堂本剛 ライブレポ
2010 ライブのレポートです。たくさんの書き込みをお待ちしています。
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大地と空を味方につける唯一無二の存在

2010年5月14日19時

夕焼けと暗闇の合間を縫う神秘的な瞬間

真ん中の前のほうの席から歓声があがるんだけど
私の席のブロックから沸き起こったのは悲鳴…「見えない!!」って。
立ってるから見えないのかと思ったけど、
そのあと座ってみても無理。無数の人の頭がステージを遮る。
ステージの上の照明の鉄骨ははっきり見えるんだけど
下半分は人の頭でぎっしり遮られてた。
私は身長も座高も高いほうなので、今まであまりこういう経験がなく
かなりの衝撃でした。

このとき剛さんがステージに登場し、
キーボードを奏ではじめたと、後から教えてもらって知りました。

曲は、今年の元旦、奈良公園登大路園地にて展示された
「時空」そこに流れていた音楽と同じ曲だった。
きっと、この曲を弾いているのは剛さんに違いない。
そう思ったけど、姿が見えない。
私の席の周辺はずっとざわざわして
「剛くんステージにいるの?あれスタッフさんの音あわせとかじゃない?」
不安が支配していた。
ずっとこんな状態が続くのかと想ったら泣きそうになった。


「Love is the key」で剛さんが歌い始めたとき
やっと、そこに剛さんが存在することを実感することができ
涙があふれました。
それは周辺の席の人も同様だったみたいで
剛さんが歌い始めた瞬間に、歓声が起こりました。


「歴史」この曲が始まったとき
上空に向かってまっすぐに伸びていく剛さんの歌声が
私のそれまでの不安や焦燥感を、全部とっぱらってくれた。

ステージを一生懸命見ようとすることをやめた。
がんばってもここからは見えないんだから。

それよりも、上空に広がる空。
もうすぐ闇色に変わるであろう西のほうのオレンジの空。

昼間あおあおとしていた新緑の木々が
空の闇よりもさらに深い濃い闇色に変化する様子。

冬用のコートを羽織っていてもなお冷え込む気温。
足元から襲ってくる寒さ。

大地の、自然の、ありのままのメッセージに
目と耳を傾けることにしました。


「空が泣くから」
この曲を初めて聴いたときの衝撃と感動をまた想い出し
涙がこみあげました。

私がこの曲を初めてきいたとき、思い浮かんだ情景、
それは、国道24号線を車で奈良市方面から南下して
橿原市内を走っているときに見える山々、
つまり、飛鳥や吉野の山々だったんです。

奈良南部の山々を唄ったのが「空が泣くから」だと
あらためて剛さんからきかされて、納得した。
この歌は、やはりこの地のための歌だったんだ。
この場所でこの歌が聴けるなんて
この地にこの歌声が響くなんて、なんてすごいことなんだろう!

当時テレビなどで剛さんが「空を泣くから」を唄っているとき
私は、秘かに天武天皇の姿を重ねていました。
天武天皇が天皇になる前、出家して吉野にこもっているときのイメージ
それが剛さんとぴったり重なったのでした。
今回飛鳥で「空が泣くから」を唄う剛さん、
姿はよく見えないけれども、剛さんが放つオーラがまた、
天武天皇と重なりました。

飛鳥には、天武・持統天皇陵もあります。
かつて飛鳥を彩った歴史上の人々にも、この歌声よ届け!と祈りました。


この「空が泣くから」から「ソメイヨシノ」にかけて
それまで雲が空を覆っていたのが、星が見え始めました。
少しずつ、少しずつ、雲が動き、空にまたたく星が
ひとつ、ふたつ、、と増えていきました。


「ソメイヨシノ」では、ステージ周辺の木々が
どんどんピンク色に染まっていきました。
ソメイヨシノのような淡いピンクではなく、なんていうんだろう。。
八重桜でこういう色あったような、、、つつじのピンクともまた違うし。。
本来は緑色だけど、照明を当てられ濃いピンクに染まった木々は
幻想的で、ため息が出ました。


「空〜美しい我の空〜」
ただただ、空を見上げて聴いていた。
星がどんどん増えてきて、また、飛行機もたくさん光ってて、
現代でありながら古代を感じ、古代にトリップしながら現代を感じる、
そんな感覚でした。


