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8 測定、分析、および改善
8.1 計画作成
神戸化学株式会社は、当該品質マネージメント・システム、業務プロセス、並びに製品とサービスが顧客の要求事項を満たしているかを測定し、事実に基づく分析を行い、そしてさらなる改善を重ねるために以下のことを行う。すなわち、
1) 顧客満足度調査
2) 社員意識調査
3) ISO9004モデルに基づく品質マネージメント・システム自己評価
4) 経営品質自己評価
5) キャッシュフロー分析による株主への利益還元・分配
上記調査・分析は、年一回行われ、必要に応じ社員をはじめ利害関係者に報告する。なお、キャッシュフロー分析は、四半期毎に行われるが発表は年一回である。
上記のすべての調査・分析には、必要なる場合統計的手法を用いて結果を求める。結果は、経営者の見直し会議で討議され、改善・改良すべき事項を明記した要求書を含め品質記録として保管される。
関連文書
QMS-P-001 経営者の見直し会議運営手順書
8.2 測定、およびモニタリング
8.2.1 顧客満足
プラスチック成形業界内でトップに位置する企業と比較したば場合、当社の製品、およびサービスに対する顧客の評価がいかなる程度であるかを顧客満足度調査の実施により確認する。なお、調査対象顧客には、現在の顧客のみならず過去ないしは将来顧客も含まれる。調査方法など実施に関する詳細は、顧客満足度調査手順書に定める。調査の実施、分析、報告の責任は、経営企画部長にある。
以下は、顧客満足度の調査項目で、必要に応じて変更される。各項目には適切なる質問文を作成し、顧客は5段階評価を行う。
1) 顧客希望納入日・時間の厳守
2) 顧客要求事項・期待の理解度
3) 顧客からのコンタクトに対する迅速性
4) 顧客苦情に対する処置の適切性
5) 社員の製品・サービスに関する知識の程度
6) 納入関連書類の正確性
7) 受注業務の適切性、および応答性
8) 業務関連書類の適切性
9) 在庫管理の適切性
10) 顧客訪問の適時性と頻度
11) 顧客が求める支援への協力度
12) 業界情報の提供度
13) 経営者のリーダーシップ
14) 環境への配慮の適切性
15) 製品の性能・精度
関連文書
QMS-P-014 顧客満足度調査手順書
8.2.2 内部品質監査
神戸化学は、品質マネージメント・システムがISO9001:2000の要求事項に適合しているか、並びに効果的に運営され、維持されているかを確かめるために、「内部品質監査規定」したがって内部品質監査を実施する。
品質管理責任者は、内部品質監査スケジュ-ルを作成し、各部署に対し少なくとも年1回(6月)の内部監査実施を主導する。監査は2名の複数のチ-ムにより 行われ、チ-ムメンバ-が所属していない部署を監査する。なお、内部品質監査員の資 格は、「教育・訓練規定」に基づいて品質管理責任者により認定される。
監査チ-ムは監査終了後に監査した部署の責任者の出席のもとで監査報告会議を開き、不適合が発見されたならば当該部署の責任者に「是正処置要求書」を発行し、是正処置の実施に対する同意を得る。ただし、監査報告会議は、その必要がある場合のみに開かれる。監査を当日一部門のみ行われるなどの場合には、被監査者に対して結果を報告するのみでもよい。
一方、監査チ-ムは「内部品質監査報告書」を作成し、社長並びに品質管理責任者に提出する。また、報告書の写しを被監査部署の責任者に配布する。
品質管理責任者は、「内部品質監査報告書」を審査し、処置が完了した是正処置報告書をチェックすることによって是正処置が実行されたことを検証する。品質管理責任者による「内部品質監査報告書」の審査は、類似問題、水平展開、効果の確認の後「内部監査監査報告書」に署名することにより文書化の終了となり、品質管理責任者が保管する。
関連文書
QMS-007 内部品質監査規定
8.2.3 プロセスの測定、およびモニタリング
経営企画部は、製造工程を含む業務プロセスの効果と効率を測定並びにモニタリングのために以下の事項に関する統計分析を実施する。また、これらの測定項目並びに分析内容は、経営者の見直しによって追加・改訂・切除される。
