国際品質保証規格ISO9000シリ-ズの認証取得が中小規模の企業でも必要となった時代です。ところが、人手もなく、どこから手を付ければよいのか苦労されている中小企業が多いことを、ある監査員から聞いたのは定年間近の96年11月のことでした。この分野でも多くのコンサルティング会社が活躍されているようですが、費用が高額でお困りの企業もあるかと思います。書籍も大企業や中堅企業を意図したものはたくさんありますが、20人から100人以下の小規模企業向けに的を絞ったものはあまりありません。そこで、少しでもこれらの中小企業の方々のお手伝いをしようと決心しました。
自己紹介をします。私はエッソ石油と同系列のエクソン化学に34年近く勤務し、現在70才で神奈川県藤沢市で定年生活(旅行に使う車) をしています。品質管理とISO9000に関連する経歴は下記のとうりです。日本の品質管理活動は国際的に見ても高度に発達していることは事実です。しかし、新しい国際規格ISO9000で見直してみると、責任と権限の明確化がなされていない、文書化が遅れている、あるいは、検査・試験機器の校正に対する観念が低いなど欠点もあります。
これからのグローバル化に対応して行くために新しい経営理念が日本でも約十年前に誕生した。アメリカの「マルコム・ボルドリッジ賞」、そして「ヨーロッパ品質賞」の日本版「日本経営品質賞」がそれです。「製品品質」だけを問う時代は終わりに近ずいています。これからは「経営の質」と「業務の質」が問われる世代になっていくと考えられています。このような新しい経営理念を理解し、そして実践へと導く近道はISO9001:2000の導入であると思っています。プロセス・アプローチとか継続的改善など日本企業、特に中小企業にとっては取り組みにくい国際規格かもしれません。しかし、グローバル化の進捗が著しく世界的規模で進む経済システムの変革は、世界一を目指す競争力がなければ勝ち残れないことも確かです。このホームページが多少でも役立つことを願っています。