「春涙」
この曲のとき私は、気がつけば二上山がある方向を見ていました。
飛鳥から二上山を見ると、ちょうどその山の向こうに、
大阪の自分の家があるんです。
今日の夜は家族はどんなふうにすごしているだろう。
そんなことを想っていました。

私にとって、「春涙」そして「ソメイヨシノ」もそうなんですが
亡くなった人や生き別れた人のことよりも強く想うのが、
今生きている大切な人、家族、なんです。
きっと、強く想うその人たちと永遠の別れをしたとき
「春涙」や「ソメイヨシノ」は新たな息吹をふきこまれ、
私の心の中に宿るようになるんだろうなと思います。


「PINK」
リリース時は全くこの曲の存在を知らなかったので
私が初めてきいたのはみなとみらいのENDLIライブ。
それ以来、毎日が辛いときの心の支えとなってくれた曲でした。

薬の副作用がきつくて、
廊下で倒れるように眠ってしまい朝を迎えることもあった。
そんなときに「PINK」が頭の中をかけめぐり、
ちゃんと今日という日に向き合ってがんばろうと想ったりしました。

「現実を歌ってたい」
という歌詞を聴いた瞬間、剛くんが歌いたいことって
この曲を作ったときも今も変わらないなぁって思いました。


「Say Anything」
この曲が今日のセトリに選ばれた意味を考えてみた。
きっと、言葉は必要ないってことなんだと思う。
言葉がなくとも、その歌声と想いだけで、響くし届くし伝わるんだ。


「音楽を終わらせよう」
CDになっているけれど、元はライブの即興セッション曲。
この日の歌詞も即興で、降り注ぐままに歌っていた。
星、というワードも出てきた。

オーディエンスも手を上げてクラップした。
剛さんがどんな様子なのか、全く見えない。
でも、きっとこの手は、見える、繋がる、そう信じてクラップし続けた。



余計なものをなくしてシンプルにしたという今回のライブ。
でも、剛さんが味方につけた星空や風景は、とても贅沢な味わいだった。
剛さんにしかできないライブだったと思う。

今回のライブをつくりあげたすべてのみなさんに
ありがとうございました!.。゚+.(・∀・)゚+.゚
きみたぬき  2010/05/14 [4]

この記事へのコメント
ひな 2010/05/16/14:37:35 [6]
ほぼ同じ位置からでしたよね。
見事なまでに見えませんでした。

でも、私たちの背後の山や周囲の木々にあてられたレーザーや頭上に輝く星は
剛さんをじっと見つめていたとしたらきっと気づけなかったと思う。
隣にいた友人が
「この星空は神様からのプレゼント」そうつぶやきました。
ほんとそうだったと思います。
雷ではなく、星空のプレゼント!!

素敵な夜でしたね(*^_^*)
ポワロ 2010/05/16/17:18:19 [8]
きみたぬきさん、ていねいなレポ、ありがとうございました。奈良をよくご存知の方からの目線でのお話、とても興味深く読ませていただきました。
歌を聴いて、実際の山々の光景が目に浮かぶって、すごいですよね。それがまた、剛君の想いと一致してたなんて…音楽って深いです!
姿は見えないけど、みんなで感じとったライブ、さすが剛君だと思いました。
貴重なおすそ分け、ありがとうございました。
chika 2010/05/17/15:22:07 [15]
きみたぬきさん、素敵なレポをありがとうございます。改めてライブには参加できなかったけど、あの場所に行って良かった!って思いました。レポを読みながら、妄想ライブを感じられるって、あの場所に立てたからこそだと思うんです。2日を過ぎて、ライブに参加できなかった事を もっと寂しくおもうのかな?って、思っていたけど・・・
行って良かったな!って幸せな気持ちになりました。心から ありがとうございました!!
こさかママ 2010/05/20/20:51:59 [30]
>きみたぬきさん
きみたぬきさんの心の伝わる素敵なレポをありがとうございました。
今回はステージが低かったので見えないかたたくさんいらしたみたいですね。私は小さいのでライブは見えないのが当たり前、見えるとラッキーなところがありますが・・。
空が泣くからはほんとにあそこで歌うにふさわしい曲でしたね。空に向かってどこまでも声が響いていました。
PINKは私も同じことを思いました。PINKをリリースしてから6年目。剛さんの志はブレていない。ひとつひとつやりたいことを実現している剛さん、ほんとにすごい人だと思います。

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