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オールド・エコノミーよ、さようなら! 「企業や組織が複雑で高度な製品を作り、それをただ顧客に引き渡すという時代はすでに終わった。ISO規格を含めて非常に多くの製品は、サービスの要素を包含し、それらから最大限のベネフィットを引き出せるように消費者を支援する製品を送り出すことを求められているのが今である。したがって、ISO9000改訂版の開発は、あらゆる支援手段とサービスとの相乗効果を求めながら行われている。」 これはISO総裁、Giacomo Elias博士の発言である。オールド・エコノミーの変換が急速に進んである。ジェネラル・エレクトリック社では、サービス業の売上高の77%がサービス関連の事業によって占められ、製造業は全体の33%にすぎなくなった。
このように企業を取り巻く環境は急速に変化してしまった。市場の国際化、製造業からサービス業への転換、近代的手法による経営が急速に浸透しているなどがそれである。その典型がジェネラル・エレクトリック社だ。東芝は、GE社の支援を受けてシックスシグマ手法を業務の改善に役立てた結果年間1300億円の経費削減に成功した。記憶がさだかではないが、日立も導入を計画していると聞いた。テレビ報道によると、松下電気もサービス業への変換を急いでいる。また、多くの自動車会社が金融業へ進出することを表明もしくは計画を発表している。一方、日本の金融業は不良債権の解消で苦況に陥っている。 2000年版ISO9000sの品質マネージメント・システムはこのような経営環境の変化に追従して策定された。顧客満足を向上させることによって企業の競争力を高めることができるとしたISO9001品質マネージメント・システムを正しく理解し、できうるかぎり単純な仕組みを取り入れ、企業の利益向上や社員の満足感を高めることできた中小企業が一社でも日本にできることを強く望む。しかしながら、そのためには経営者の意識改革が必然的に求められる。「オールド・エコノミーよ、さようなら」の意識だ。
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