではなく、製品の性能・機能に なっている
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レベル3 | ・ マネージメントは、品質上の問題が発生した場合の「品質コスト」を理解し ている。すなわち、予防のためのコスト、品質を検査・評価するコスト、 および品質上の問題発生に係わるコストのバランス感覚を持っている ・ 品質に影響を与えるすべての重要なプロセスを明白にし、機能するように設定 されている ・ 統計的手法に堪能な社員が適当に配属され、少なくとも全組織の中で一人は その教育・訓練ができる ・ 製品は、供給システム全般に亘って原因の追及ができるようになっている ・ 品質、安全、環境に関する内部監査が重要なプロセスに対して日常的に実施 されている ・ 製品品質および重要なサービスの「ばらつき」要因はすでに明らかにされている ・ 品質保証体制の文書化が正しくなされ、その文書は適切に管理されている ・ 顧客は、供給者の品質を信頼し、自社の品質管理を緩めつつある ・ 包装・輸送時に於ける製品の中への異物混入はほとんど起こっていない
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レベル2 | ・ 顧客要求が特殊なものであったとしても十分に理解し、お互いに合意して いる ・ 重要な製品に対しては統計的手法を用いて品質管理が行われている ・ 製造工程の能力を測る尺度は導入されているが、多くの工程は、顧客要求を 満たすのは能力が足らないことが判明している ・ 不適合品には明確に識別される仕組みはあるが、顧客と経営幹部の特別承認を 得てから納入されている ・ 製品品質に影響する製造管理項目は明らかにされている ・ 内部、外部を問わず支援部門のサービス(例、請求書作成。配送手配)の実績を 評価する手法が導入されている ・ 企業は、品質保証システムのエレメント(例、ISO 9000規格)に関する知識を 習得しつつある ・ 重要な原料などの供給者に対する要求項目は明確にされ、良好な関係を持ち、 コミュニケ^ションは活発に行われている
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レベル1 | ・ 重要な製造工程とパラメーターは明確になっているし、管理限界も設けら れている ・ 顧客の苦情のパターンと傾向は分析されている ・ 顧客要求を満たしていることを実証でき、顧客からの信頼性も高い たとえば、検査測定器などは定期的に校正され、日常管理も適切に行われている ・ すべての重要な業務は文書化されているが、文書は適切に管理されていない ・ 顧客は、検査報告書の結果が正しいかどうか受け入れ検査を行っている ・ 品質関連記録は、体系的に保管されている ・ 品質検査が行われ、検査結果に基づいて検査報告書が発行されている
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レベル0 |
・ 企業は、顧客からの苦情があって初めて行動を起こす ・ 顧客要求は、製品あるいはサービスの仕様・規格に代表されていると考えている ・ 内部、外部を問わず提供されるサービスは、自分たちの製品や業務などの品質に 影響があるとは考えず、評価を行っていない ・ 販売員は、製品をただ拡販することにのみ励んでいる ・ 文書化は統一されていず、多様化したいる。すなわち、規格・手順書は承認を 受けているが、記録などは個人のノートなどに記入されている ・ 顧客から要求変更を求められたときに抵抗する。理由は、変更を受け入れる システムが適用されていないからである
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