I teie nei e mea rahi no'ano'a

文学・芸術など創作方面を中心に、国内外の歴史・時事問題も含めた文化評論weblog

re-in.Carnation

 インディーズユニット「re-in.Carnation」。リーンカーネーションと読み、意味は“転生”である。物語性の高い楽曲が印象的である。プログレッシブ・バンドということで、ライブでも少し変わったパフォーマンスが見られる。これまた物語性の高い演出が行われている。
 以前の日記でも紹介したが、新曲が上がっていたので、もう一度。あれから随分とMP3を聞き込んだので、少しは印象が変わったと思う。
 楽曲は典型的な鍵盤型音楽。ギターのような楽器ではなかなかこういう曲は作れない。マニアックなのだが、キャッチーなところがあり、意外と聞きやすい。決してテクニックにガツガツすることなく、遊び心も存分に発揮されている。バンドとしては残念ながら統一感が無いのだが、楽曲の高度さと歌声の美しさはそれらを補ってあまりある。
 ボーカルの凪という方の声は大変気に入っているのだが、残念ながら脱退されてしまうらしい。芯のあるやや硬めの声質なのだが、不思議と邪魔にならないのである。これは天の配剤と言うより他にない。はじめてライブで耳にした時、吸い込まれるような感動を覚えた。楽曲との融合も素晴らしく、聞き惚れて公開されているMP3を無限ループにして何度も聞き込んだ。ソロ活動でも、耳に出来る機会があればなるべく聴きたいものである。
 さて、新曲のre-animatorをダウンロードして聴いたが、なんとなくnine-inch-nailsのファーザー・ダウン・ザ・スパイラルという(ダウンワード・スパイラルのリミックス・)アルバムを思い出した。NINの方が(オルタナティブ・ロックということで)もっと破壊的・頽廃的・ヘヴィでよりマニアックな部類になるが、イメージとアレンジの力は天才トレントにも負けないくらいの素質を感じる。そういえば、音遣いもどこか似たところがあるような気もする。
 こういう高度かつマニアックな音楽を作っている人がいるとなかなかどうして嬉しいものである。私は「キヲク」「砕華」「神隠し」「patria」「リンカネ」「ブランコ」「kids」といったところが気に入っている(順番通りに)
 
 ここからは愚痴になるが、なるべくライブにも行きたかったのに、体力的・金銭的になかなか難しかった。体力的には何ヶ月も前から準備して行けるようなものだとどうにか出来るのだが、こういうものはどれだけライブが良心的でも意外にも交通費が莫迦にならない。こういうものには投資のつもりでお金を幾らでも使うべきだ――と言われるものの、政府が以前若者を対象に行った月15万円での生活実験によれば『文化的生活は出来ない』と次々と脱落者が出たのに、今の私はその約半分の月7〜8万円の収入で生活している。心身共にボロボロなのである。ゆえに働くにも働けないのだ。無いものはどうやっても出せない。こればかりは巡り合わせのタイミングが悪い、ということで言い訳がましくなってしまったが、仕方なく思う以外に無い。そのうちいい風が吹くだろう。その時には全くケチるつもりは無いのだが……。問題はその風がいつ吹くか……。

Posted at 2005/12/19(Mon) 21:58:23

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