レベル5 持続可能 |
9.1節 測定アプローチ
提供される情報は、信頼性があり、正確で、タイムリーで、組織の持続可能性に適切であるので、マネジメント・システムは、経営者によって「ナビゲーション レーダー」だと考えられている。
9.2節 成果の尺度
成果の尺度は、組織の持続可能性を向上させる方針と目標を立案するための明確な指針を提供する。
9.3節 目標達成の測定
組織の目標は、組織の持続可能性に制約となるものと明確に連携している。
9.4節 重要な指標
重要な指標は、組織の持続可能性を危険にさせる可能性のある動向(トレンド)をモニタリングする「ビジネススコアカード(BSC)」で明瞭に目立たせるようになっている。
9.5節 測定のツール
測定は、組織の持続可能性を危険にさせる可能性のある動向を目立つようにして、利害関係者に関係するあらゆる重大な側面に拡大され、網羅している。
9.6節 内部監査
監査報告書は、組織の方針、戦略および緊急時の計画を立案し、見直しのための主たるインプットの一つである。
監査プロセスは、問題と根本原因を明らかにし、それらを除去するための改善活動を確立するための効果的なツールである。
9.7節 評価
評価のアウトプットは、組織の能力と戦略計画を立案し、見直すための主たるインプットである。
9.8節 プロセスの見直しと評価
評価プロセスの分析展開は、良好な成果を示している。
評価プロセスは、正確で組織の改善にための認知されたツールである。
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レベル4 革新的 |
9.1節 測定アプローチ
マネジメント・システムは、他の組織のシステムと調和させ、統合されている。したがって、測定のシステムは、全社的であり、広範囲である。
9.2節 成果の尺度
マネジメント・システムは、他の組織のシステムと調和させ、統合されていて、持続可能性に制約となるものを明瞭に示すことが可能となっている。成果の尺度は、適切であるように全社的に展開されている。成果尺度のシステムは、信頼できる「ビジネススコアカード」を支援している。
9.3節 目標達成の測定
持続可能性に制約となるものを明確に示すことができ、持続可能性にかかわる目標に対し全社的なアプローチをしている。
9.4節 重要な指標
重要な指標は、(会計、人事など)の重要な指標である他のシステムと統合されている。しばしば「ビジネススコアカード」の構成要素となっている。
9.5節 測定のツール
クオリティの測定は他の分野と調整され、あるいは統合されれていることさえある。
9.6節 内部監査
マネジメント・システム監査は、たびたび調整され、あるいは統合されれていることさえある。そして、現状の良好な眺望と改善の機会の兆候を提示している。
9.7節 評価
評価結果は、戦略を計画する体系的なインプットである。
9.8節 プロセスの見直しと評価
評価プロセスの査定には、持続可能性、意思決定支援の程度および優先順位策定プロセスに対しての貢献も含まれている。
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レベル3 適応性あり |
9.1節 測定アプローチ
成熟した品質マネジメントシステムを有し、実行されている。
経営の意思決定はデータに基づいている。よって、経営陣はデータ測定を向上させることを支援している。
9.2節 成果の尺度
経営者は、信頼できる尺度を活用している。主たる持続可能性の制約条件は明らかにされ、指標を生成する成果の尺度に関連付けている。組織は、成果の尺度と重要な目標との関連を説明できている。
新規の計画は、尺度と指標にしたがっている。
指標に対しての明瞭な運用上の定義がなされている。
データの精度は管理されている。
ラジオ&レコード解析(R&R studies)が実行され、特に判断や意見などによるデータが作られている場合には必ず実行されている。
成果の測定は、十分な資格・能力(統計、品質管理技術者、(シックスシグマの)「ブラックベルト」資格者)を有した社員が分析を行い、正式の報告書を作成している。
9.3節 目標達成の測定
主なる持続可能性の制約条件は明らかにされ、持続可能性を向上させるためになにがしかの目標と方針が発行されている。
9.4節 重要な指標
重要な指標やプロセスパラメター指標であるY=F(X)を確定するために、適切な先進品質管理技術(Robust Design,FMEA,DFSS.Lean>TOCなど)が利用されている。可能であるときには、主たるプロセスパラメターとアウトプットから直接の読み取り(コンプーターに電子的なリンク)が実行されている。
