私のヘルメット 私のヘルメット

LOVE "MOTOCROSS"

#811 生涯現役でがんばるぞぉ




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『モトクロス』
スタートライン
モトクロスは英語で《 MOTOーCROSS 》と綴ります。そうです、MOTOはバイクを
指しCROSSはクロスカントリ−の意味を持ち、バイクで自然の地形を走ると言うことです
。坂あり、谷あり、溝あり、カ−ブありです。ですからスピ−ドが有ればちょっとした傾斜の
ところでは、自然にバイクと共にジャンプできるのです。スキーのダウンヒル競技と同じです
。しかも、起伏の富んだところを走るため通常のスポーツと同じで体力の消耗が伴います。更
に、荒れ地でバイクを操るということは精神的に負担が増していきます。競技会(以下レース
)となれば順位を争うのでスピ−ドが速くなりジャンプ台セクションでは遠くへ飛べますが危
険度も増し正確な運転技術が必要です。このような運転技術は自動車教習所では教えてくれま
せんよね。自分がバイクに乗りたいという扉を開ければ良いのです。モトクロスは体力、精神
、技量の三つの要素のどれかが欠けても速く走れません。特にスピードに対する適応と判断力
も付け加えなければならないでしょう。しかし、心配ありません。他のスポーツと同じで初め
はゆっくりと行えば良いのです。マラソンだっていきなり42.195kmは走れませんよね。
あなたが一度でも自然の地形の地道を走る機会があればこのすばらしいモータースポーツを理
解できるでしょう。
スタート直後
レ−スは約30台〜40台で横一列に並び『よ−いドン』でスタ−トがきられます。このスタ
ート方式はモ−タ−スポ−ツの中では唯一で有りまして予選でトップの技量の高いライダ−で
も、予選で調子が出ず順位が悪かったライダ−にも、決勝ではスタ−トラインに並んだ全員に
第一コーナーをトップで回り優勝のチャンスがあります。スタ−トすれば誰もがトップで第一
コ−ナ−を回りたいと思います。トップで回ったライダ−のことを《 ホ−ルショットした 》
と言います。こんな時はスタート前の緊張感が溶けて胸がスッとすると同時にトップに立った
ことで心臓はドキドキします。《 やったぁ 》という感じです。この感じがたまらなく良いの
です。反対に出遅れると悲惨です。前車の泥をまともに受けてゴーグルに泥が付着してなにも
見えなくなる瞬間があります。こんな時は素早く片手をハンドルから離し急いでスペアのレン
ズにします。このため、ゴ−グルには4枚から5枚程余分のレンズを付けています。また、レ
ンズに巻き取り式のフィルムが装着してある物も有ります。FIのTV放映で車載カメラから
映像を流したとき汚れたフィルムを横に動かすことを見ますが、このようなフィルムをゴーグ
ルに付けています。
モトクロスコース 第1コーナーを回るといよいよ周回コースに入ります。地形を利用しコーナーやジャンプセク ションが設定されています。平坦地であれば土を盛りジャンプ台が造られ、山の中のコースで は登り坂や下り坂が造られます。特にアメリカでは野球球場やフットボール場のフィールドに 人工的に土を盛りレースコースを造ってしまいます。野球を観戦するのと同じ感覚でモトクロ スレースが楽しめます。このレースのことをスーパークロスといわれています。1970年代 の始めにアメリカのカルフォルニア州のアナハイム球場で開催されたのが最初です。日本では 1982年にドームになる前の後楽園球場で開催されたのが初めてです。わたしは1977年 にアメリカへ渡ってスーパークロスに出場しましたが、私が一番印象に残っているレースは1 978年テキサス州ヒューストン、アストロドームで行われた大会において決勝レースで5位 に入賞した時です。多分この全米選手権のスーパークロスレースでの成績は日本人としてまだ 破られていないでしょう。スーパークロスもスタートが大変重要です。なんせ第1コーナーま で100mあるかないかの短い距離です。1周のタイムが約1分前後で決勝レースは20周で すのであっという間に終わってしまいます。この短い時間の中にドラマが凝縮されております 。また、レースの最後に近くなるとジャンプセクションではアクロバット的なジャンプで観客 を喜ばせます。20年前はハンドルから手を離す程度のアクションでしたが最近では空中でバ イクとライダーが離れた形でのアクロバット的スタイルのアクションジャンプが多くなりまし た。
ジャンプする姿 一方アウトドアレースはコース幅も広く登りや下り坂も有るので得意なセクションで勝負を賭 けられます。また場所や地域によっては砂のコースや反対に路面がカチカチのコースがあり、 これも得意、不得意が成績に影響します。ヨーロッパのオランダやアメリカのマサチューセッ ツ州サウスウィックのコースは全周砂でレース中に1mのうねりが出来て休める所がなくなり 体がヘロヘロになってしまいます。アメリカの西海岸はどちらかといえば路面が固くタイヤ痕 (スキッドマーク)が付くスピードコースです。私はどちらかと言えば柔らかい路面でアップ ダウンの大きなコースが好きです。グレンヘレンのレースコースは西海岸に有りますが土質が 山砂で散水されたコースは私の好みにピッタしです。


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