剛さんはいつにもまして自然体な感じがしました。 ステージも照明もシンプルで、でも要所要所が効果的で、大自然という演出を味方につけての素晴らしいライブでした。
ステージの風舞台は、私たちから見て西側に位置していました。開演前、丁度舞台の方向に日が落ち綺麗な夕焼けを見ることができました。舞台上には時空の曼荼羅が飾られていました。開演後は後ろと前から光が当てられとても綺麗でした。
7時を過ぎたころ、すっと剛さんが現れました。一礼してピアノにつきます。剛さんは黒地に朱雀の柄の上着。首もきっちりスカーフのようなものを巻き遠目に見てもかなり着こんでいたように思えます。細身のデニムにはポケットに光るものが施されていました。髪型は両脇をすっきりとしたストレートでとてもほっそりした印象でした。
インスト 1曲目のインストは剛さんのピアノから。幻想的な感じの優しい音色でした。「ああ剛さんの音だ。剛さんの音が帰ってきた・・」ただそういう想いでいっぱいでした。途中からバンドメンバーの方が入場し、音が足され24CH△NNELで流れた「時空」のインストになりました。
Love is the key そして飛鳥で是非歌いたいと言っていたLove is the key。バンド音が控えめで剛さんの声がよりよく聴こえました。とても大人っぽいLove is the keyでした。
歴史 これがまた剛紫のときと違うアレンジで甘い感じがしました。剛さんからまっすぐに赤いレーザー光線が石舞台方向の空に伸びていました。まさに赤い糸が空に繋がっている感じでした。胸がいっぱいになります。
空が泣くから この地で歌うのにぴったりの曲だと思いました。 剛さんMCで雷を鳴らせたいと言ってましたが、この曲のためだったのでしょうか。空の代わりにスティーブさんの雷が鳴り、素晴らしい歌声が空に響き渡りました。白いスポットライトが幾重にも飛鳥の空に重なり厚い雲を映し出してとても幻想的でした。
ソメイヨシノ バンドの一音一音がすごく綺麗に聴こえてきました。剛さんの歌がその上に綺麗に重なり大人っぽい感じがしました。
ソメイヨシノを歌い終わる頃にはあれだけ厚かった雲がほとんどなくなり空にはたくさんの星が輝いていました。頭上には北斗七星。星がとても大きくめっちゃ近く感じました。それだけ空気が澄んでいるということなのでしょうか。きらめく星の下で剛さんの歌声を聴けるなんてなんて贅沢なことなのでしょう。
空〜美しい我の空 「今日も何かを疑って」から歌いはじめました。ピアノの音と歌声が絡み合って心に沁みます。胸の缶バッジをそっと握ってみましたよ。すごく冷たかった缶バッジが私の手の中でだんだん温かくなってきました。このバッジの下の私の心と剛さんとみんなはひとつに繋がっているんだ。一人だけど一人じゃないんだ。涙が溢れて止まりませんでした。
春涙 すぐ続いて春涙。隣のお友達と一緒に肩を震わせて声を殺して泣いていました。このアルバムがリリースされてから私自身に起こったいろんなことが思い出されます。アレンジがポップになっていた感じがしたのは剛さんの気遣いなのかもしれない。剛さん、優しすぎるよ、なんてそんなとこにもまた勝手に感動して泣いてました。
PINK 予想していなかったので感動しました。剛さんはずっとずっと前から「現実を歌っていたい」って思ってたんだ。そしてその志を曲げることなくここまでやってきたんだって思うと胸が熱くなります。でも[si:]のころに感じた悲壮な感じが影をひそめ、ひとつ突き抜けたような大人っぽいPINKでした。ステージ全体にピンクの照明が当てられてました。
Say Anything ナチュラルな感じで今日の野外にぴったりだな〜。と思いながら聴いていました。
音楽を終わらせよう ギターを手にして即興で歌ってくれました。素晴らしかったです。 これが今の剛さんの気持ち。ありのままの剛さんの言葉なんだって思いました。 詳しい歌詞は残念ながら私の中ではとんでしまってます。(T_T) 愛をテーマに時代に投げかける歌を歌ってました。 後半「手を伸ばせ」と歌い、お互い手を伸ばしあいました。剛さんも私たちと繋がろうと手を伸ばしてくれました。あのとき剛さんと空と私たちが繋がったと思います。 最後、いつまでも君を愛していると歌ってくれました。優しいそして頼もしい歌声でした。
順不同ですがMCは、一言一言ゆっくり穏やかに語りかけてくれました。 穏やかな語り口の中にも、剛さんはいろいろ覚悟しているように見えました。話し方、表情はとてもすっきりしていて迷いがないように感じられました。
きっとゆるがない強い意思が根元にあってすべてはそこを原点にして話したり活動したりしている気がします。人生腹をくくったらなんとでもなると剛さん。
「自分は一人ではないと思い、だけど自分は一人だなとも思う。」と言ってました。なんか生きていくうえでの真理のような気がします。
そして剛さんは全ての人に感謝していました。それは今生きている人だけでなくご先祖様にも。確かに今の私たちがこうしていられるのは先祖があってのことですよね。あたりまえのように今ある環境で生活しているけどそうではない。先人たちの苦労や犠牲の上に私たちの生活が成り立っているんだって思います。
私たちに対しては「私たち一人一人が重要である。」と。自分を持って自分で決めることが大切だと繰り返し言ってました。
そして皆さんのとの間に本当の愛が生まれるのは素晴らしいことだと。 愛は求めるではなく与えるものということを何度も口にしていました。
自分は愛を持って表現を続けていきたい。愛と命をテーマにして表現をい続けていきたい。 ということでした。 ここに来れない人とも空は繋がっていると参加できない人のことも気にしてくれていました。
最後はスタッフ、明日香村の人、来てくれたオーディエンス全ての人にお礼を言って舞台の上手、下手に深深と挨拶してはけてゆきました。
落ち着いた大人っぽいライブでした。空と大地の間で私たちは生きている。 剛さんの想いはちゃんと伝わっている。ちゃんと繋がっている。そう感じました。
その日の晩はお友達3人と枕を並べて、ライブの話はもちろん、剛さんの今後の活動のこと、世の中のこと、政治のこと、歴史のこと語り明かしました。お互い「政治のことなんて話すようになるとは思わなかったね。」なんて言いながら。これも剛さん効果なんでしょう。
今後の予定について「どれだけ縁があるかわからないけど縁があればぜひやりたい。」と言ってくれた剛さん。 今年また奈良にご縁があることを願っています。
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