9.5節 測定のツール
プロセスと品質目標達成の測定は、効果的である。
測定アプローチは、経営者にとって利用する価値があるツールとして考えられているので、持続可能性の制約条件を含めるまで展開されている。
必要なる場合には、特に判断や意見などによるデータが作られている場合には、ラジオ&レコード解析(R&R studies)が実行され、これらの測定が信頼できるようにしている。
9.6節 内部監査
経営者は、監査のメリットを理解し、監査の向上を支援している。
監査は、データと指標の正確性を確かめている。
監査報告書は、分析され、効果的な改善活動を生成している。
新規の重要なプロジェクト、ビジネス、支店開設などの計画には、進展に絶えず注意するために体系的な監査を取り入れている。
品質監査は、安全監査、業務運営監査などとある程度調整されている。
9.7節 評価
組織の主たる持続可能性の制約条件、および重要な活動は、認知されている。
評価計画は、実施され、効果的な改善活動が生成されている。
9.8節 プロセスの見直しと評価
評価プロセスは、収集されたデータの効果とタイムリーさの面で定期的に見直されている。持続可能性達成を助ける目的に関しても見直しされている。
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レベル2 能動的 |
9.1節 測定アプローチ
品質マネジメント・システムレビューが正式に行われているが、時々レビューの結論がちゃんと実行されていない。
9.2節 成果の尺度
定期的な品質マネジメント・システムレビューは実行されている。このシステムは、ある部分の目標とプロセスに正式の尺度を求めている。これらの尺度は非常に基本的なもので組織の持続可能性に関連していないことがしばしばである。組織は、目標の尺度を設けることが難しいことがしばしば起こる。しかも、目標は、定性的である。
指標に対する業務運用面での定義は、不一致を招く得るあいまいな点があることがしばしばである。指標を構成するデータは、(確認できずに)「良好である」と考えられている。
9.3節 目標達成の測定
品質マネジメント・システムレビューを通じて品質目標は定期的に見直されている。これらの目標は、非常に基本的で組織の持続可能性にかかわるものになっていないことがしばしばである。
9.4節 重要な指標
主たるプロセスの重要な指標は、決まっている。ところが、これらの指標が正確でなく、タイムーにはなっていないので使わなくなることがしばしばである。
9.5節 測定のツール
プロセスの測定と品質目標の達成には、持続可能性の制約条件を含めていない。
9.6節 内部監査
品質マネジメント・システムの監査は行われている。
品質監査は、安全監査、業務運用監査などとは調整、あるいは組合わされていない。これらの監査の結果は、「宝の山」として経営者に考えられていない。
時々監査員は非常に形式的で、改善のための指針を提供していない。
9.7節 評価
評価は、品質マネジメント・システムに関連付けているだけである。
9.8節 プロセスの見直しと評価
持続可能性の改善ループは品質システムに関連付けているだけである。
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レベル1 初歩的 |
9.1節 測定アプローチ
単に基本的な財務上の指標、定時納入、顧客苦情、基本的な顧客満足調査などを測定している。
9.2節 成果の尺度
非常に基本的なデータが入手できているがその精度には疑問がある。
9.3節 目標達成の測定
正式なアプローチはない。財務面、顧客苦情、リードタイムなどの基礎的な目標があるだけ。
9.4節 重要な指標
正式なアプローチはなく、基礎的な顧客要求事項、および主なプロセスのキーとなる指標が知らされているだけ。
9.5節 測定のツール
正式なアプローチはない。
9.6節 内部監査
定期的に監査は行われていない。問題、顧客からの苦情などが起こればそれに対応するだけ。
9.7節 評価
組織の持続可能性がどの程度何かについての発想もない。
9.8節 プロセスの見直しと評価
持続可能性の改善ループは行われていないし、品質マネジメントシステムのループもない。
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