※この感想はblogからの転載になります。 |
■VANTAGE POINT〜バンテージ・ポイント |
![]() 大統領を警護するシークレットサービス役に『The Day After Tomorrow』のDennis Quaidと、大人気TVドラマ『Lost』のMatthew Foxが演じ、たまたまハンディカメラを撮っていた観光客役に『The Last King of Scotland』でアカデミー賞主演男優賞を獲ったForest Whitaker、大統領演説の模様を生中継していたテレビ局のプロデューサ役に『Alien』シリーズのSigourney Weaver、そしてアメリカ大統領役に『A.I.』や『A History of Violence』など出演していたWilliam Hurt…と、渋いながらも何気に実力派を揃えていてキャスト陣が豪華。 ![]() …という話で、大統領を狙撃したのは誰か、爆発を起こさせたのは誰か、その先に隠れた真相は何なのかを、この事件に関わる8人の異なる視点から描いています。 ![]() 映画のタイトルである『Vantage Point』は、「見晴らしの良い場所」、「情報の集まる場所」みたいな意味合いがあり、8人の異なった視点が全て合わっていくことで、最初の方は見えて いなかった真相がどんどん判っていくので、緊張感がどんどん上がっていき最後まで飽きずに楽しめました。 ![]() 後半はいかにもハリウッドのアクション映画らしい展開なんですが、事件に関わる人達の緊張感などがリアルに伝わってきて、鑑賞後に疲労感を味わうことがでいる作品だと思います。 【注意】以下、ネタバレを含んだ感想になります。 この作品は、「大統領を狙った犯人は誰なのか?」と推理も楽しめますが、シークレットサービスの一人である主人公のThomas Barnesを現場復帰させた人物が怪しいというのは直ぐに判ったんですが、まさか次から次へと事件に関わった犯人が出てきて、テロ組織の巧妙さと恐ろし さを痛感しました。 あと、脅迫を懸念した大統領側が「替え玉」を使うっていうことにも単純者だったのでビックリしました。しかも、その事を「読んでいた」テロ組織側も凄い…。 短時間の中で怒涛の展開をしておきながらも、人物描写が丁寧に描かれていたので、キャラクターの心情が判り易くて良かったです。 ![]() それに比べて主人公のThomas Barnesは凄かったですね。前半こそ、過去のトラウマがあってノイローゼ気味の少し頼りないシークレットサービスでしたが、真犯人を突き止めて追い詰 める後半の活躍ぶりったら凄かったですね。物凄いカーチェイスはもちろん、大破した車から自力で出て更に犯人を追っていく執念ぶりとタフさはハリウッド映 画ならではでした。 しかし、アメリカ大統領がテロに好戦的で無駄な血を流させていると思われ、地元の人々には批判されていると いうのを描写していたのはリアルでしたね。何故「犯人」が大統領を狙うのかも判るし、「裏切り者」が出るのも判る気がしました。現実は無いだろうけど、 シークレットサービスから「主犯格」が出たら終わりですよね。 |