美しいライブでした。歌声、演奏、物腰、演出、そして心...なにもかもが美しかったです。
前日のライブは台風の影響により残念ながら中止になってしまいましたが、夕方FUNK-LOVEメールとshama_nipponからのツイッターが届きました。今この状況で一番つらい思いをしているのは他ならぬ剛さんであるはずなのに、尚私たちのことを気遣ってくれているその優しさに涙しました。
4日昼頃まで土砂降りでした。でも風はあまりありません。私は、土砂降りの中平安神宮を訪れましたが、3日の日には全部片付けられていた椅子が並べられていて、雨の中カメラやクレーンなどが準備されつつありました。
開演間際になると雨がやみ、ステージ上のテントが全て取り払われました。奇跡は四たび起きつつありました。
開演時間を少し回った頃メンバーさんと剛さんが登場してきました。 青と白い光に包まれて剛さんの黒い影が浮かび上がります。とても幻想的な雰囲気です。
剛さんは黒いインナーに淡赤色で白い模様のある丈の短い着物のようなものを羽織っている感じでした。下半身はよく見えなかったですが、パンツは濃い赤と黄色っぽい2色のような感じで赤い帯のようなものが前に垂れていた感じがしました。(お分かりの方フォローお願いします) 髪型はふわっという形でひげはなく、柔らかい印象でした。
ベースを持ち美我空を奏でます。重厚な音が夜空に響きます。 今回のライブは全体的に和を意識したアレンジでした。
続いてNIPPON かなりアレンジが変わっていました。自ら手拍子を促していたのは、全然違うアレンジに戸惑い気味への私たちへの配慮だったのでしょうか。 イケイケ感というよりはどこか憂いを含んでいたような感じがしました。ゆらゆらと体を揺らしながら歌う様子にある種の雅な感じを受けました。
Love is the key とてもムードがあるLove is the keyでした。優しく甘く切ない剛さんの歌声が沁みてきます。
Love is the keyが終わると剛さんのキーボードのカバー(雨よけ)が外されます。 剛さんは天を大きく仰ぎました。空にお祈りしていたのかもしれません。 ギターでなくキーボードによるE☆Eでした。新しかったです。
今日は太鼓奏者のレナードさんが加わり音にさらに厚みが増していました。インストなのですが、平岡さんの声も入り大極殿を背にして演奏されるE☆Eは厳かで平安神宮のシチュエイションにすごくマッチしていました。
続いて時空。 白い光が剛さんの背後から空へ突き抜けます。スモークがその光に当たり雲のような感じを醸し出しています。7色?のレーザーが交差し波を作ります。綺麗な照明の中、壮大なスケールの演奏が始まります。剛さん「戻ることが未来」と言ってましたが、過去から未来へみんなをいざなうような幻想的な空間でした。
空〜美しい我の空 十川さんのピアノでしっとりと歌い上げます。空に溶けこむような美しい歌声で涙が止まりません。
Help Me Help Me… 今度はSWING-Oさんのキーボードで始まりました。 去年も平安神宮ではSWING-Oさんのキーボードだったこと、そしてこのHelp Meが素晴らしかったこと思い出しました。今年も優しいHelp Meでした。「I love you. 愛をしてる」と歌ってくれました。剛さんからI love youと言ってもらえる幸せを感じていました。去年は小さな虫が白い光に反射してキラキラしていましたが、今年は雨粒が白い光に反射してまるで雪が舞っているかのような感じでした。
また十川さんのイントロで始まる縁を結いて。 どこまでも優しい祈りのような歌声でした。剛さんのまっすぐな想いが空に広がり自分の心に浸透してゆくのがわかります。途中から他の楽器の音が入ってきて壮大なスケールになりました。最後にいくにつれ声が震えてきて「美しきくにを」は消え入りそうな泣き声になりました。胸に手をあて深々とおじぎをする剛さんを見て涙がとめどなく溢れてきました。
そのあとさっと後ろを向きギターを手にしてセッションが始まりました。 剛さんが心の中のなにかを抑えるようにとても一生懸命ギターを鳴らしていたのが、また胸にきました。
