■□■ おせち料理 ■□■
おせち料理に込められた意味
おせち料理に込められた意味

 おせち料理は、「蓬莢」(ほうらい)という飾りを大元にして、その食材などが使われているという事がわかったところで、では、おせち料理に使われる食材について、それぞれに込められた意味や願いを調べてみました。

[1]白米 1本の稲から沢山の米粒が収穫できるという所から、子孫繁栄多産への願い。
[2]野老
(ところ)
とろろは長いひげ根が出るので、それを老人のヒゲに見立てて、長寿への願い。
[3]搗ち栗
(かちぐり)
言葉から連想されるように、『勝ち』に通じて。
[4]昆布 言葉から連想されるように『喜ぶ』に通じて。また、昆布はひろめとも言われたので、世間に名が広まる=立身出世との願い。
[5]馬尾藻
(ほんだわら)
穂俵ともいう。実が米俵に似ている事から、豊作への願い。
[6]橙
(だいだい)
言葉から連想されるように、代々家が栄えるようにとの願い。
[7]海老 ヒゲが伸び、腰がまがっている所を老人に見立て、長寿への願い。
[8]豆 言葉からの連想で、まめまめしく働くように、との願い。
[9]ごまめ
(田作り)
片口いわしの干物を田んぼの肥料に使っていたことから、豊作の願い。
[10]里芋 1本の苗から沢山の芋が収穫できるという所から、子孫繁栄多産への願い。
[11]数の子 沢山の卵が詰まっているという所から、子孫繁栄多産への願い。
[12]干し柿 干し柿の皺を老人の肌に見立てて、長寿への願い。また、柿の木は長寿であることも理由の1つ。
[13]梅干し 梅干しの皺を老人の肌に見立てて、長寿への願い。また、梅の木は長寿であることも理由の1つ。
[14]ナマコ 形が俵に似ている事から俵子とも呼ばれる。豊作への願い。

 上記からもわかる通り、おせち料理に使われる食材は、『子孫繁栄』『長寿』『出世』『豊作』のいづれかへの願いが込められているようです。現在では、あまりピンとこないような願いも含まれていますが、元は神事の折りに神様へ捧げた供物からきているので、こんな願いのレパートリーになっているもよう。
 それにしても『豊作』がしっかり入っている所が、いかにも日本はもともと農業国家だった事を思い起こさせる感じですね〜。


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作成:2000年12月
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