1) 金型設計時間の測定と計画時間との対比
2) 投入原料および成形予定数量と実際数量との対比
3) 射出成形機一機当たり生産量および不合格品の時系列製品別統計
4) 不合格品数の個人別統計
5) 工場別廃棄製品重量の統計
6) 原材料別在庫数量の月別統計
7) 有給休暇消化率および従業員欠勤率の部署別統計
8) 社内社外文書のデジタル化率の部門別統計
9) 電力・水道量(金額換算)の月別統計
統計分析により判明した改善点および改善目標を月次報告会で討議・決定する。
関連文書
QMS-P-001 経営者の見直し会議運営手順書
8.2.4 製品の測定およびモニタリング
神戸化学は、製品が顧客要求事項を満たしていることを検証するために手順書に基づいて以下の設計・製造過程で製品の特性を測定し、監視する。
1)初品精度検査
2)工程内検査
3)最終検査
なお、検査成績表の提出を必要とする顧客に対しては、「検査基準書」にしたがって検査を実施し、その検査結果に基づいて検査成績表を作成する。さらに、協力メーカーの納入品、並びに原材料などの購入品に関しては以下の検査を行う。
協力メーカーの納入品に対する検査は納入ロット保証のための検査成績表もしくは同等の書類に基づいて品質保証室担当者が、品質確認を行う。また、物流グループは品質保証グループは、「発送明細」に記入された図番と数量確認を行う。
成形用プラスチックなどの原材料の受け入れ検査は、必要に応じ供給者に検査成績表の提出を求める。検査成績表は、原料規格と対比し、合格品の確認を行う。確認業務は、検査担当者の責務である。検査成績表は、品質記録管理規定にしたがって保管される。
検査結果と発行された検査成績表は品質記録管理規定にしたがって維持する。
関連文書
QMS-006 工程管理規定
QMS-005 品質記録管理規定
QMS-P-015 検査業務手順書
QMS-P-016 外注品管理手順書
8.3 不適合品の管理
神戸化学は、要求事項に適合しない製品が意図しない使用あるいは出荷されることを防止するために、不適合品の識別を行い、適切に管理するために不適合品管理規定を定める。その概要を次項に示す。
8.3.1 材料もしくは半製品
材料もしくは半製品の受入れから出荷までの各工程において実施された検査(目視検査を含む)で検出された 不適合品は、それぞれの場所で不適合品識別表示が行われた容器に保管する。下記の不適合品の処置に関係なく、当該不適合品は、廃棄される。
8.3.2 不適合品の処置
不適合品は、次のいずれかの方法により処置される。
1)要求事項に適合するように再加工する。
2)修正して採用、または未修正のまま特別採用とする。
3) 廃棄する。
上記処置に関する決定は品質保証室長により行われる。処置の内容は、「不良対策依頼書」に記録される
。
8.3.3 出荷品の不適合品管理
製品品質について顧客から苦情の申し入れがあった場合は、苦情処理管理手順書に基づき品質保証担当者、もしく は営業担当者がその内容を「不良対策依頼書」に記入する。品質保証担当者は、苦情の内容を解析し、顧客要求事項との適合性を評価、決定する。不適合品であると決定した苦情内容については、「不良対策依頼書」に記録、保管する。
不適合品を他のものと混合しないように分離し、規定された手順で処置する。 品質保証室担当者は、不良原因、流失原因、対策、および処置を決定、記録する。 必要なる場合には、当該記録は、顧客もしくは関連する外部組織に提出する。
8.3.4 不適合品の限定使用、もしくは補修
契約に定められている場合には、不適合品の限定使用、もしくは補修に関して顧客の了承を得るために報告する。修正・調整、不適合品の受入、製品の補修・サービスの変更の内容を報告書に記載し、品質記録として保管する。
8.3.5 追加検証
補修、ないしは再加工する場合には、規定された検査方法以外に適切なる検査を追加的に行う場合にもある。その場合、特別検査方法として別途定める。
関連文書
QMS-P-007 不適合品管理規定
QMS-P-017 苦情処理管理手順書
8.4 改善のためのデータ分析
