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英国の画廊が、てっきり芸術作品と信じ込み台座のみを展示

ABC NEWS ONLINE;British art gallery displays slate as art
(ロイター通信)

 英国の最も有名なある画廊が、スレートのブロックを、小さな木片の上に置いて展示したが、それは実は芸術作品ではなく、てっきり芸術作品だとばかり思っていた思い込みによる間違いだった。
 英国王立美術院は、ロンドンの夏の展示において、その石の塊の他、骨型の木製の棒を展示したが、石の塊は実際には美作品を載せるための台座であり、棒はそれを支えるためのものだった。
 肝心の作品である、人間の頭の彫刻はどこにも見当たらなかったそうだ。
 作品のアーティストであるデイビッド・ヘンゼル氏は
「選出の過程で分離され、選者が台座を完璧な彫刻作品と判断してして出品したのだと思う」
 と、BBCラジオに語った。
 王立美術院側の説明だと、台座部分と作品部分が別々に主催者へ送られたための間違いが起こったのだという。それら二つが別々の提出を受け、それぞれのパーツを別々に審査されたのだという。
 そしてあろうことか、本体である頭部の彫刻は落選し、台座部分が選ばれてしまったのだという。
 肝心の頭部は回収のために、安全に保管されているそうな。

 よっぽど台座が素晴らしいデキだったのか、それともよくある現代美術作品のように見えたのだろうか。写真が無いので、どうにも判断できない。
 自分の作品を確認してみたら、作品はどこにもなく台座だけが鎮座していたのだから、本人はさぞかし驚いたに違いない。盗難の疑いも考慮したことだろう。それが、選考ミスにあったのだから、二重三重の驚きだったに違いない。
 今回は彫刻だったが、絵の場合ならどうだろう。さすがにカンバス材のみの展示というのは……いや、現代美術ならそれもありそうだが。どちらかといえば、抽象画の場合で、上下左右を間違うことは実際にありそうである。

 気になるのは作者の意図の反映だが、作品がアーティストの意図した方法で展示されないかもしれない、ということは承認されているそうだ。
 ……いや、そういう問題ではないだろう。

----(6/18追記)----
なんでも評点様で、写真入りソースが提示されていた。
確かに、台座の方が面白いデキである。(笑)

修正:
 てっきり問題の画家を、David Hansel氏だとばかり思っていたら、David Hensel氏でした。ヘンゼル氏ですね。どうりで検索してもヒットしないわけだ。
 言い訳をするなら、コノ手の海外ニュース系の記事は仕事から帰ってきてアルコールをひっかけて、ヘロヘロの状態で書いていることが多いです。細かいミスが多いですが、ご愛敬ということで。
 紹介文が“画廊”など、微妙に斜め向きに逸らしたような書き方なのは、ロイターの記事が皮肉っぽく感じられたので、ほとんどそのまま紹介してみました。
 なお、BBCの記事はこちら
 どうも、BBCのサイトとは個人的に相性が悪いらしく、上記の理由も含め、当日はサイト内検索で見つけられず、結局後日googleで発見するという有様。これも慣れ、なのでしょうけど。

Posted at 2006/06/16(Fri) 17:25:19

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