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6. 資源の運営管理

6.1 資源の提供

 絶え間なく変化する顧客のニーズおよび期待に応え、顧客要求事項を満たすことによる顧客満足の向上と、環境パフォーマンスの向上を図る目的のために構築された品質/環境マネジメント・システムの運営は、社員、生産設備、検査機器、付帯施設、事務所などを含む経営資源を適切に配置・配分することにより達成できる。経営資源の中でも供給者の要員を含む人的資源はもっとも重要であると認識し、神戸化学の組織図に示された要員を配置している。業務の適切なる遂行に必要な技能を修得するための社員の訓練のみならず、品質/環境マネジメント・システムに適用されているプロセスを継続的に改善させる目的のために社員の潜在能力を開発する。さらに、神戸化学の将来を展望するならば、社員の知的資産の共有、職場環境の整備、供給者とパートナーとしての関係構築が不可欠と考え、以下の項を定める。

 当社のすべての職場で労働安全衛生に関する法令・規制が守られていることを確認するとともに、社員、供給者、来訪者など当社にいるすべての人々を対象に、安全衛生リスクを評価し、必要な措置を実施する。神戸化学は、OHSAS18001:1999に述べられている労働安全衛生マネジメント・システムの構築を考慮する。


6.2 人的資源

6.2.1 要員の配置

 教育、技能、経験、資格などを考慮し、社員および供給者の要員(以下、社員と称す)を製品品質に影響する業務および環境に著しい影響を及ぼす可能性のある業務に適した配置を行う責務は、各部門長にある。ただし、部門間にまたがる要員配置が必要なる場合には、各部門長の出席の下で開く役職会議で討議、決定する。

 さらに、部門長は、各部の品質/環境目標達成と品質/環境マネジメント・システムの改善に必要な経営資源を明らかにすることが求められる。一方、社員は、自分たちの業務活動が製品とサービスの品質および環境にいかに強く影響を与えているかを認識し、理解していなければならない。また、社員は、品質問題や環境問題が生じた場合にいかなる処置を講じる必要があるかを熟知していなければならない。


6.2.2 能力、意識および教育・訓練

 部門長は、製品品質に影響する業務および環境に著しい影響を及ぼす可能性のある業務を行う社員の能力、経験、技能を明らかとし、必要な訓練を決定する。また部門長は、社員の意識・認識・意欲並びに能力を向上させるために目標および社員育成プログラム実施計画を策定し、推進する。

 社員育成プログラムには以下のことが含まれる。

・ 新規採用者・社員教育プログラム
・ 在職社員に対する定期更新教育プログラム
・ プロセス改善プログラムに参画するように社員に意欲を持たせる
・ 顧客満足に関わる問題の取り扱い方、および分析処方
・ 健康・安全関係の要求事項
・ 仕事を通じての技能訓練(OJT)

 業務の要求内容や事業を取り巻く状況が変化し、現在保有する社員の知識、能力、経験、技能、資格と異なる内容が必要となった場合には、部門長は、新たな業務に必要となる知識、能力、経験、技能、資格を評価・決定する。評価へのインプットには、必要に応じて以下のことを含める。

・ 戦略的事業運営計画に関連する企業内ニーズの予測
・ 業務関連活動実行するための社員の能力評価
・ 品質/環境関連活動の実践のために必要となる社員の知識、能力、経験、技能、資格

 社員各自の能力等は、部門長によって定期的に審査され、審査結果は従業員記録にファイルされる。訓練計画は、社員各自の現在あるいは将来従事する業務を拡大するために作成される。

 新入社員には、品質/環境方針を熟知させるための教育を行う。また、品質/環境方針と品質/環境マニュアルに定めた要求事項と手順を遵守することの重要性、作業活動の品質/環境への影響と各人の能力を向上することの利点、品質/環境マネジメント・システムにおける役割と責任、作業手順を守らなかった際に予想される結果を認識させる教育を行う。検査・試験に従事する社員および環境に関する重点管理作業/業務に従事する社員には、業務内容を教育し能力を確保する。必要なる場合には資格認定を行う。社員の資格に応じた業務ないしは作業に社員を任命・配置する。社員には、自己の活動に関する他部署との関連性並びにその重要性、および品質/環境目標の達成にいかに貢献するかを認識させる。

 教育訓練記録は、受講した教育訓練の内容、日付け、訓練後の効果、その他の関連する情報を示す管理すべき記録として部門長によって保管される。


6.3 インフラストラクチャー

 神戸化学のインフラストラクチャーには、建物、機器、道具、コンピューター、ソフトウェア、倉庫、排水処理施設、並びに事務所を含む。インフラストラクチャーの必要性は、中期経営計画を作成する際に、顧客要求事項と環境基準を満たす上での安全、保安、コスト、および業績を考慮して評価・決定される。

 厚生施設の充実・更新を含む生産設備の維持管理は、環境保全と製品品質を維持し、クォリティの高いサービスを定常的に、納期通り顧客に生産・引き渡しできることが確実に行われるように計画される。


6.4 作業環境

 当社の作業環境の人間的側面は、機器並びに施設・設備のレイアウトの点で認識され、社員が快適に業務を行うことができる職場環境を整備するために、以下の事項に関する改善・拡充を行う。なお、これらは、長期のプロジェクトとして取り扱い、優先順位の高い案件から逐次中期経営計画に組み入れられる。

a) 人間工学的に良好なデスク、椅子、コンピューターなど事務機器の採用
b) 事務所、検査室、現場事務所内の器具・備品などの最適配置
c) 衛生・安全・騒音・臭気・温度・湿度・色彩・採光などの面での職場環境の継続的改善

 また、目視検査を実施する場所など製品品質を確保する上で作業環境の確保が特に必要な作業を明確にし、照度などの基準値と測定方法・頻度を定めて運用管理する。

 社員は、製品の性能あるいは製品品質に影響を与える状況が発生したならば直ちに担当部署の責任者に報告することが奨励されている。



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