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ADSLは普及するのか?-2000/08/18

 インターネット接続料金の高さが普及の妨げになっているとかで、NTTがその元凶としてやり玉に上がっております。まあ、それは間違ってないと思いますが、NTTに制限を加えることによって全てがばら色になるかと言えば、そんなことはないでしょう。自由競争であるが故の問題点が存在するのです。
 今回取り上げるのはADSL。高速常時接続の期待の星という所ですね。NTT側の不手際が取り沙汰されておりますが、もっと大きな問題を含んでおります。それは、サービスエリアの問題です。
 NTT以外のキャリアには、全国でサービスしなければならない、というような規制がありません(自由競争ですからね)。と言うことは、採算の取れる地区でしかサービスしないということになります。現に、東京23区内とごく一部の都市でしかサービスが始まっていません。今後エリアは広がっていくと考えられますが、急速な拡大は望めないでしょう。いわゆる首都圏以外では絶望的だと言ってもいいくらいです。しかもADSLには距離という致命的な制限があって、人口密集地以外では展開しづらいのです。本命のように言われているADSLですが、そう簡単に主力になるとは思えません。
 私は地方都市在住でして、定額ISDNすらまだ範囲外です。もちろんADSLなんて影も形も有りません。CATVは有りますが、インターネットサービスは行われていません。このような境遇にある人は何千万人も入るでしょう。日本全体の問題であるとまで言われているのにも関わらず、ろくなことのできない政府、自分の利益優先のNTTにその競争相手……このような国に高速常時接続環境など不必要に思える今日このごろです(^^;。
 正直なところ、NTTに全ての家に光ファイバーを引かせるように規制をかけるべきだと思っています。その代わりにNTTグループの再合併を認めてもいいです。ただし、ドコモは完全に別会社にすると。こうすれば競争相手も多少は納得するんではないでしょうか?まあ、そうこうしているあいだに外資系にやれちゃうかもね。なんたって、規制のない自由競争なんだから……。


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