プロセスの運営および経営資源
ISO9001でのプロセス志向は、縦割りの組織ではなく、相互に関連して部門横断的に業務を実施することである。すなわち、ここでプロセスというのは業務と業務の関連性、および業務内での作業の流れをいう。したがって、業務プロセスと経営資源はお互いに密接に関連し切り離しては考えられない。業務プロセスの改善によりより効果的かつ効率的に業務を実行できるようになることは当然である。なお、経営資源としての天然資源を重く取り扱っているのは、現在起こっている世界規模の資源不足とその価格の高騰を反映している。

レベル5 
持続可能
  • 組織は、戦略と計画を通じて持続可能性を展開し、達成するために戦略的な経営資源を明らかにしている。
  • 組織は、内外の経営資源を制御し、保護し、展開するための効果的かつ効率的な計画を策定している。
  • 天然資源の効率的な利用、環境への影響の低減、自然環境の保護は、組織の持続可能性に貢献するとしている。
  • 持続可能性を達成し、確実にするために、システムの一部として、プロセスとその構成は明確にされ、実施され、維持され、戦略に従って定期的に見直されている。


  • レベル4
    革新的
  • プロセスは、組織のミッション、ビジョン、戦略と連携している。
  • 組織は、効果的かつ効率的に戦略、運営上および支援プロセスを実践し、改善している。
  • 業務プロセスは、統合した形で動いている。プロセスオーナーは戦略計画から展開された明確な目標を持っている。その目標には、改革と改善が含まれている。
  • 組織は、経営資源を制御し、保護し、展開するための効果的かつ効率的な計画を策定している。
  • 組織は、天然資源の入手可能性を考慮しこれを効率的に利用するためのある種のプロセスを開発し、実践している。
  • プロセスは、製品の全ライフサイクルにわたっての環境問題を考慮に入れている。
  • システムの一部として、プロセスとその構成は明確にされ、実施され、組織の戦略に従って定期的に見直されている。


  • レベル3 
    適応性あり
  • 組織は、経営面、運営面および支援プロセスを実践している。また、必要な経営資源を明らかにしている。
  • 主たる利害関係者の期待に関連して、マネジメント・システムの改善のためのプロセスはちゃんと備わっている。
  • 天然資源を含む経営資源の利用、管理、保護および発展のための計画が作成されている。
  • プロセスの有効性を向上するための目標は、記述されている。目標は、戦略と方針のいくつかに連携している。


  • レベル2 
    能動的
  • 組織は、業務運営上のプロセスおよび顧客関連プロセスのための経営資源は確認されている。
  • 天然資源(たとえば、エネルギー、水、オイル、鉱物)を保護するプロセスが存在している。。
  • 経営者は、プロセスの有効性を改善するための目標を明らかにしている。
  • 目標は、戦略と方針に連携している。


     
  • レベル1 
    初歩的
  • 経営資源は、運営上のプロセスのみに明らかにされている。
  • 組織は、モニタリングと制御を行うことなくニーズと必要な経営資源を決定している。
  • 天然資源および自然環境に及ぼす影響に関しての明確化もしくは計画はない。
  • プロセスは何も明らかにされていないし、これらのプロセスに対する目標もない。

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