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文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

動物園の象が音楽療法で癒される

 音楽療法といえば、モーツァルトが定番。モーツァルトの音楽には人間から植物まで、幅広く効果があると言われている。
 一方バッハなどの硬質な音楽には誘鬱性が指摘されている。恐らく、ロマン的な音楽と、数学的な音楽の差だと思うが、詳しいことは解明されていない。

Yahoo!;Mozart therapy for bereaved elephant
(モーツァルト療法が象を癒す)
 クロアチアのザグレブ動物園で永年暮らしているスマは今年でもう45歳である。スマは十年前夫先立たれて以来、悲観に暮れた毎日を送っていた。
 スマは拒食気味になり、周囲に対し怒りっぽくなった。このままでは遅かれ早かれスマもストレスと栄養不足で死んでしまうことは眼に見えている。飼育舎は途方にくれたが、どうすることもできなかった。
 ところが全くの偶然により、スマを癒す方法が発見されたのである。

 6月の上旬、ザグレブ動物園ではクラシック・コンサートを計画した。場所は、ちょうどスマの檻のすぐ向かいである。
 スマは、5人の楽団を見るとかなり気に障ったらしく、攻撃的になった。小さな石を長い鼻をつかって、それら5人の侵入者へ向けてばらまきだしたのである。
 ところが、コンサートが始まった途端、状況は変わった。スマがフェンスに寄りかかって眼を閉じ、演奏が全て終わるまで、じっと聴き入っていたのである。観客も、飼育員も、誰もがその状況を美しいと思って、見入った。
 スマはモーツァルトの他に、ヴィヴァルディやシューベルトの曲も聴いた。

 クラシックによる音楽療法がスマにとって有効であると認識したザグレブ動物園では、早速ステレオを買い、毎日音楽療法を行っているという。
 飼育員Anicによると、スマは特にモーツァルトを好んでいるらしい。同様に、ヴィイヴァルディやバッハをひいきしているという。

 いい話である。しかも、これによって、動物も音楽を愉しむのだという、また一つの証拠が挙がってきたと思う。 もちろん決定的な証拠にはならない。大抵の学者は、音楽に耳を傾ける動物を指して『振動を感じているだけ』という。
 もちろん人間の耳だってあくまで『振動を感じているだけ』である。心というソフトの問題は幾ら物理学によってハード面を詳細に検討したところで、決して明らかにすることはできない。
 実家にいた頃飼っていた犬も音楽の趣味があったように思う。クラシックが流れると大人しくしていたが、うるさい音楽、下手な音楽が流れると落ち着かい仕種を見せていた。
 心地の良い振動=音楽である。音楽をどう感じたか表現することは、言葉と、心の機能の問題である。どのようなメカニズムもそこには隠されていない、と思う。

補足:
「roomie」という単語が解りませんが、恐ら、「roommate」を縮めたものかと。

Posted at 2006/07/01(Sat) 13:06:01

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