今月号の文芸誌は群像がお買い得。
新人賞は豊作なうえ、読み切りは柴崎友香、蜂飼耳。
諏訪哲史「アサッテの人」
これは凄い。
こういう小説って書くのが非常にしんどいものだが、最後まで脱力せずにしっかりと書いている。
新人とはいえ少なくとも若手じゃなかろうと思ったら60年代生まれだった。
70年代だとボロが出るんだろうな。私も書いてみてさっぱりダメだった。
作者は読書だけじゃなくて、書く方面でもかなり練習を積んでいると思う。
広小路尚祈「だだだな町、ぐぐぐなおれ」
いいんだけどさ。
こんな町に生まれたばっかりに、おれは腐ってしまった。
書き出しは最悪。ここで読むのやめようかと思ったほど。
全体としては良いのだけれど、ただ審査員が推すほど面白いとは思わなかった。
評論の感想なんてとても書けないので、評論部論についてはノーコメント。
大江健三郎賞は長嶋有。
作品の傾向から、大江と長嶋有は相性が良さそうな気がする。
Posted at 2007/05/17(Thd) 05:49:47
文学・歴史・民俗学 | コメント(1) | トラックバック(0) | この記事のURL
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