経営企画部は、顧客苦情、顧客満足度調査、ベンチマーキング調査、社員意識調査、品質マネージメント・システム自己評価、経営自己評価、財務面での生産性など本章で測定された結果を適切に分析し、四半期毎に経営者に報告する。分析には必要に応じて統計的手法を用いる。
各部門の責任者は、自部門の統計結果を経営企画部に適時に報告する。これらすべての分析データは、経営者の見直し会議においても討議される。すなわち、事実に基づく意志決定による改善活動を実践する。
8.5 改善
8.5.1 継続的改善のための計画
神戸化学株式会社は、顧客満足度を高め、企業環境の変化に即応しながら企業業績の向上を目指す。その実現のために経営者のコミットメントとして表明した内容を実現するために品質向上計画を継続的に実践する。品質向上計画は、経営者の見直し会議を通じて内部監査、データの分析、是正処置、予防処置などを検討し、追加・訂正・削除される。
当該品質マニュアルに記載されている品質マネージメント・システムは品質向上計画の実践に社員全員が使用する指針であるが、さらなる改善を加え、より一層完全なるシステムの構築を目指すために改善のためのデータ分析結果を尊重する。データの分析結果のみならず日常管理の状況調査・分析、是正処置および予防処置の決定の過程で判明した工程あるいは品質システムの欠陥を改善する。すなわち、改善活動は絶えることなく継続的に実践される。
関連文書
QMS-001 本品質マニュアル
QMS-P-001 経営者の見直し会議運営手順書
8.5.2 是正処置
神戸化学は、再発防止を目的に不適合の発生原因を除去するために以下の手順にしたがって是正処置を講じる。
1)顧客苦情を含み原材料、製品、工程、品質システムに不具合が発見された場合、是正処置手順書に従っ てその問題の大きさと遭遇するリスクに釣り合う適切なる是正処置を行う。
2)不適合の原因調査、対策指示、結果検証の責任は品質保証室長にある。また、是正処置の立案、実施責 任は原因発生部署の長にある。予防処置に関しては品質管理責任者の責務である。
3)顧客の苦情、および製品品質に関する不適合に対しては、苦情および不良品の発生原因を究明し、再発 防止のための恒久対策を決定する目的で「不良対策依頼書」を効果的に利用する。
4)品質保証室長は、製品、工程および品質システムを調査し、不適合の原因除去および再発防止のた めの是正処置を決定する。決定された是正処置は「不良対策依頼書」に記録として残す。
5)決定された是正処置内容は関係部門で速やかに実施し、その効果を確認する。確認された効果を「不 良対策依頼書」に記入する。
関連文書
QMS-P-007 不適合品管理規定
QMS-P-017 苦情処理管理手順書
8.5.3 予防処置
神戸化学は、いずれ不適合として顕在化する潜在的問題の原因を調査し、予防処置を講じるための手順を予防処置管理規定として定める。その概要は以下の通りである。
1)下記の情報あるいは日常管理の状況調査・分析、是正処置の決定の過程で判明した工程あるいは品質 システムの欠陥、ないし欠如は不適合の潜在的原因であり、予防処置の実施を要する不適合である。
顧客のクレーム
不適合報告書
内部品質監査報告書
顧客訪問報告書
設計時に提起されていた問題点
検査・試験報告書と校正記録
過去の類似した不適合とその是正処置
作業報告書と作業員の教育訓練記録
原材料試験報告書
在庫期間報告書
供給者の評価結果
2)予防処置の要する不適合を発見した場合には、予防処置管理規定にしたがって迅速に品質保証室に 連絡する。
3)これら潜在的問題の発見された部署は、原因除去のための改善策を実施する。必要なる場合には、品 質システムの一部改訂もしくは追加をTQM責任者に伝達する。品質システムの改訂もしくは追加を 要すると判断された場合には、経営者の見直し会議(マネ-ジメント・レビュ-)で討議し、同意を得 た上で改訂もしくは追加を決定し、実施する。
4)実施された予防処置が効果的であることが確認された後、予防処置およびその効果を「予防処置対策 書」に記録、保管する。
関連文書
QMS-007 予防処置管理規定
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