ブカレスト(ルーマニア)会議

 10月に開催されたTC176委員会のブカレスト会議の結果が報告された。TC176委員会のHP以外では日本では報告されていないので、下に概略をまとめた。

 ◆非公式な討議ではあるがISO9001は修正程度にし、ISO9004は改訂することという好意的な意見がある。体系的なレビューは5年に一回を行うことは決まっている。とはいうものの、1994年版からISO9001:2000への移行が行われている途上であるので、体系的なレビューをいま行うことは適当な時期とは言えない。しかし、修正するにしても改訂するにしても可能性のあるもっとも早い時期は2008年の第二四半期となる。

 ◆ISO9001及びISO9004顧客・使用者調査の実施を2004年に計画した。この調査によって、ISO9001及びISO9004に対する満足度や改善しなければならない点が明確になりだろう。初回調査は、2004年1月に開始され、7月には結果を得ることができると期待している。

 ◆ISO9000導入・支援パッケージガイダンスの改訂を下記のものに行っている。すなわち、

  品質マネージメント・システムのプロセス・アプローチに関するガイダンス

  ISO9001:2000 1.2項 適用範囲に関するガイダンス

  アウトソース・プロセスに関するガイダンスは新規にすでに発刊された。

 ◆ISO10005 品質計画の指針の改訂作業が進捗。現在CDが作成され、DIS の投票は2004年に行われる予定。ISO10005改訂版の発刊は、2004年第四四半期に予定されている。 

 これで分かるように、ISO9001:2000は、少なくとも2008年半ばまで有効となるようだ。改訂された場合の煩わしい手続きや作業から当分解放されると考えて良い。ISO10005の改訂には興味がある。情報を入手してお知らせすることに努めたい。    


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