注:このページに記載された内容の全部もしくはその一部を、ホームページ・オーナーの許可なく商用の目的でインターネット上もしくは他の媒体で掲載することを禁ずる。All Copy Right Reserved ,November 3,1999

 

6 経営資源の管理

6.1 一般的指針

6.1.1 

品質マネージメント・システムの対する組織の戦略および目標を実践し、達成するに不可欠な経営資源は、明確化され、入手可能にすること。これらには要員、供給者、情報、インフラストラクチャー、作業環境、並びに財務資金が含まれる。

6.1.2 考慮しなければならない事柄

以下の事柄を考慮すること。

6.2 人々

6.2.1 人々の参画

組織の目標を達成し、変革を刺激・高揚させるために、組織は、以下のことを通じて人々の参画を奨励すること。

下請契約、もしくは臨時の雇用には、組織の目標が達成されることを確実にするための配慮を行うこと。

6.2.2 能力および訓練

6.2.2.1 能力

組織は、組織の成果に影響を与えるおのおのの活動に求められる専門能力を明確化し、活動を実践するための人々の専門能力を評価し、不足があればいかなるものであれそれを埋める計画を策定すること。

この明確化は、人々の現在の能力と比較して組織の現時点および将来のニーズを分析することをもって行われること。

ニーズに関わる能力に対するインプットは、以下のようないろいろな内部並びに外部情報によって得られるであろう。

6.2.2.2 訓練

組織は、すべての人々に対して開発しなければならないニーズを分析し、それらに対し訓練計画を策定すること。このことは、技能と経験と共に能力を磨くことができる知識を人々に提供することになる。組織は、組織の目標を達成するために人々に訓練を施すこと。訓練では、顧客とその他の利害関係者の要求事項とニーズを満たすことの重要性を強調すること。また、訓練では、要求事項を満たすことができないことによる組織並びに人々に対する影響を認識されること。

訓練、教育、学習を通じての能力開発の強化には以下のことが含まれる。

人々の認知と参画の意識向上のために、訓練では以下に関することが取り上げられていること。

訓練計画には以下のことが含まれること。

組織は、組織が行った訓練以外に人々に対し個人的能力開発訓練・教育を提供することに配慮すること。

6.3 インフラストラクチャー

インフラストラクチャーは、企業操業のための基盤である。組織の製品に依存するが、インフラストラクチャーに含まれるものには、工場、作業所、ハードウエア、ソフトウエア、道具と装置、支援サービス、コミュニケーション、移動手段、並びに設備である。

組織は、以下のことを行うこと。

  1.  目標、機能、業績、入手可能性、コスト、安全性、保安、改装などのような面でのインフラストラクチャーを明確とし、提供する。
  2.  インフラストラクチャーが企業操業のニーズを絶えず満たすことを確実にするために、ある一つの維持管理手法を開発し、実施する。この維持管理手法について考慮しなければならないことは、その緊急度と使用上の観点に基づいて、維持管理のタイプと頻度、個々のインフラストラクチャーの要素の操業性の検証である。
  3.  すべての利害関係者のニーズと期待に対しインフラストラクチャーを評価する
  4.  保護、公害、廃棄物、リサイクルのようなインフラストラクチャーに関わる環境上の問題を考慮する

管理不可能な天然現象がインフラストラクチャーに影響を与えることがあるかも知れない。従って、インフラストラクチャーに関する計画には、関連するリスクを考慮し、製品の品質を維持するために戦略を含めるべきである。

6.4 作業環境

組織の作業環境は、人間的と物理的要因のある一組の組み合わせである。これらの要因は、潜在的に組織の業績を強化しうる人々の意欲、満足感、業績に影響を与える。作業環境に影響する人間的要因の事例には、以下のものが含まれる。

作業環境に影響する物理的要因の事例には、以下のものが含まれる。

 熱       衛生      振動

 騒音      湿度      汚染

 照明      清潔      空気流動

6.5 情報

情報は、組織の知識ベースを継続的に開発する基本的な資源であり、改革を刺激する。また、情報は、事実に基づく決定に欠かせないものである。

効果的に情報を管理するためには、組織は、以下のことを行うべきである。

効果と効率に関して情報管理の評価を行い、何らかの潜在する改善を行うこと。

6.6 供給者とパートナーシップ

組織は、明瞭で開放的なコミュニケーションを促進し、価値を生み出すプロセスを改良する目的で、供給者とパートナーとの関係を確立するならば大きな恩恵を浴することができる。

以下のようなことを行うことによって、供給者とパートナーとの共同作業を行うことによって組織が価値を高めるよい機会は数多くある。

6.7 天然資源

組織の業績に影響を与える可能性のある天然資源に対して配慮すること。そのような資源は組織が管理できないことがしばしばでるが、顕著でよい、もしくは悪い影響を組織業績に与え得る。これらの資源の入手可能性を確保し、悪い影響を防止、もしくは最小限にとどめるために組織は、あらゆる計画や緊急計画を持つこと。

6.8 財務

財務管理には、財務資源の必要度、および資金源を決定する活動を含めること。財務資源の管理には、計画に対し実際に使われた用途を比較し、必要なる対処を決める活動が含まれること。

経営者は、品質マネージメント・システムの実践、維持し、組織の目標を達成するに必要となる財務上の資源を計画し、入手可能とし、管理すること。また、経営者は、改善を支援し、促進するために改革的な財務手法の開発を考慮すること。

品質マネージメント・システムの効果と効率は組織の財務結果に反映されうる。たとえば、

このような問題が報告されることによって非効果的、もしくは非効率的な活動を明らかとし改善の処置を講じる手段を提供することになりうる。

品質マネージメント・システムおよび製品品質の実績に関する活動の財務的報告は、経営者の見直しに使用されること。


|トップペ-ジ||次ペ-ジ|