5.4 計画
5.4.1 品質/環境目標
神戸化学は、品質/環境方針に沿い、全社的初期目標として以下を定める。
a) 品質/環境マネジメント・システムの実践とその認識をすべての部門に広げる。(社員意識調査の実施により目標値を設定)
b) 顧客注文に対する納期の厳守100%達成
c) 顧客満足度総合評価8.5達成(最高評価10.0)
d) ゼロエミッションを目的に、廃棄物発生量30%低減達成
e) 冷却効率を30%向上する新冷媒の開発
当該目標は、経営者のレビューに基づいてより高い成果が得られるように定期的に見直され、変更される。
神戸化学の各部門は、この方針並びに目標に沿い、各部門および適用される各グループにおいておのおの独自の年度別品質/環境目標を策定する。なお、目標は、その達成度を判定できるように何らかの尺度で測ることができる内容で、最大限6項目とする。
5.4.2 品質マネジメント・システムの計画/環境マネジメントプログラム
神戸化学は、目標の達成、並びに品質/環境マネジメント・システムの継続的か全に必要となる活動(例えば、全社社員教育、社員意識調査、顧客満足度調査、プロセス・マネジメント手法の習得など)と経営資源に関する全社年度計画を年度初頭に策定し、文書として発行、掲示する。なお、当該全社的計画は、当社の中期経営計画との整合性を確保して策定される。
各部門長は、品質/環境方針並びに品質/環境目標の達成のために部内活動計画を策定し、必要となる経営資源を決定する。各部門長が計画作成に当たって考慮すべき事項は以下である。
a) 顧客のニーズと期待の大きさ
b) 納入した製品に対する顧客の評価・反応
c) 利害関係者の見解
d) 法令・規制に関する要求事項と遵守状況
e) 品質/環境マネジメント・システムに定められたプロセスの機能・役割
f) 現在保有する施設と要員の能力
g) 技術動向
h) 改善の機会・余地の有無
i) 著しい環境側面、リスク評価と緩和策
上記部門別品質/環境計画は、月次実施計画とし、手段と日程を含む各計画内容の実施責任者を明らかとする。
これらの品質/環境計画は、顧客、及び当社の利害関係者の意向を反映し、適時見直され、必要なる場合には変更される。組織変更を含む何らかのプロセスの変更が行われた場合には、品質/環境計画は適切に調整され、品質/環境マネジメント・システムも支障なきよう適切に維持される。
5.5 責任、権限及びコミュニケーション
5.5.1 責任及び権限
社長は、各部門長の責任と権限を定め、品質/環境方針を実施し、品質/環境目標を達成し、経営者のレビューおよびその他の機会を通じてその達成状況をモニターする面でリーダーシップを発揮する。また、社長は、内部監査活動に対する承認権限を有し、その重点目標を定める。さらに、品質ロス、保証問題、製造上の欠陥、監査不適合、及び環境基準の逸脱の有無、苦情情報などの品質および環境に関わる情報を集約し継続的な改善活動の決定を行う。
神戸化学の社員一人ひとりが責任を果たすことにより品質と環境は支えられている。業務改善や問題を解決するための方策の提案をすべての社員に求めている。一方当社は、当該品質/環境マニュアルに記載されている要求事項に基づいてすべての業務を行うことを旨とする。したがって、品質/環境活動の成果を向上させることは、すべての社員の責任でもある。
当社の品質/環境方針を全うする上でのすべての責任と権限は、副社長に与えられている。また、各部門長は、副社長を補佐する責務を有する。さらに、各部門長は、担当部門の品質/環境に関わる実績の向上に対しての責任を有する。
当社の各部門にあっては、すべての社員は製品とサービスおよび環境に関する不適合を未然に防ぐために必要とするあらゆる権限を有する。この権限には、品質/環境上の問題を見つけ、記録し、解決策を提案し、解決策を実施・検証し、当社の製品とサービスおよび活動が要求を満たすことを確認する手筈を整えることが含まれている。すなわち、品質/環境に関わるならば、当社の組織に関わらず柔軟に対処することを旨とする。
各部門長は、検証活動を完遂するために教育・訓練された社員を養成する責務を有する。当該品質/環境マニュアルの検査および試験、および内部監査の章で述べられている検証および監査の要員に関する詳細を参照すること。監査活動に参加する要員は、監査の独自性を保つために監査対象部門に携わる者以外が選任される。
品質/環境マネジメント・システムの検証活動にかかわる要員は、品質/環境問題を防ぐためのあらゆる権限を有し、もし問題が生じた場合にあっては、問題が顧客や外部に波及するまでにその問題事項を監督者に通知する義務を担う。
5.5.2 管理責任者
副社長は、管理責任者として任命され、確実に顧客と環境に関する要求事項を満たすことを目標として品質/環境マネジメント・システムを確立し、維持・管理するために以下の責任と権限を有する。また、品質/環境マネジメント・システムの成果および健全性、もしくは改良の必要性に関して適時社長に報告する。
a) 品質に関する当社製品および品質/環境のシステム全般にわたっての不適合、苦情、是正処置および予防処置について審議し、必要に応じて改善を関係部署に指示し効果の確認を行う。
b) 定期的に各部署の品質/環境目標の進捗状況を把握し必要に応じて改善の促進を指示する。
c) 内部監査スケジュールの作成、監査の実施の補佐および、是正処置の確認を行う。
d) 必要なる場合には、顧客を含む外部組織との接触・折衝を行う。
e) 社員の品質/環境に関わる意識向上を図る。
5.5.3 コミュニケーション
神戸化学は、品質/環境目標を達成し、顧客満足を得るために従業員を含むあらゆる利害関係者へのコミュニケーションの重要性を高く認識する。よって、以下のプログラムを計画し、実施する。
製品に関する顧客とのコミュニケーションについては、7.2.3に定める。
5.5.3.1 内部コミュニケーション
a) 各部門長は、部門別ミーティングを定期的に開催し、品質/環境目標達成のために必要となる方策を討議する。
b) 全社員の出席する品質発表会と環境発表会をそれぞれ年2回開催し、優秀なる活動内容を発表する。
可能なる場合は、顧客や他社などからの発表を依頼する。
c) 品質および環境に関する向上活動の状況を掲示板(Quality Board、Environment Boardと称す)に掲載する。
d) 社内報の定期的発行、ビデオによる啓蒙、Webによる通知・伝達などによる社内コミュニケーションを図る。
5.5.3.2 外部コミュニケーション
a) 供給者との交流会を年2回開催する。
b) 地域との交流会を年1回開催する。
外部とのコミュニケーションにより受け付けた情報(苦情を含む)は記録し対応すること。