メンバーさんがひとりずつ演奏します。考えてみれば1時間半のライブに剛さんを含めて名だたる人ばかり13人のミュージシャン。なんて贅沢な時間なのでしょうか。みんなが個々に際立ちそれでいて剛さんのことを盛り上げるように演奏していました。
セッションが終わるとみんなで二礼二拍手一礼をし、神様にお礼をしました。 ひとりずつメンバーさんの紹介をしました。 名越さんと平岡さんがご夫婦で、レナードさんとスティーブさんが兄弟なので 自分のステージは夫婦でも兄弟でもOKと言ってました^^ メンバー紹介のあとメンバーさんははけてしまい、剛さんは一人でお話をしてくれました。
以下メモに残せたMCの内容です。
今回のように自然の中でアーティストを集い力を注ぐことが必要であると。 今、人の力を体感出来る場所が少なくなってきている。 剛さんは技術に頼らず人の力や人の想いを大切に生きていることがよくわかります。
昨日は中止になってしまって残念だったと。悔しかったと言ってました。でもみんなの安全が大切だし、なにかあったら平安神宮さんに申し訳ないと。剛さんはどんな時でも自分のことでなく他の人のことを気遣っています。
昨日はみんなのツイートが痛いほど飛んできたと。自然の力がどれだけ大きいか考えさせられる毎日だと言ってました。私も剛さんあての温かいツイートを読んでは涙していましたので、きっと剛さんも深く感じたんだろうなって思いました。こんなふうに感じあえ、思いやりあえる関係ってすごく素敵だなと思いました。
十津川や那智も大きな被害が出て犠牲になった方もいると言ってました。ついこの前ココロ見で見たばかりの美しい大自然が変わり果てた姿になってしまったこと、私でさえ胸が痛いのですから剛さんの心痛を察すると言葉がありません。
今日は2日のアンコールで歌った「空が泣くから」を歌いませんでした。天河でインスパイヤされたというこの歌を歌わなかったのは時間的な制約があっただけではないと思います。
今日本が直面している国難を乗り越えるために祈りが大切だと。どうしてみんなもっと日本のことを優しく強く抱きしめることをしないのだろうと。縁を結いてで涙した理由をまっすぐに語ってくれました。涙も自然のもの、うそなく最後まで自分を表せたと思うということでした。剛さんはとても純粋で、綺麗なのは外見だけではないとあらためて思います。
自分がこの国をどんなふうにしてゆきたいのか自分をもって主張していこうということでした。それは決して自分のためでなく、自分の子孫のためにすることなんだと。 大切な国を愛せるように努力しようと。剛さんは、未来のために私たちがもっと真剣に今の日本を考えてゆかなければだめだといってました。
「祈る」ということはひとつ間違えば変な宗教と捉えられてしまうと思いますが、私が思うに剛さんの「祈る」というのはそういうことではなく「祈る」ということで自分の心を見つめ直し強くすることなのではないでしょうか。自分から幸せになろうとする気持ちが大切なんだと言ってました。
そして今日のことをずっと覚えていてほしいと言ってました。自分もずっと忘れないからと。忘れようにも忘れられない思い出深いライブになりました。
最後に今日のことを来れなかった皆さんにも伝えてほしいと参加できなかった方へ優しい言葉をいただきました。
予定の8:30をかなり過ぎていましたが何度も何度も私たちに丁寧にお礼を言ってました。すごく名残惜しそうな感じでした。それはこちらも同じでした。ずっと剛さんのお話を聞いていたい。目を見つめていたい。そういう想いでいっぱいでした。
この3日間、自然の脅威というものをこれでもかと見せつけられたわけですが、私たちはその中で生きています。
2日は奇跡を感じ 3日は温かい絆を感じ 4日は深い愛を感じました。
これは自然と闘った結果ではなく自然を受け入れた結果なのだと思います。喜びだけではなくさまざまな傷みも感じました。でもこれからもあるがままを受け入れて信じて剛さんと一緒にNijiをかけてゆきたい・・そんな想いを持てた心が浄化された思い出に残る素晴らしいライブでした。
|