SONY PCM Processor PCM-501ES デジタル・入出力改造
(04/02/99更新)

PCM−501ESのデジタル入出力改造は、記録によると1988年となっている。かなり昔のことだなあ。
そもそも、このPCM Processorを購入した動機が不純で、当時一世風靡(?)していた、おかわりシスターズが初のアルバムを出した事に起因する。おかわりシスターズってなんだ?(知っている人は年がばれるぞ!)当時、深夜番組で最高視聴率を誇ったあの、オールナイトフジの女子大生3人組みだ。アルバムが出たので、秋葉原の石丸電気にLPを買いに行った時に、何気なく立ち寄ったサトー無線でこのPCM-501ESをみつけて、「このアルバムをPCMで録音して永久保存しよう!」などと考え、ほとんど衝動買いに近い買い物だったのだ。結局、LPはPCMで録音せずそのまま残っている。

その後、この501ESの後継機種でデジタル入出力が出来る553ESDが発売になったので、「ここはひとつ、改造してデジタル入出力が出来るようにしよう!」と思ったのである。当時を振り返れば、実験改造第一弾は、そのすべてがハードロジックで組んでいた様な気がする。TTLのシフトレジスタ等をいっぱい並べてS/PDIF->単純シリアル変換してラダー抵抗によるD/A変換機なるものを作った記憶がある。その後、SONYサービスから553ESDの回路図を入手して、それを参考に
改造(というより、デジタル入出力部分を無理やり追加)した。

これが、自作したデジタル入出力基板だ。

この基板の下に、本来の基板がある。つまり2階建てってことだ。
デジタルI/O(DAI)はSONYのICでそれ以外の部分はTTL、CMOSとディスクリートだ。特にPLL部分はディスクリートで組んである。現在なら、PLL ICを持ってきて、もっと簡単に作れるだろう。

全体像はこんな感じ。


メイン基板との接続はこんな感じだ。自作デジタル基板は、自分でアートワークを書いて基板屋に発注した。
この改造の話を聞きつけた友人から、ぜひ改造を!と言われ結局3台作った。下の写真が、当時のアートワーク。PCを使ってパターンを書いた。当時はEDAツール(PCBレイアウトなど)なんか持っていなかったので、お絵かきツールの類で書いた。ドットインパクトプリンターでパターンを打ち出して、張り合わせた物だ。インクが紙に、にじむのでPIN間2本の配線は無理だった。

現在でも、この機械は現役でバリバリに活躍している。A/D、D/Aのアナログ部分を、グレードアップしようか、考えている。