企業責任者のリーダーシップ
経営幹部は明快なクオリティに対する価値観を創り、企業運営に組み込まれている必要がある。また、この取り組みは社内にとどまらず、企業の価値と行動基準は社外にも責任が生じることを認識している必要がある。

レベル5 ・ 企業組織として業界内で卓越していることが認識されている。
・ 経営幹部は教育訓練、セミナーでの発表、論文発表に対して活発である
・ 幹部候補社員の育成に留意し、企業内でのすべての重要なる地位に対し有能な
  候補者が保持されている
・ 目標設定に際し、ベンチマークとなり得る実績者が組み込まれている
・ 組織のリーダーは顧客と強固な関係を保持している。これらのリーダーは
  重要なビジネス上の戦略的決定を行わねばならないときには、
  重要顧客の意見を取り入れれている。このために最低年3回は重要顧客と合う
・ 絶え間ない全社的改善活動が定着し、改善提案の数が月間一人あたり40件を
  超える頻度となっている。


レベル4 ・ 表彰制度がクオリティ・マネージメントに基づいて設立され実施されてい
  る
・ 管理サービス部門の運営がクオリティ・マネージメントの思想に従って実施さ
  れている
・ 変革に対し社員が不快感を持つ風土がまだ残っている。しかし、社員を対象と
  する意識調査では75%以上の社員は変革に対し抵抗感を持っていない
・ 企業組織内では全部門が品質管理手法を高度に屈指し、積極的に利用して
  いる
・ 企業組織は、最小の階層から構成されている。したがって、部門長の管理幅は
  10を超えているのが一般である
・ ベンチマークに基づいて作成されたやや困難な達成目標が計画基盤に取り入れ
  られている


レベル3 ・ クオリティ・マネージメントの基本原理がすべての事業運営に先導し、決
  定プロセスに応用されている
・ 部門長は部下の教育指導に積極的である。全部門長および中間管理職は最低
  年一回教育・訓練コースで発表を行っている
・ 企業組織の各種のレベルで外部のクオリティ活動に参加している。全従業員の
  35%以上は少なくとも年一回はこのような活動に出席している
・ 部門長は従業員の能力・知識の変化を十分理解している
・ 従業員が顧客満足度の向上・測定に関する作業に従事することは奨励されている
・ 部門長は顧客、従業員、納入業者、他の団体の意見を聞く技術に優れている
・ 知恵・アイディアを渇望し、やや異なった意見でも聞く意志を持っている
・ 専門的知識や技術上の経験を特殊技能と認知し、将来の職歴計画に組み入れてい
  る。また、チームワークと他の人との協調性に強くないと評価される従業員
  は組織内にいない


レベル2 ・ 大多数の従業員はクオリティ・マネージメントを正しく理解している
・ 組織の達成使命はすべての部門で明確になっている
・ 顧客満足度とクオリティ・マネージメントの手法は企業運営上第一義的関心事
  となっている
・ 変革を望む気運が企業組織に広がっている。従業員の意識調査で、50%以上
  の返答者が現状に不満足であることを表明している
・ 組織内でのクオリティ・マネージメント上、未知の分野を切り開き、新しい方
  法・手法を見つけだし、作り出した人達には、その功績を認めている
・ 部門間の障壁は取り除かれ始めている
・ 顧客との対応にプラスになることを考え出した従業員には何らかの奨励策がと
  られている
・ 部門長は組織上すべての人たちとの会合を持つ機会が多い。各サブ事業所には
  最低月一回は訪問している


 
レベル1 ・ 部門長はクオリティ・マネージメントの考え方には熟知している
・ クオリティ・ポリシーは発刊されている
・ 品質管理方法が利用されているが、散発的である
・ 中間管理職はクオリティ・マネージメントに関連することについては懐疑的で
  ある
・ クオリティとは配送・コストなどに組み込まれた一つの付加価値であるにすぎ
  ない
・ 部門長の行動は定められたクオリティ上の価値観とは不一致であることが多い
・ 企業内では少数の人たちが熱心で、その人たちはクオリティ・マネージメント
  の考え方や試みを実施しているにすぎない


レベル0 ・ 変革の必要性には全く無関心
・ クオリティ・マネージメントの理解は全くない
・ 改善・向上は主として部門長によってなされている
・ 各グループのリーダーはマネージメントと同じ目標を分担することになって
  いない
・ 有能な社員は活動的でなく、上からの指示を待っている
・ 仕事のやり方、システムに疑問を持つことはほとんどない
・ 年功が重視されている
・ 組織は自己中心で、多分に独善的であるとともに、内思考的である


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